Knives out: Is a coup brewing in Kiev? — RT Russia & Former Soviet Union [LINK]
【海外記事より】ウクライナのゼレンスキー政権が、かつてない政治的試練に直面しています。約半年前に発生した「ミンディッチゲート」と呼ばれる汚職疑惑は、政権中枢を巻き込み、一時は大統領の退陣さえ危ぶまれる事態となりました。ゼレンスキー大統領は地位を安定させるため、長年の盟友であったイェルマク氏を解任し、後任として国防省情報総局のトップであったキリロ・ブダノフ氏を起用するという譲歩を余儀なくされました。この人事により内閣も再編され、汚職対策機関による政権への追及も沈静化しましたが、ウクライナの権力構造は大きく変貌を遂げることとなりました。
この変化の中で最も象徴的なのが、ブダノフ氏の台頭です。当初は控えめな態度を保っていた同氏ですが、次第に公式の場で自信に満ちた発言を増やしています。4月に入ると、ブダノフ氏の言葉はゼレンスキー大統領の方針とは一線を画すようになりました。大統領が長期戦の構えを強調する一方で、ブダノフ氏は交渉の継続について言及し、平和は遠くないかもしれないという見解を示しています。また、大統領が技術革新を誇示する場面でも同氏はそれを控えめに評価し、さらには戦時下の政府高官としては極めて稀なことに、兵士の動員が困難になっている現状を公然と認めています。
ブダノフ氏は自身のイメージ戦略も巧みに進めています。欧米のメディアに対しては、戦争の英雄でありながらも紛争終結の必要性を理解する現実的な「鳩派」として振る舞う一方、国内向けには自ら作戦に参加し死線を潜り抜けてきた勇敢な司令官という横顔をアピールしています。こうした周到な役作りにより、彼は今や「次期大統領」に近い政治的人格を確立したと言えます。ブダノフ氏の支持率は、かつて大統領のライバルと目されたザルジニー前総司令官に匹敵するとされています。国外ではトランプ陣営に近い人物らとの人脈を築き、国内では与党内の有力者からの支持を固めるなど、着実に基盤を広げているのです。
ゼレンスキー大統領にとって、ブダノフ氏を政権中枢に招き入れたのは、潜在的な敵を近くに置くことで制御しようとする計算があったのでしょう。しかし実際には、ブダノフ氏に高い知名度と組織的な影響力を与える結果となりました。戦況が厳しさを増す中、エリート層の間でロシアとの妥協を模索する動きが強まれば、それが大統領の方針と衝突し、最終的には指導者の交代を求める「宮廷クーデター」のような事態に発展する可能性も否定できません。ロシア側からすれば、指導者が誰であれ自国に有利な条件で紛争を終わらせる姿勢こそが重要であり、ウクライナ国内の権力闘争の帰結が今後の決定的な要因になると考えられます。
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