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2026-04-21

拡大政策が招く不安定

Israel's Expansion Means An Unraveling of Middle East Stability | The Libertarian Institute [LINK]

【海外記事より】記事によれば、イスラエルとイランの間で最近交わされた停戦合意は、直接的な軍事衝突の一時的な休止にすぎず、中東の安定という根本的な課題は解決していません。この記事の著者は、イスラエルの戦略がこれまでの「封じ込め」から、より能動的な「地域再編」へと大きく転換したと指摘しています。現在のイスラエルは、国際法を遵守する通常の民主国家というよりも、野心的な拡大主義国家としての側面を強めています。

特に注目すべきは、「大イスラエル」計画という拡大志向の構想が、かつての非主流派の思想から、現在の政権中枢を担う方針へと格上げされた点です。この構想には、1967年以降の占領地を支配する限定的な解釈から、聖書の記述に基づきエジプトの川からユーフラテス川まで、つまりヨルダン、シリア、レバノンの一部を含む広大な地域を領土とする最大主義的な解釈まで存在します。スモトリッチ財務相やベン・グビール氏といった閣僚は、公然とレバノンやシリアへの領土拡大を口にしており、聖書に記された境界線こそが真の国境であるという主張が、今や世俗派の野党指導者ヤイル・ラピド氏の間でも共有されるほど、イスラエル社会全体が右傾化していると報じられています。

レバノンとの紛争も、このドクトリンの変化を加速させました。イスラエル政府高官は、国境から約30キロ北のリタニ川までの地域を恒久的に占領・併合することを明確に要求し始めています。カッツ国防相は、リタニ川以南の安全が確保されるまで、避難したレバノン住民の帰還を認めず、同地域を軍事的に管理し続ける姿勢を示しました。こうした動きを背景に、南レバノンへのユダヤ人入植を推進する「ウリ・ツァフォン」という運動が台頭し、政府や公衆の広範な支持を集めつつあります。彼らはこの地域を「北ガリラヤ」と呼び、レバノンとの国境を植民地時代の遺物にすぎないと否定しています。

さらにイスラエルは、周辺のアラブ諸国を分断し、軍事能力を解体することで自国の安全を図ろうとする「イノン計画」の系譜を継ぐ戦略を再燃させています。かつての友好国であったトルコとの関係は、カッツ外相がエルドアン大統領をサダム・フセインになぞらえるなど、極めて険悪なものとなりました。ネタニヤフ首相は、インドやギリシャなどと結託して、イランを中心とする「過激な枢軸」や、トルコを念頭に置いた新たな勢力に対抗しようとしています。こうした拡大路線は国際社会との間に深い溝を生んでおり、イギリスによる制裁や貿易交渉の停止を招いています。2026年初頭の軍事衝突とホルムズ海峡の封鎖がもたらした世界的な燃料危機や経済的損失は計り知れず、中東の地図が力によって書き換えられようとしている今、世界はその巨大な代償を支払わされていると記事は締めくくっています。

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