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2026-04-28

インフレは憲法違反

A Gold Bug vs. Washington D.C.: Judy Shelton on the Fed, Gold, and Monetary Policy [LINK]

【海外記事より】米連邦準備理事会(FRB)の理事候補にも名を連ねた経済学者、ジュディ・シェルトン氏が、現在の通貨政策の危うさと「健全な貨幣」としての金の重要性を説いています。彼女はワシントンの主流派とは一線を画す「ゴールドバグ(金信奉者)」として知られており、政府による通貨の武器化や財政の放漫によってドルの信頼が急速に失われている現状に警鐘を鳴らしています。シェルトン氏は、戦争や革命といった破滅的な事態を避けつつ通貨制度をリセットするためには、人々が政府から独立した「信頼できる価値の尺度」を求める原理的な変革が必要だと主張しています。

シェルトン氏が金を重視するのは、それが数世紀にわたって購買力を維持してきた「中立的な準備資産」だからです。現在のドルは、年率2%のインフレを目標とする政策によって意図的に価値が減らされており、5年で購買力の10%が失われる計算になります。パンデミック後の急激なインフレでは、指標によっては25%前後も物価が上昇しました。彼女は、こうした通貨価値の下落を、国民の財産を奪う「憲法違反の収奪」であると厳しく批判しています。かつてソ連の経済崩壊を予測した彼女は、政府による過度な通貨管理が、最終的に通貨を「ゴミ」に変えてしまうリスクを熟知しているのです。

歴史を振り返ると、1971年にニクソン大統領が金とドルの交換を停止した際、それは一時的な措置と説明されていました。当時のポール・ボルカー氏ら当局者も、金との結びつきが完全に断たれるとは予想していなかったといいます。しかし結果として、政府が自らの支出を賄うために際限なく通貨を膨張させられる「柔軟性」という名の無規律な体制が定着してしまいました。シェルトン氏は、為替相場の変動に翻弄される現在の仕組みよりも、かつての金本位制のように世界共通の尺度を持つ方が、健全な経済活動に資すると考えています。

現在、中国などの国々が金を蓄積し、ニューヨーク連邦準備銀行に預けていた金の返還を求める動きがあるのは、政府発行の通貨に対する不信感の表れだと言えます。シェルトン氏は、通貨に再び金の裏付けを持たせるための第一歩として、金と交換可能な長期財務省証券の発行や、金を担保としたステーブルコインの活用を提案しています。彼女は、FRBが金利操作によって市場に巨大な足跡を残し続ける現状を不健全だと断じ、人々がインフレを心配することなく将来の計画を立てられる「誠実な貨幣」の実現こそが、真に豊かな社会への道であると結論づけています。

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