Iran-U.S.: The Strategic Limbo Breakdown - LewRockwell [LINK]
【海外記事より】アメリカとイランの間で続く緊張は、外交的な停滞を超え、世界経済を巻き込む大規模な海洋封鎖へと発展しています。現在、イラン側の意思決定の中核は、革命防衛隊の指導者らを中心とした治安重視の強力な体制に移行しており、極めて強硬な姿勢を崩していません。彼らの主張は明確です。アメリカによる海上封鎖は事実上の戦争行為であり、自国の船舶が攻撃を受けている状況では、いかなる交渉にも応じないというものです。イランは「封鎖が解除されない限り、交渉はない」と断言しており、世界経済が破綻する責任はすべてアメリカ側にあると突きつけています。
国際法上の観点から見ると、他国の港や海岸を軍事力で封鎖することは侵略行為に該当します。これに対し、イランがホルムズ海峡で行っている通行料の徴収や敵対船舶の規制は、自国の領海を通過する船舶に対する主権の行使であり、帝国主義的な軍事行動に対する正当防衛であると彼らは主張しています。1958年の領海条約などに基づき、イランは自国の安全を脅かす船舶には「無害通航権」を認めない権利があると強調しています。世界で最も重要な戦略的要衝であるホルムズ海峡の管理権を盾に、イランは一歩も引かない構えを見せています。
この海上封鎖の影響はすでに世界経済を直撃しています。わずか2ヶ月足らずで世界のエネルギー供給は60%も減少し、航空便の欠航や肥料不足による食料危機への懸念が現実味を帯びてきました。ホルムズ海峡を通過するタンカーは激減し、湾岸諸国を航行する船舶の保険料はわずか1週間で400%も急騰しました。イラン側は、今後アメリカによる船舶の拿捕などが続けば、さらなる報復措置に出ることを示唆しています。もしサウジアラビアやアラブ首長国連邦の石油パイプラインが攻撃され、イエメンのアンサール・アッラー(フーシ派)がバブ・エル・マンデブ海峡を完全に封鎖すれば、世界の石油供給の約32%が瞬時に消失することになります。
現在、世界のエネルギー市場は停止寸前の状態にあります。封鎖の影響を避けるために喜望峰回りのルートを選択すれば、輸送期間は2週間延び、コストは跳ね上がります。また、アメリカの封鎖戦略はイランだけでなく、ロシアや中国を含むグローバル・サウス諸国全体に向けられた「世界規模の海上封鎖」へと拡大しつつあります。沈黙を守っている中国も、自国のエネルギー安保を守るために西アジアへ艦隊を派遣せざるを得ない局面が近づいています。もはや現状維持は不可能であり、アメリカの強硬策がこのまま続けば、世界規模の経済破綻を招くことは避けられないという非常に厳しい見通しが示されています。
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