The Dawn of the Copper Age - by Robert Sinn [LINK]
【海外記事より】銅価格が1ポンドあたり6ドルを超えて急騰し、過去最高値を更新しようとする中で、銅市場が「銅器時代の夜明け」とも呼べる新たな強気相場に突入したとする分析をロバート・シン氏が紹介しています。著名な鉱山実業家であるロバート・フリードランド氏は、現在の需要増がかつてないレベルにあると指摘しています。これまでも電動化による需要はありましたが、生成AIの台頭とデータセンターの急拡大が、銅や銀、パラジウムといった重要金属の需要を異次元の段階に押し上げたのです。例えば、500メガワット規模のデータセンター一つをとっても、膨大な量の銅が必要になります。フリードランド氏によれば、今後18年間で必要とされる銅の量は、人類が歴史上でこれまでに採掘してきた総量に匹敵する約7億トンに達すると予測されています。
これほどの需要がある一方で、供給側には深刻な構造的問題が横たわっています。新しい鉱山が承認され、資金調達を経て稼働するまでには膨大な時間がかかります。さらに、地政学的な緊張も供給の制約に拍車をかけています。現在、世界のサプライチェーンは中国に高度に集中していますが、中国当局が電子グレード以外の硫酸(銅の抽出に不可欠な資材)の輸出禁止を発表するなど、供給網の脆弱性が露呈しています。米国はこれに対抗し、60種類の重要鉱物を備蓄する120億ドル規模の「プロジェクト・ボルト」を開始して産業の回復力を強化しようとしていますが、資源の確保は一朝一夕には進みません。フリードランド氏は「鉱山をお金のように印刷することはできない」と述べ、現物の制約が冷徹な現実として立ちふさがっていることを強調しています。
また、伝説的な投資家であるリック・ルール氏も、銅価格の衝撃的な上昇は避けられないと警告しています。過去30年間にわたり、探査、技術開発、そして鉱山建設への投資が決定的に不足していたため、供給不足を解消する手段が人類には残されていないというのです。鉱山の許可を得るだけでも、地域によっては10年から30年近い歳月を要します。例えばアリゾナ州の有望な鉱床でさえ、許可手続きに10年以上を費やしており、未だ建設に至っていません。供給が追いつかない以上、今後5年から10年は、価格の高騰によって需要を強制的に抑制する「価格による配分」が行われる段階に入ると予測されます。銅の有用性は極めて高く、価格が上がっても需要が減りにくい性質があるため、価格は想像を絶する水準まで押し上げられる可能性があります。世界は今、重要鉱物をめぐる激しい争奪戦のスタートラインに立っており、銅セクターは長期的なマクロサイクルにおける大きな転換点を迎えています。
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