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2026-04-20

トランプ氏襲うインフレの波

Why the Donald Is Up Shit’s Strait Without a Paddle - Antiwar.com [LINK]

【海外記事より】元米予算管理局長のデビッド・ストックマン氏は、トランプ大統領が直面している経済状況を「出口のない苦境」と厳しく分析しています。トランプ氏は2月のダボス会議などで「インフレは克服された」と豪語してきましたが、実態はそれとは正反対です。3月の生産者物価指数(PPI)は前年比で4%を超え、単月の年率換算では6%以上に達しています。トランプ氏はバイデン前政権がインフレを引き起こし、自分がそれを鎮火させていると主張していますが、統計によれば、パンデミック後の過剰な流動性に起因するインフレのピークは2022年であり、彼が就任する1年以上前にはすでに沈静化に向かっていました。

現在のインフレ再燃の最大の要因は、イランとの衝突によるペルシャ湾でのエネルギー供給網の混乱です。ホルムズ海峡の封鎖により、世界のエネルギー供給の約13%を占める石油や天然ガスの流れが滞り、市場には深刻な欠乏状態が生まれています。画面上の先物価格は約100ドル前後で推移していますが、実際に市場へ届けられる現物価格は、すでに1バレルあたり140ドルから150ドルの高値圏に突入しています。これが継続すれば、ガソリン価格は1ガロンあたり6ドルに達する可能性があり、その影響が今後数か月かけて本格的に供給網全体に波及していくことは避けられません。

市場の一部には、トランプ氏が何らかの和平合意をとりまとめ、海峡が再開されるという楽観的な期待もあります。ストックマン氏は、ウラン濃縮の停止や制裁の解除、さらにはペルシャ湾からの米軍撤退を含む包括的な和平案を提示していますが、これが実現する可能性は極めて低いと見ています。なぜなら、自らの政治的延命のために戦争を必要とするイスラエルのネタニヤフ首相が、こうした妥協を許さないからです。一方で、トランプ氏が海峡を封鎖してイランの石油輸出を完全に阻止しようとすれば、イランはペルシャ湾全体の輸出を妨害し、事態はさらに悪化します。

最大のエネルギー輸入国である中国も、自国の経済を守るためにトランプ氏の強硬姿勢に屈することはないでしょう。結局のところ、トランプ氏は自ら招いた地政学的リスクと、それによって引き起こされる猛烈なスタグフレーションの波に飲み込まれようとしています。もしインフレがこのまま加速し、国民生活を圧迫し続ければ、トランプ氏は政治的な指導力を失い、次回の議会選挙で手痛い報いを受けることになると、ストックマン氏は冷徹に予測しています。現状を「勝利」と呼ぶトランプ氏の言葉は、冷酷な経済指標の前では説得力を欠いているのが実情です。

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