Iran’s Determination to Break Out From the Panopticon of Western 360° Containment - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]
【海外記事より】元英国外交官のアラスター・クルーク氏は、西アジア全域における戦闘停止の行方が、極めて不安定な均衡状態にあると指摘しています。当初、イラン側が提示した恒久停戦に向けた10項目の前提条件には、レバノンを含む「全戦線」での軍事行動停止が含まれていました。トランプ大統領も一度はこの枠組みを直接交渉の「実行可能な基盤」として承認し、仲介者やパキスタン首相もレバノンが停戦対象に含まれることを確認していました。しかし、イスラエルのネタニヤフ首相からの電話会談を境に、トランプ氏の立場は一転しました。イスラエル側はレバノンの居住地区に対して大規模な攻撃を敢行し、1,000人以上の死傷者を出すことで、ヒズボラに対しては停戦が存在しないことを事実上突きつけたのです。
クルーク氏によれば、この事態の背景には、レバノン国内で内戦を誘発させ、現体制を崩壊させようとするイスラエル側の長年の意図が透けて見えます。イラン側は「全員にとっての停戦か、誰にとっても停戦ではないか」という明確な立場を崩しておらず、交渉が成立するかどうかは、トランプ氏がネタニヤフ首相の攻撃的な姿勢を抑えられるかどうかにかかっています。しかし、米国の軍事的な現実は厳しく、ペルシャ湾周辺の海軍力や基地は損害を受け、ミサイル在庫や防空システムも限界を露呈しています。現在の状況は、米国にとって包括的な戦略的敗北に近い形を呈しており、トランプ氏は政治的にも軍事的にも、かつてイランからのアメリカ人人質救出作戦に失敗したカーター大統領が直面したような窮地に立たされています。
今回の紛争は、もともとイランの最高指導者を殺害し、短期間で体制を転覆させるという見通しの甘い計画から始まったとクルーク氏は分析しています。トランプ氏とネタニヤフ首相は、イランによる即座の報復攻撃や米軍基地への打撃を全く予期していませんでした。内部蜂起によって体制が崩壊するという根拠のない確信に基づいた戦略は、結果として米国を出口のない泥沼へと引きずり込みました。現在、イランは70年にわたる欧米の抑圧的な枠組みを打破しようとしており、米国に大きな譲歩を迫っています。交渉が決裂すればさらなる戦禍が広がる恐れがあり、世界経済や市場への影響を含め、事態は非常に深刻な局面にあります。
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