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2026-04-28

政権転覆の末路

Rule by Secrecy – How Covert Regime Change Shaped Our World - Antiwar.com [LINK]

【海外記事より】ボストン大学のリンゼイ・オルーク准教授による著書『秘密の政権転覆(Covert Regime Change)』は、西側諸国が掲げる「民主主義の守護者」という表向きの顔と、裏で行われてきた「秘密工作」という冷酷な実態の矛盾を鋭く突いています。本書は、1947年から1989年の冷戦期における米国の政権交代への関与70件を精緻に分析しており、そのうち64件が秘密裏に行われていたことを明らかにしました。この数字は、権力行使において民主的な制約や公的な説明責任を回避しようとする戦略的な意図を浮き彫りにしています。

オルーク氏の統計分析によれば、秘密工作による介入は民主主義をもたらすどころか、圧倒的に独裁政権を生み出す結果となっています。米国は秘密工作を行った64件のうち44件で独裁勢力を支持し、その中には自由民主主義政権を打倒して独裁政権に置き換える工作も含まれていました。介入を受けた国々は、その後10年以内に米国と軍事紛争を起こす確率が6.7倍に跳ね上がり、内戦や大量虐殺が発生するリスクも3倍近く高まっています。秘密裏の介入は安定をもたらすのではなく、むしろ暴力と不安定を制度化させてきたのです。

具体的な事例として、1963年のベトナムでのゴ・ディン・ジエム大統領に対するクーデター支援や、1954年のグアテマラでのアルベンス政権転覆が挙げられます。特にグアテマラでは、介入後に数十年にわたる軍事独裁と30年以上続く内戦が引き起こされ、約20万人の市民が犠牲となりました。また、ドミニカ共和国の事例では、米国が自国の利益に沿う「親米派の序列」を維持するためには、現地の民主主義の存続さえ二の次であったことが実証されています。

さらに本書は、代理戦争(プロキシ・ウォー)がもたらす道徳的欠如についても言及しています。アフガニスタンでは、ソ連を弱体化させるために過激なイスラム主義勢力に巨額の支援を行いましたが、その結果として内戦が勃発し、タリバンや国際的なテロネットワークが台頭する土壌を作りました。東欧でも、反共主義という名目でかつてのナチス協力者やファシストを秘密裏に利用していた実態があります。秘密工作は、政策決定者が自国の国民の目を欺きながら他国を実験場のように扱い、その破壊的な帰結に対する責任を転嫁することを可能にしてきました。私たちが生きる現代の分断された世界は、こうした「目撃者なき権力行使」が残した負の遺産なのです。

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