Israel’s Lebanon occupation chokes Beirut’s offshore gas options — RT World News [LINK]
【海外記事より】イスラエルによるレバノン南部への新たな軍事侵攻と占領が、深刻なエネルギー不足に悩むレバノンにとって唯一の希望であった海洋ガス田開発の夢を打ち砕いています。イスラエル国防軍(IDF)は今月、レバノン南部に「前方防衛線エリア」と称する地図を公開しました。これは実質的な占領地であり、イスラエル当局者の一部は国家安全保障のためにこの地域の住民を排除する必要があると述べています。この主張領域は海域にも及び、レバノン領海のうち約9km幅の帯状の区域を切り取る形となっています。
2022年に米国の中介で合意に達したイスラエルとレバノンの海上境界線画定は、係争地に眠る天然ガス資源の開発を目的としたものでした。イスラエルが過去20年間で「レビアタン」や「カリシュ」といったガス田を次々と発見・開発し、経済的利益を享受しているのに対し、レバノンはいまだその恩恵を受けていません。レバノンは2022年の合意でカリシュガス田の一部への主張を断念する代わりに、カナ地区での探査権を得ましたが、これまでのところ期待された成果は上がっていませんでした。しかし今年1月、フランスのトタルエナジーを中心とする企業連合が、海岸からさらに離れた「第8ブロック」での新たな探査計画を発表し、再び期待が高まっていました。
レバノンの当時のエネルギー相は、海洋ガス資源が見つかれば同国の20年分に相当する電力を供給できると述べていましたが、現在の地政学的状況はこの展望を極めて困難にしています。トタルエナジーなどの欧州・カタールの企業連合による探査活動は、イスラエルによる海洋域の事実上の占領によって、実施される可能性が極めて低くなっています。境界線紛争によって詳細な地質データの収集が遅れていた海域において、ようやく本格的な調査が始まろうとした矢先の出来事でした。
レバノンは現在、3月初旬から続くイスラエルによる激しい攻撃によって、100万人以上の避難民が発生するという人道危機に直面しています。世界銀行の推計によれば、紛争開始から1年余りでレバノンが被った直接的な被害額は34億ドル、経済的損失は51億ドルに達しています。米国やイランが発表した停戦案を骨抜きにするかのようなイスラエルによる攻撃の激化は、レバノンから海洋資源という「希望の光」をも奪い去ろうとしています。中東におけるエネルギー貿易の構図が塗り替えられようとする中で、イスラエルはレバノンに資源開発の機会を与えない姿勢を鮮明にしています。
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