You Can’t Print Copper! | The Rude Awakening [LINK]
【海外記事より】「銅は印刷することができない」という刺激的な事実から始まるこの記事は、今後10年で訪れるであろう鉱業セクターの強気相場について、専門的な見地から解説しています。過去15年間、鉱業は株式市場において極めて不遇な時期を過ごしてきました。S&P500指数が鉱業株指数を500%も上回るパフォーマンスを見せる中で、投資家からの資本はテクノロジー分野や再生可能エネルギーへと流れ、鉱業は深刻な「資本不足」に陥りました。企業は投資家を繋ぎ止めるために、本来なら新規探査や開発に向けるべき資金を自社株買いや配当に充てざるを得ず、これが将来の供給不足を招く要因となっています。
鉱山は有限な資源であり、一度掘り尽くせば新しい鉱山を見つけなければなりません。しかし、長年にわたる過少投資により、新たなプロジェクトのパイプラインは極めて不十分な状態にあります。さらに、地表近くにある高品質で採掘しやすい鉱床はすでに掘り尽くされており、現在はより深い場所を高度な技術を用いて探査する必要があります。これには莫大なコストと高いリスクが伴い、投資家から資金を引き出すことを困難にしています。開発の現場でも、大型プロジェクトの多くが予算超過や大幅な遅延に直面しており、新規鉱山の稼働までにかかる平均期間は、かつての12.7年から現在は17.9年へと長期化しています。
こうした「低価格がさらなる供給不足を呼び、結果として価格を高騰させる」という循環が、今まさに起ころうとしています。パンデミック後の経済回復やエネルギー転換の加速により需要が急増する一方で、供給が追いつかない現状が浮き彫りになっています。今後数年で不足が予想される資源には、銅、グラファイト、リチウム、ニッケル、さらにはネオジムなどのレアアースやコバルトが含まれます。これらは現代のテクノロジーやグリーンエネルギーに不可欠な素材ですが、通貨のように中央銀行が増刷して増やすことは不可能です。
世界的なコンサルティング会社の推計によれば、予測される需要を満たすためには、鉱業分野に4.7兆ドルという天文学的な投資が必要とされています。現在のボトルネックは地中の資源そのものではなく、それを掘り出すための「資金」が決定的に不足していることです。投資家の財布を開き、必要な投資を促すためには、資源価格は現在よりもはるかに高い水準まで上昇する必要があると著者は指摘しています。過去10年の投資戦略に固執し、このセクターへの配分を怠れば、今後訪れる巨大なサイクルを逃すことになると警鐘を鳴らしています。
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