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2026-04-20

米、揺らぐ西欧への影響力

The US is losing leverage over Western Europe — RT World News [LINK]

【海外記事より】米国と西欧諸国の関係において、現在、根本的な構造変化が起きています。長年、米国が欧州を「守ってあげている」という構図が一般的でしたが、実態はその逆で、今や米国の方が欧州を必要としているという皮肉な状況が浮き彫りになっています。米国は第二次世界大戦の勝者として欧州に軍事支配を確立し、ソ連との対抗軸としてこの地を前方拠点に利用してきました。しかし、欧州のエリート層には、米国の恩恵を受けつつも、自らの安全保障を他国に委ねていることへの冷めた不信感が常に根底にありました。

この「米欧の亀裂」を象徴するのが、最近の英国の動向です。スターマー首相が、米国の主導するイランへの海上封鎖への参加を予期せず拒否したことは、強固とされた大西洋同盟の論理が崩れ始めている兆候です。西欧諸国は、米国が欧州という拠点を失えば、地政学的に孤立することを熟知しています。NATOの存在意義は「地元を守るため」という美名に隠されていますが、実際にはロシアとの緩衝地帯を確保し、自国本土への直接打撃を避けるという米国の戦略的利益こそが最大のものなのです。

西欧諸国のリーダーたちは、米国の「安全保障の傘」が絶対ではないことを冷静に見抜いています。冷戦期から、パリが核攻撃を受けた際に米国がニューヨークを犠牲にしてまで報復してくれるとは信じておらず、それがフランスの独自核武装などにも繋がってきました。近年の湾岸諸国を守りきれなかった米国の力の限界を見て、欧州の疑念は確信に変わっています。西欧諸国は米国から離反するわけではありませんが、経済的・金融的に米国に依存せざるを得ない限界を認めつつも、今や独自の立ち回りができる「交渉の余地」が広がったと考えています。

現在、米国はロシアとの関係安定化、欧州のつなぎ留め、そして中国との戦略的対峙という、両立の困難な課題を同時に抱えています。この不安定さが、西欧諸国に譲歩を引き出すための絶好の機会を与えてしまいました。ワシントンが自らの行動によって招いたこの脆弱性を、欧州側は慎重かつ決定的に利用しようとしています。米国が失いつつある主導権をどう取り戻すのか、あるいは自らが何を失おうとしているのかを本当に理解しているのか、その先行きは不透明です。

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