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2026-04-27

人民元、国際化の条件

Exclusive | Daniel Gros on what China can learn from the euro as it works towards a global yuan | South China Morning Post [LINK]

【海外記事より】欧州の著名な経済学者であるダニエル・グロス氏は、中国の通貨である人民元の国際化について、その成否は中国指導部が為替レートの自由な変動を容認するかどうかにかかっていると指摘しています。ユーロ誕生の際、多くの人が米ドルに対抗できると期待しましたが、実際には米ドルの優位性は揺るぎませんでした。その理由は、米ドルが非常に深く開かれた金融市場を持っていること、そして一度世界中で使われ始めた通貨は簡単には変えられないという「ロックイン効果」があるからです。

グロス氏によれば、ある通貨が国際的な基軸通貨になるためには、資本勘定を開放し、その価値を市場に委ねる必要があります。これは自国の通貨価値に対するコントロールを失うことを意味し、過去のドイツがマルクの国際化を望まなかった理由でもあります。中国も同様に、金融市場を外国人に開放し、当局が通貨の変動を容認できるかが鍵となります。しかし、現在の中国指導部が通貨への支配権を手放し、自由な変動を許すとは考えにくいと同氏は分析しています。

デジタル人民元やステーブルコインといった新しい技術についても、既存の決済システムがすでに効率的であるため、それらが世界の通貨秩序を根本的に変える可能性は低いと見られています。また、香港が仮想通貨やオフショア人民元市場のテストの場として機能しているものの、本土とのリンクが制限されている限り、オフショア市場が劇的に拡大することはないでしょう。

世界経済の枠組みにおいて、トランプ政権下での米国の保護主義的な動きにより、米国は世界の貿易秩序から離脱した形となりましたが、その他の国々は依然として自由貿易の維持に関心を持っています。欧州と中国も世界貿易の維持という共通の利益を持っていますが、ウクライナ情勢を巡る対立や、中国政府主導の産業政策への懸念から、両者の関係が大幅に改善することは現実的ではないようです。政治的な緊張をコントロールし、貿易への影響を最小限に抑えることが今後の現実的な優先事項になるとグロス氏は述べています。

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