Peter Schiff: War and QE Mean Higher Inflation | SchiffGold [LINK]
【海外記事より】経済評論家のピーター・シフ氏が、中東情勢の緊迫化と中央銀行による無謀な金融政策がもたらす影響について、自身のポッドキャストで分析を行っています。2026年4月現在の市場では、ホワイトハウスやイランからの報道を受けて楽観的な動きが見られます。トランプ氏は、ホルムズ海峡が完全に開放され、二度と閉鎖されることはないと主張していますが、シフ氏はこれに懐疑的です。イラン側は、停戦の行方や交渉次第では一時的な再開に過ぎないと示唆しており、トランプ氏が主張する「交渉は既に終わって勝利した」という見解とは温度差があります。イスラエルとレバノンの間でも停戦が報じられていますが、こうした地政学的な動向が市場を刺激する一方で、シフ氏は米連邦準備制度、いわゆるFRBの動向に強い警鐘を鳴らしています。
シフ氏の指摘によれば、FRBは実質金利の低下を容認しており、そのバランスシートは拡大を続けています。直近の1週間だけで約110億ドル増加し、現在は6兆7000億ドルを超えています。年初からの増加額は2000億ドルを上回っており、FRBは事実上の量的緩和を行っていると言えます。マネーサプライは前年比で5%以上増加しており、シフ氏はこれを極めてインフレを誘発しやすい金融政策であると批判しています。戦争が長引けば長引くほど、この政策によるインフレ圧力はさらに強まることになります。こうした状況下で、シフ氏は中央銀行が緩和姿勢を維持する局面では、健全な通貨や実物資産、あるいは海外資産やコモディティへの投資が賢明な回避策になると助言しています。
また、シフ氏は経済の本質的な原則として、民間の営利企業と政府による事業の違いについても言及しています。ビジネスの成功とは、顧客が求める価値を、その価値よりも低いコストで提供することで利益を生むことです。利益が出なければビジネスは失敗しますが、政府が運営する事業にはこの「利益動機」が欠けています。例えば、市営の食料品店を想定した場合、コストを抑える動機がないため、たとえ非営利であっても民間に比べて価格は高くなってしまいます。効率性を追求するインセンティブがない政府による運営は、結果として不必要なコストを増大させるというのが同氏の見解です。
最後に、シフ氏は住宅所有者に課される固定資産税の問題を指摘しています。賃貸に出さず自身で居住する住宅に対し、収入源がない退職者が税を支払い続けることは困難を伴います。住宅ローンを完済し、贅沢をせずに暮らしたいと願う高齢者であっても、他からの収入がなければ、納税のために家を追われることになりかねません。シフ氏は、所得を生まない財産に対する課税は所得税ではなく、実質的には財産の没収であると述べています。自分の所有する家に住む権利がある以上、税金が払えないという理由だけで政府が国民を追い出す権利はないはずだと、現行の課税制度が個人の所有権を侵害している現状を批判しています。
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