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「反インフレ経済勉強会」開講のお知らせ

インフレは税の一種です。しかも普通の税よりも悪質な税です。ところが、この事実はよく理解されていません。それどころか、多少のインフレはむしろ良いことだという嘘が、現在主流の国家主義的な、誤った経済学(ケインズ経済学)や、そこから派生した極端な説 (MMT=現代貨幣理論など) によっ...

2026-06-15

民主主義と脱文明化

【海外動画より】社会の秩序や法、そして国家のあり方を根本から問い直す理論として、私有財産権を重視する思想が注目されています。ドイツ出身の経済学者・哲学者であり、ネバダ大学ラスベガス校の元教授、そして「財産と自由協会」の創設者でもあるハンス=ヘルマン・ホッペ氏は、民主主義がもたらす社会の変質や私有財産の侵害について、独自の視点から深い洞察を展開しています。

ホッペ氏は、人間のあらゆる行動には身体や土地、外部の物件といった物理的な手段が必要であり、複数の人間が同じ手段を異なる目的で使おうとするときに必ず紛争が生じると指摘します。この紛争を回避する唯一の論理的な解決策は、すべての財が常に特定の個人や組織によって私的に所有され、誰が何を所有しているかが明確であることです。正当な私有財産は、まだ誰のものでもない資源を最初に自分の管理下に置く「原初的占有」のアクション、またはそれ以降の自発的で平和的な交換によってのみ成立します。ホッペ氏はこの原則を、人間が平和的に共生するために発見された「自然法」であると位置づけています。

しかし、現代社会はこの自然な秩序から大きく逸脱しています。ホッペ氏は、その根本的な原因を「裁判や司法という紛争解決の機能を、一つの機関が独占してしまったこと」にあると分析します。これこそが国家の本質であり、国家は自分自身が当事者である紛争においても最終的な裁判官として振る舞います。独占された司法は質の低下を招き、発見されるべき自然法は国家が都合よく作り出す「立法」へと置き換わっていきます。その結果、人々の私有財産は国家の法や規制によって条件付きで認められるだけの不安定なものとなり、社会の「脱文明化」のプロセスが始まるとされています。

さらにホッペ氏は、国家が「民主制」へと移行することによって、この脱文明化の速度が決定的に加速されると警告します。民主主義のもとでは、誰もが投票や選挙を通じて他者の財産を合法的に奪うための「立法」や「課税」を提案できるようになります。これにより、かつて宗教や道徳によって戒められていた他者の財産への羨望や略奪の衝動が解放され、社会全体が生産的な活動よりも、政治を通じて他者の富を搾取する利害関係の調整に時間を費やすようになります。その結果、言葉を巧みに操る政治家や、国家の財政に依存する官僚、学識者、受給者などの「国家依存層」が拡大し、社会の道徳的な衰退と腐敗が進行していくという見解が、歴史的なデータとともに語られています。

PFP144 | Hans-Hermann Hoppe - Democracy, De Civilization, and Counterculture (PFS 2015) - YouTube

和平交渉、楽観できず

【海外動画より】アメリカの中東政策をめぐり、対イラン外交のあり方や政府内部の動向について議論が交わされています。米国のシンクタンクや情報機関の元高官であり、トランプ政権で対テロ国家安全保障会議のディレクターを務めた経歴を持つジョー・ケント氏は、現在のイランをめぐる情勢や、アメリカ政府が直面している外交的・政治的な課題について、鋭い分析を提示しています。

ケント氏は、トランプ大統領が進めようとしている対イラン和平交渉の妥結について、当初よりも悲観的な見方を示すようになっています。その主な要因として、イラン側がホルムズ海峡の制御能力や地域内の米軍基地への攻撃能力を背景に自国の優位を確信していること、そしてイスラエルがアメリカと異なる独自の戦略目標を持っているため、交渉の妥結に反対していることを挙げました。トランプ大統領は現在、政治的に厳しい内容の合意を受け入れるか、あるいは過去の泥沼化した戦争以上の長期的な戦闘を続けるかというジレンマに直面しており、ケント氏は軍事的な緊張を解消した上で、一歩退いた立場から個別に実利的な交渉を行うべきだと提言しています。

また、アメリカ政府の内部におけるイスラエルの影響力や諜報活動についても言及されました。最近、国防総省がイスラエルによる諜報活動の警戒レベルを最高水準に引き上げたという報道がありましたが、ケント氏は自身の情報機関での経験から、イスラエルがアメリカに対して日常的に積極的なスパイ活動を行っていることは組織内で周知の事実であったと認めています。特に、対イラン政策においてアメリカの交渉チームの動向を監視する目的での情報収集が行われており、イスラエルとの同盟関係の維持と、アメリカ自身の外交主権や利益との間で生じる摩擦が、政府関係者の間で大きな不満の種になっている様子が伺えます。

さらに、アメリカの情報コミュニティを統括していたタルシ・ギャバド国家情報長官の辞任や、シリアにおける新政権との関係構築など、政府の意思決定を揺るがす出来事が相次いでいます。ケント氏は、大規模な軍事介入や作戦が結果として新たなテロリストを生み出し、アメリカをより大きな危険に晒す結果になりかねないと警告します。中東での局地的な紛争に繰り返し関与し続けるのではなく、現実的なパワーバランスを見極めた上で、過度な関与を縮小していくことが長期的にはアメリカの安全保障につながるという見解が、元高官の立場から一貫して主張されています。

Ep. 6236 - Joe Kent on Why He’s Not Optimistic About Trump’s Iran Deal - 6/12/26 - YouTube

イスラエル政府の本質

【海外動画より】中東をめぐる情勢が緊迫の度を増す中、アメリカとイラン、そしてイスラエルの動向に世界的な注目が集まっています。米国のオルタナティブ・メディアであるアンチウォー・ドットコム(Antiwar.com)のニュース編集長を務めるデイブ・デキャンプ氏は、目まぐるしく変化するトランプ大統領の発言や、現地の実際の軍事行動を踏まえ、混迷を極める情勢について次のように見解を述べています。

トランプ大統領はイランへの大規模な攻撃を示唆した直後に、交渉の余地があるとして攻撃を中止すると発表するなど、威嚇と撤回を繰り返しています。デキャンプ氏はこの動向について、トランプ大統領の言葉をそのまま真に受けるべきではないと指摘します。トランプ大統領自身は、イランの原油輸出拠点であるハルク島を占領する地上作戦への関心を表明していますが、同時にアメリカ国民がそれを望んでいないことも自覚しています。国防総省の内部でも、イランの軍事力が依然として壊滅していないことなどを理由に、地上戦へのエスカレーションを避けたいとする慎重論が根強く存在している模様です。

一方で、イラン側とその同盟勢力は結びつきを強めており、対抗措置を本格化させています。イランがイスラエル北部に直接攻撃を行ったほか、イェメンの武装組織であるフーシも紅海でのイスラエル関連船舶の航行阻止を表明し、ドローンやミサイルによる攻撃を行っています。かつてサウジアラビアがフーシとの和平を模索せざるを得なくなったのは、自国の石油インフラが攻撃されたためでした。デキャンプ氏は、もしフーシやイラン側の勢力が再びサウジアラビアの石油インフラを標的にしたり、紅海の海上交通路を完全に封鎖したりする事態に発展すれば、エネルギー市場や世界経済にとって決定的な打撃になると分析しています。

さらに中東地域における人道的な懸念も深まっています。イスラエル国内の報道によると、閣僚の一人であるベン=グヴィル国家治安相が、レバノンでの軍事作戦において現地の女性や若者を拘束して収容所に連行すべきだと主張したとされています。デキャンプ氏は、このような過激な姿勢を持つ人物が国内の警察や刑務所システムを統括する重要な権限を握っている事実を挙げ、米国の主要な同盟国であるイスラエル政府の本質が浮き彫りになっていると批判します。アメリカ政府の支援を受けながら進められる一連の軍事行動に対し、外交的な駆け引きによる解決は見通せず、情勢の泥沼化への懸念が示されています。

The Cold, Hard Truth About the Iran War and the American Empire - With Dave DeCamp - YouTube

2026-06-14

国家という暴力

【海外動画より】レバノン出身の経済学者で著名な著述家でもあるサイフェディン・アムース氏は、自身の経済学講座の講義において、「暴力の経済学」というテーマから国家の強制力と市場の本質的な違いについて深い考察を述べています。アムース氏は、ベストセラーとなった著書『ビットコイン・スタンダード』などで知られるオーストリア学派の経済学者です。今回の講義では、民間による暴力行為と政府(国家)による強制力の行使が経済活動にどのような影響を与えるのか、そして平和的な協力関係の基盤となる「他者への不可侵原則」について論じています。

アムース氏の分析によると、市場経済における取引は、すべての参加者が自発的に同意することによって成立する、本質的に非暴力的な協力関係です。人間が希少な資源を奪い合うのではなく、平和的に交換し合うことで社会全体の生産性が高まり、生活水準が向上していくと説明します。これに対して、国家や政府による関与は、本質的に「強制力」や「暴力の行使」を背景にしているという点で、市場の自発的な交換とは根本的に異なります。税金の徴収や各種の規制は、従わない場合に行使される国家の物理的な強制力を前提としており、これが市場の自然な需給バランスや資源配分を歪める原因になっていると指摘しています。

また、国家による暴力や強制が正当化される際によく用いられる論理についても、経済学的な視点から疑問を投げかけています。一般的に、治安の維持や公共財の提供のために国家の強制力は不可欠であると説明されがちですが、アムース氏は、その強制力が過度な通貨の増刷(インフレーション)や、不当な財産の侵害、さらには不要な対外紛争への資金供給へとつながっている現実を批判的に捉えています。国家が市場のルールを無視して独占的に力を行使することは、短期的には特定の利益集団を潤すかもしれませんが、長期的には社会の富を破壊し、個人の経済的な自由を奪う結果になると警告しています。

最終的にアムース氏は、人間社会が真の繁栄と平和を維持するためには、いかなる組織であっても他者の身体や財産を不当に侵害してはならないという「不可侵原則」を経済活動の基盤に据える必要があると強調しています。国家による中央集権的な計画や介入は、自由な経済計算を不可能にし、誤った投資や資本の浪費を生み出すため、私たちは強制力に頼るシステムから、私的所有権と自発的な合意に基づく自由市場のシステムへと回帰すべきであると結論づけています。

329. Principles of Economics Lecture 16: Violence - YouTube

政治化する弁護士会

【海外動画より】アメリカの歴史学者で政治評論家のトム・ウッズ氏は、自身のインターネット番組に元弁護士のマーク・プリアム氏を招き、トランプ前大統領の元法的顧問であるジョン・イーストマン氏の資格剥奪処分を巡る司法制度の問題点について対談を行っています。かつて第一線の保守派法学者として高く評価されていたイーストマン氏が、政治的な論争に巻き込まれた結果、弁護士資格を奪われ、経済的にも困窮している現状を通じて、現代アメリカの法曹界が抱える深刻な偏向と、法の支配に対する脅威が語られています。

イーストマン氏は、シカゴ大学で法務博士(JD)を取得し、最高裁判所のクラレンス・トーマス判事のロークラーク(裁判官補佐)やチャップマン大学法科大学院の院長などを歴任した、世代を代表する著名な憲法学者です。しかし、2020年の大統領選挙における法的な不規則性を巡り、トランプ氏に対して法的な助言を行ったことからその生活は一変しました。大学の職を追われ、左派系の政治団体からの告発を受ける形で、カリフォルニア州の弁護士会から資格剥奪処分を下される事態に発展しました。弁護士の資格剥奪は通常、クライアントからの資金横領や重大な不正行為が原因となりますが、今回のケースはクライアントであるトランプ氏側が一切異議を唱えていないにもかかわらず、弁護士会が一方的に処分を進めた異例の事例です。

プリアム氏によると、イーストマン氏の処分理由とされた「2020年選挙の集計を巡るマイク・ペンス副大統領の権限に関する法解釈の提示」は、単なる法的な意見の相違を「不誠実」や「道徳的退廃」にすり替えた政治的な追求にすぎません。歴史的にも1800年や1876年の選挙のように激しく争われた前例があり、法的な権威や先例が乏しい領域で弁護士が独自の法理論を展開することは、本来の対審制(双方の主張を戦わせる制度)において正当な行為です。しかし、カリフォルニア州最高裁判所はイーストマン氏の控訴を全員一致で棄却し、現在は連邦最高裁判所への裁量上訴の判断を待つ身となっています。

番組内では、この問題が単一の弁護士の不利益にとどまらず、弁護士が依頼人のために熱意を持って弁護を行うという倫理的義務や、第一修正案が保障する「表現の自由」を根底から揺るがす重大な前例になると警告しています。法科大学院の教授や学生の90%以上が左派に傾斜し、弁護士会が特定の政治的立場を保護するための武器として法を利用する「法戦(ローフェア)」の道具と化している現状が指摘されています。プリアム氏は、不人気な人物を弁護した弁護士を社会的に抹殺するような魔女狩りを許せば、将来の法曹界全体の萎縮を招き、一般市民の権利擁護にも深刻な影響を及ぼすと強く懸念を示しています。

The Leftist Legal System Has No Intention of Being Fair | Tom Woods Show #2769 - YouTube

米政府の言論統制

【海外動画より】アメリカの元判事アンドリュー・ナポリターノ氏が司会を務めるインターネット番組に、元CIAアナリストのレイ・マクガヴァン氏と元国務省対テロ高官のラリー・ジョンソン氏が出演し、激動するアメリカの外交と内政について対談を行っています。トランプ大統領によるイラン情勢への対応を中心に、政府の政策の不確実性や信用性の問題、そして国内の戦略石油備蓄の枯渇危機など、多岐にわたる深刻な課題について元インテリジェンスの専門家ならではの視点から率直な意見が交わされています。

番組では、トランプ大統領がイランに対して激しい爆撃を予告した直後に「和平合意が近い」と発表するなど、わずか数時間の間に180度異なる発言を繰り返す異様な状況が取り上げられています。同様の合意間近というアナウンスはすでに39回目になります。マクガヴァン氏らはこの一貫性のない対応を極めて奇妙であると指摘し、国際的な外交舞台や情報機関において大統領の信頼性が大きく損なわれている現状を解説しています。軍も弾薬やミサイルの不足に直面しており、実際にはイラン側との合意に近づいているわけではないという見方が示されています。

また、ジョンソン氏は国内の経済に直結する重要な問題として、トランプ政権が国民の不満を和らげ、ガソリン価格を意図的に抑えるために戦略石油備蓄を危機的なレベルまで取り崩している事実を報告しています。アメリカ国内の製油所は国内で多く生産される軽質原油ではなく、ベネズエラ産のような重質原油の処理に適した構造になっており、ディーゼル燃料などは輸入に頼っています。政治的な目的で備蓄を放出し続けた結果、早ければ数週間以内に備蓄が底を突く可能性があり、独立記念日の前後には激しい価格高騰の衝撃が国内を襲うリスクがあると警告しています。

さらに、国内における言論の自由の抑圧や監視体制の強化についても踏み込んだ議論がなされています。政権の対イラン政策を批判した合法的な滞在者である学者を強制送還しようとする動きや、反戦を訴える米国籍の市民を搭乗拒否リストに入れるといった実態が暴露され、他国の専制主義を批判しながらアメリカ自身が同様の言論統制を行っている矛盾を突いています。外国での不要な紛争が移民の流入やテロの引き金になっているという構造を認識し、真の自由な社会を守るためには、国民が現状に声を上げ、政府による過剰な監視や権力の暴走に立ち向かう必要があると結論づけています。

INTEL Roundtable w/ Johnson & McGovern - Weekly Wrap 12-June - YouTube

エリートへの抵抗

【海外動画より】ドイツ出身の経済学者で哲学者でもあるハンス=ヘルマン・ホッペ氏は、リバタリアニズム、すなわち完全な私的所有権と不干渉を重視する思想と、アメリカなどで台頭した「オルタナ右翼」と呼ばれる新しい保守潮流との関係性について独自の分析を提示しています。ホッペ氏は、リバタリアニズムの純粋な理論的核はシンプルであり、すべての紛争は希少な資源をめぐって起きるため、紛争を避けるにはすべての資源が私的財産として明確に割り当てられる必要があると説明します。そのため、いかなる国家や公的な財産、税金の必要性も否定する立場こそが真のリバタリアンであり、国家の存在を認めるような立場は「偽物のリバタリアン」にすぎないと切り込んでいます。

ホッペ氏によれば、多くのリバタリアンは人間の心理学や社会学的な現実を無視し、すべての人間や文化が本質的に平等で代替可能であるという空想的な人間観に陥りがちです。これに対してオルタナ右翼の側は、共通の洗練された理論体系は持たないものの、現実の社会病理を正確に特定していると評価します。彼らは国家や主流メディア、学術界を牛耳るエリート層が社会の退廃を推し進めているとして、これに激しい敵意を向けています。ホッペ氏は、人間や文化には厳然たる不平等が存在するという現実を直視することが、リバタリアン的な社会秩序を達成し、かつ維持するための戦略として不可欠であると主張しています。

平和で安定した地域社会を維持するためには、文化、言語、宗教、慣習といった一定の共通性が必要であり、一つの土地に異なる文化を強制的に混在させる多元文化主義は、社会的な不信感や緊張を高め、最終的には強力な独裁者を招く結果になると警告しています。エリート層は自らの権力を拡大するために、家族や地域コミュニティといった自然な結びつきを解体し、国民を孤立させて国家への依存度を高める「文化戦争」を数十年にわたり仕掛けてきたと分析します。その結果、本来は最も保護されるべき、税金を納めて子供を育てる伝統的な家族層が、逆に公式に非難され、不利益を被る社会の逆転現象が起きていると指摘しています。

この現状を打破するための現実的な戦略として、ホッペ氏はエリート層を介さない「ポピュリズム的戦略」を提唱し、いくつかの具体的な方針を提示しています。まず、福祉目当ての移民や社会秩序を乱す大量移民の制限、中東などでの不当な軍事介入や外国への爆撃の即時停止、国家やエリート層の資金源である税金の徹底的な引き下げ、そして中央銀行による不換紙幣の増刷システムの廃止などを求めています。学術界やメディア、政党政治もすでにシステムの一部として腐敗しているため、これらに期待するのではなく、個々人が地域レベルでの分権化や平和的な分離を進め、左派的な平等主義や過度な政治的正しさに対して明確に拒絶の意思を示し続ける勇気が必要であると強く訴えています。

PFP183 | Hans-Hermann Hoppe - Libertarianism and the “Alt-Right” (PFS 2017) - YouTube

インフレの根本原因

【海外動画より】アメリカの元下院議員で政治評論家のロン・ポール氏は、インターネットの番組内で、インフレーションの根本的な原因と政府の政策について批判を展開しています。一般的に物価の上昇は、消費者の購買力低下や企業の価格設定のせいにされがちですが、ポール氏は、その本質は政府の過剰な支出と中央銀行である連邦準備制度による通貨の増刷にあると指摘しています。通貨が過剰に供給されることで、お金そのものの価値が薄まり、結果として物価が押し上げられているという構図を分かりやすく説明しています。

番組内では、トランプ大統領がインフレーションを好むとする発言や、現在の物価高はイランでの紛争によるエネルギーコストの上昇だけが原因であるという主張に対して疑問を投げかけています。ポール氏によると、戦争や紛争そのものが直接物価を上げるのではなく、その莫大な戦費を調達するために通貨を増刷することが、結果として通貨価値の下落を招いているとのことです。大統領は原油価格が下がればすべての物価が下がると予測していますが、ポール氏は、通貨の供給量を抑え、人工的な低金利政策を改めない限り、物価高の根本的な解決にはならないと反論しています。

このような経済状況の中で、最も深刻な影響を受けるのは中間層であるとポール氏は述べています。政府が通貨を増刷してその価値を希薄化させる行為は、一種の隠された税金であり、道徳的にも問題があるという見解を示しています。市場には独自の経済法則があり、人工的に低く抑えられた金利による過剰な投資や積み上がった債務は、最終的には市場のメカニズムによって清算されることになりますが、それまでの間、一般の国民がそのしわ寄せを受けることになります。

また、ポール氏はアメリカの対外政策についても言及し、世界126カ国に及ぶ軍事介入や巨額の軍事支出が国内の財政を圧迫し、さらなる通貨の増刷につながっている現状を強く批判しています。ウクライナや中東、台湾周辺などの事例を挙げ、本来であれば軍事力ではなく、自由の理念を教育を通じて広めるべきだと主張しています。国民が過剰な支出と戦争に疲弊している中、政府が真に経済を成長させるためには、財政赤字の是正と健全な通貨制度の回復に向き合う必要があると締めくくっています。

Trump Says “I Love Inflation” — But The American People Can't Afford It! - YouTube

ペルシャ帝国の栄光

今年2月末、米国とイスラエルがイランを攻撃し、交戦状態となった。ペルシャ人を中心とするイラン民族は、古代のペルシャ帝国時代からの長い歴史と文化を継承する、誇り高い民族として知られる。アケメネス朝、アルサケス朝(パルティア)、ササン朝と続いたペルシャ帝国の栄光の歴史をたどってみよう。

地中海世界の歴史2 沈黙する神々の帝国 アッシリアとペルシア (講談社選書メチエ)

紀元前8世紀にオリエント全域を初めて統一したアッシリア帝国は、被征服民に対する重税や強制移住といった苛烈な政策が各地で反乱を招き、前7世紀に崩壊した。その旧領内には、リュディア、新バビロニア、メディア、エジプトの4王国が分立する時代が続いた。前6世紀中頃になると、イラン高原の西南部に居住していたペルシャ人が、アケメネス家の指導下で勢力を拡大した。彼らはメディアから独立を果たすと、さらにリュディアや新バビロニアを次々と破って併合し、エジプトをも征服して大帝国へと成長した。

なかでもアケメネス朝第3代のダレイオス1世は、東はインダス川から西は小アジアに至る空前の版図を支配し、帝国の最盛期を現出した。彼は帝国全土を約20の行政区に分け、各区に総督(サトラップ)を派遣して統治させた。同時に、「王の目」や「王の耳」と呼ばれる巡察使を各地に派遣し、総督の監視と地方情勢の調査を徹底させた。また、帝都スサと小アジアのサルデスを結ぶ「王の道」と呼ばれる幹線道路を整備し、中央集権的な政治体制の盤石化に努めた。

アケメネス朝は先のアッシリアとは対照的に、征服した諸民族の伝統や信仰に対して寛容な政策を基本とした。特にアラム人やフェニキア人の商業活動を保護したため、帝国全土で広域交易が活発化した。のちにギリシャ遠征(ペルシャ戦争)には失敗したものの、アケメネス朝の政治・文化様式は地中海沿岸の諸地域に多大な影響を及ぼし続けた。歴史学者の本村凌二氏は、諸民族の個性を尊重したアケメネス朝について「五百年後のパクス・ロマーナ(ローマの平和)に先立つパクス・ペルシアーナ(ペルシアの平和)の出現であった」と指摘している(『沈黙する神々の帝国』)。

アケメネス朝で精神的支柱となったのは、火を崇拝するゾロアスター教(拝火教)だった。世界を最高神である善神アフラ・マズダと悪神アーリマンとの闘争の場と捉える二元論的な世界観を持ち、最後の審判や天国・地獄といった観念を提示した。これらの思想は、後のユダヤ教、キリスト教、イスラム教の教理形成にも深い影響を与えたとされる。ゾロアスター教の教えは後世、南北朝時代の中国にも伝来し、漢字で「祆教(けんきょう)」と表記された。

アケメネス朝は、マケドニアのアレクサンドロス大王による東方遠征を受け滅亡した。アレクサンドロス大王の急逝後、その帝国は部将たちによって分裂し、西アジアの大半はセレウコス朝が支配した。前3世紀半ばになると、各地で自立の動きが強まった。アム川上流ではギリシャ人たちがバクトリア王国を建国し、一方でイラン高原東北部の遊牧民を率いたアルサケスはパルティア王国を建国した。パルティアは着実に領土を拡大し、前2世紀後半にはセレウコス朝からメソポタミア地方を奪取するに至った。

パルティアは宿敵となったローマ帝国としばしば国境を接して交戦した。また、東西を結ぶ交易路(シルクロード)の中継地をおさえることで莫大な富を得て繁栄し、中国(漢)からは「安息(アルサケスの音訳)」の名で記録された。建国初期にはヘレニズム文化の影響を強く受けていたが、前1世紀頃からはアラム文字で表記されるペルシャ語が公用語として普及し、次第にイラン的伝統が復興していった。

紀元3世紀、イラン高原南部のペルシャ人がアルダシール1世に率いられて決起し、パルティアを滅ぼしてササン朝を創始した。第2代のシャープール1世は、西方のローマ皇帝ウァレリアヌスを捕虜にするという大戦果を収め、東方では同じイラン系のクシャーナ朝を圧迫してインダス川西岸まで支配を広げた。国内では中央集権体制を再構築するとともに、ゾロアスター教を国教に定め、国家統一に努めた。

5世紀に入ると、中央アジアの遊牧民エフタルの侵入に悩まされる時期もあったが、6世紀の英主ホスロー1世の時代に、トルコ系の突厥と結んでエフタルを撃滅した。さらに西方では東ローマ帝国のユスティニアヌス1世と互角に渡り合い、帝国の全盛期を築いた。しかし、ホスロー1世の死後は後継者争いで国力が疲弊し、7世紀にニハーヴァンドの戦いで新興のイスラム軍(正統カリフ時代)に大敗。その後まもなく帝国は終焉を迎えた。

アケメネス朝の栄光再興を掲げたササン朝では、ゾロアスター教の聖典『アヴェスター』が編纂され、イラン文化の粋が集められた。美術・工芸の分野では独自の美意識を確立した。精緻な加工が施されたガラス器、銀器、陶器、そして華麗な毛織物は「ペルシャの至宝」として東西へ輸出された。これらの意匠や技術はシルクロードを経由して、はるか東方の飛鳥・奈良時代の日本にも伝来し、正倉院の宝物などにその格調高い影響を色濃く残している。 

2026-06-12

イラン戦争の暗い真実

【海外動画より】アメリカのYouTubeチャンネル「リバティ・ボルト」が配信した動画では、元CIAオフィサーであり内部告発者としても知られるジョン・キリアク氏へのインタビューを交え、米国とイスラエルの関係やイランをめぐる情勢について独自の分析が紹介されています。キリアク氏は過去に上院外交委員会の主任調査官を務めた経験もあり、米国の政策決定プロセスの内側にいた人物です。動画ではまず、強力な親イスラエル・ロビー団体である「AIPAC」が、外国の利益のために活動する団体に義務付けられている外国代理人登録法から特別に除外されている現状が取り上げられ、その米議会に対する強い影響力が指摘されています。

キリアク氏は、米国がイランとの緊張関係や軍事行動に至った背景にはイスラエルによる強い働きかけがあったと主張しています。同氏の見解によると、イラン自体は米国の安定にとって直接の脅威ではなく、米国の18のインテリジェンス機関による国家インテリジェンス見積もりでもイランが核兵器開発プログラムを保有していないと結論づけられていました。しかし、イスラエルのネタニヤフ首相が当時のドナルド・トランプ大統領に対し、イラン政府は攻撃を受ければすぐに崩壊する砂上の楼閣のようなものであると説き、軍事行動を促したと説明されています。

また、キリアク氏は以前、トランプ氏が既存の枠組みにとらわれないアプローチでイランとの和平を実現するのではないかと期待していたものの、その予測が完全に誤りであったことを率直に認めています。トランプ政権がイラン核合意を破棄し、ソレイマニ司令官の殺害に踏み切ったことが結果的に緊張を決定づけたと振り返っています。動画の後半では、過去のイラク戦争時とは異なり、今回のイランをめぐる情勢においては米政府や情報機関による国民への十分な説明や開戦の正当化工作すら行われないまま、大統領の一方的な権力行使によって事態が進められたと批判されています。

チャンネルの運営者は、世論調査で米国民のわずか25%しかこの戦争を支持していない現状に触れ、こうしたイスラエル第一主義に基づく軍事介入が米国の債務拡大やインフレを招き、国際的な信用を損なっていると結んでいます。

Ex-CIA Whistleblower EXPOSES the Dark Truth About Israel and the Iran War - YouTube

米政治のタブー

【海外動画より】アメリカの著名なリバタリアン作家であり、自身の人気ポッドキャスト番組を持つトム・ウッズ氏が、歴史家で作家のデーブ・ベナー氏がホストを務める配信番組「リバティ・ボルト(Liberty Vault)」に出演した際の内容が公開されました。ウッズ氏は、激化するイランとの戦争の最中に起きた、共和党きっての親米・第一主義の論客であるトーマス・マッシー下院議員の予備選敗北を巡り、アメリカ政治の背後で動く巨大な資金力やロビー活動の実態について鋭い分析を加えています。

まず議論の焦点となったのは、マッシー議員を落選に追い込んだとされる親イスラエル派の政治資金団体(AIPACなど)や、富豪のドナーたちによる「草の根」を装ったアストロターフィング(偽りの草の根運動)の手法です。ウッズ氏は、マッシー氏を破った対立候補の勝利報告会場が事実上もぬけの殻であったという映像証拠を挙げ、地元ケンタッキー州での本質的な支持ではなく、3,500万ドルにも上る法外な外部資金が投じられた結果であると指摘しました。一議員の議席そのものよりも、ワシントンの内部で「語ってはならないタブー」を公然と口にし、保守派の有権者に対してアメリカの中東政策の歪みを説明してきたマッシー氏の「声」そのものが標的にされたという見方です。

また政権内部におけるイラン戦争を巡る意思決定プロセスについても、メディアの報道や内部情報を基に意見が交わされました。ウッズ氏は、トランプ大統領がイスラエル側から「イランとの戦争は迅速かつ容易に終わる」という説得を受け入れて開戦に踏み切ったものの、実際には泥沼化している現状に対する政権内の困惑や、アドバイザーたちの見解の相違について触れています。さらに元国家情報長官(DNI)のタルシ・ギャバード氏の電撃辞任や、情報コミュニティ内部での深刻な対立といった不透明な政権運営の現状についても冷静な解説がなされています。

最後に、これほど社会や政治が混迷を極める時代において、リバタリアンや自由を重んじる個人がどう生きるべきかという戦略的な問いに対し、ウッズ氏は自身の見解を述べています。かつてはインターネットを通じて大衆の政治意識が自然と向上するという期待を抱いていたものの、コロナ禍などの経験を経て、現在は「一般のノミーズ(大衆)を説得して改宗させること」よりも、「すでに現状を理解している人々が、この狂った世界で経済的に困窮せず、家族を守りながらいかに繁栄(プロスパー)していくか」に注力すべきであると主張しました。そして、国家や制度に依存するのではなく、地域社会や家族といった身近な人々を守るための教育や自立した選択こそが、今の時代に最も求められている実践であると総括しています。

The Israel Lobby: You're Anti-Semitic if You Notice Us | Tom Woods Show #2768 - YouTube

攻撃中止の現実

【海外動画より】対外介入や戦争に反対するニュースサイト「アンチウォー・ドットコム」の編集長を務めるジャーナリスト、デーブ・デキャンプ氏が、緊迫する中東情勢やアメリカ国内の政治・法案を巡る最新の動きについて解説しています。デキャンプ氏は、目まぐるしく変わる政府の公式発表や報道の裏にある軍事的な実態について、独自の取材背景を交えながら多角的な分析を加えています。

まず大きな動きとして、トランプ大統領が予定していたイランへの3日連続となる空爆計画を突如「キャンセル」した件が挙げられています。大統領はSNS上で、イラン最高指導部との間で詳細な合意が形成され、関係国も含めて承認されたため爆撃を中止したと発表し、近く合意の署名が行われるとアピールしました。しかしデキャンプ氏は、イラン外務省の報道官らが「独自のレッドライン(譲れない一線)で妥協するつもりはなく、最終決定には至っていない」と述べている事実を指摘し、トランプ氏が同様の「合意間近」という主張を過去に38回も繰り返してきた背景から、現段階での公式発表をそのまま鵜呑みにすることには極めて慎重な見方を示しています。

軍事的な緊張は依然として続いており、イラン側がヨルダンの米軍基地を標的にして米軍機を破壊したと主張する一方で、米国側はオマーン湾で民間の石油タンカーをミサイル攻撃し、インド人乗組員3名が死亡する事態が起きています。デキャンプ氏は、かつて自身が海事大学に在籍していた経験から、民間商船の乗組員が犠牲になる現状に強い憤りを示し、米国のこうした行動を厳しく非難しています。さらにニューヨーク・タイムズの分析により、米軍の精密誘導爆弾がイランの水インフラ施設を意図的に破壊した可能性が浮上しており、これが事実であれば明確な戦争犯罪に該当すると指摘しています。またレバノンやガザでもイスラエルによる激しい攻撃が続いており、多数の市民や医療従事者が犠牲になっている現状が報告されました。

アメリカ国内の政治に目を転じると、下院において外国人情報監視法(FISA)第702条の延長法案が否決され、令状なしでアメリカ人の通信データを事実上収集・検索できる当局の権限が失効する見通しとなったことが好材料として伝えられています。その一方で、トランプ政権がイラン戦争を厳しく批判してきた著名な専門家ティタ・パルシ氏に対して、 永住権の剥奪や強制送還を視野に入れた調査を行っているという不穏な動きも明らかにされました。さらに上院では、国防権限法の枠組みの中でウクライナに対する7億5,000万ドルの追加軍事援助が盛り込まれるなど、世界各地での軍事支援や緊張緩和への道筋は依然として不透明なままであると総括されています。

Trump 'Cancels' Plans To Bomb Iran for 3rd Night, House Rejects FISA Section 702 Extension, and More - YouTube

イスラエルの対米スパイ活動

【海外動画より】アメリカの元裁判官であり政治評論家としても活動するアンドリュー・ナポリターノ氏がホストを務める番組に、元軍人で情報コミュニティの要職を歴任し、直近では対革命情報センターのディレクターを辞任したジョー・ケント氏が出演しました。ケント氏は、アメリカが直面しているイランとの戦争が本質的にはイスラエルのための戦争であり、アメリカが参入・開始したことは重大な過ちであるという見解から辞任に至った人物です。番組内では、現在のトランプ政権が陥っている中東情勢の泥沼化や、インテリジェンス・コミュニティ内部の動揺について率直な対話が交わされています。

まずケント氏は、イスラエルによるアメリカ高官へのスパイ活動や世論工作の実態について言及しています。国防情報局がイスラエルの諜報活動の脅威度をロシアや中国と同等とみなす公式な評価書を作成し、それがメディアにリークされた事実は、インテリジェンスの世界における大きなパラダイムシフトを意味していると指摘しました。トランプ大統領自身はこうした他国からの諜報活動を現実的なものとして受け止めつつも、周辺の親イスラエル派のアドバイザーたちの意見に耳を傾け続けており、それがアメリカ国民の利益や大統領自身の政治的生存に反する決断につながっている現状に強い疑問が呈されています。

経済や軍事戦略の面において、イランに対する空爆の継続や石油インフラへの攻撃示唆といった政権の強硬姿勢は、具体的な出口戦略を欠いたまま軍事行動そのものが自己目的化していると批判されています。この戦争には1日あたり10億ドルもの巨額のコストがかかっており、本来注力すべきであった中国への対抗手段や太平洋地域への資源配分が妨げられている状態です。ケント氏は、米国がイランの穏健派指導者を殺害したことでかえってイラン国内の強硬派を勢いづかせ、交渉による解決を極めて困難にしてしまったという見方を示しています。

現在のトランプ大統領の状況について、中東の泥沼から抜け出せなければ、かつて外交で行き詰まったジミー・カーター元大統領のように地政学的な無能の烙印を押されかねないと警鐘が鳴らされています。ケント氏は、大統領が現在の誤ったアドバイザーたちの進言を退け、速やかに「勝利宣言」をして撤退に踏み切ることこそが、国家の不利益と政治的な破滅を避ける唯一の現実的な道であると総括しています。

JOE KENT : Why Trump Is Stuck - YouTube

米経済の強制リセット

【海外動画より】アメリカの著名なリバタリアンであり作家、そしてラジオパーソナリティとしても活動するトム・ウッズ氏が、著名な投資家であるダグ・ケイシー氏の番組に出演し、現在の世界情勢やアメリカが直面する諸問題について語り合っています。ウッズ氏はリバタリアンの視点から、政治のパフォーマンス化や深刻化する財政赤字の現状について、データや個人の見解を交えながら冷静な分析を展開しています。

まず議論にあがったのは、アメリカ国内における文化的な変化と政治の現状です。一時期猛威を振るった過激なポリコレやいわゆるウォーク思想について、ウッズ氏は表面的にはやや後退したかのように見えるものの、公的な対話や報道の多くがいまだに極めて不自然で、演技的なものにとどまっていると評しています。また政治指導者が掲げた政府効率化などの有望な構想についても、結局は政治的な資本が浪費され、政府支出の膨張や不適切な貿易政策、さらには右派内部での対立によって後退してしまった現状に強い懸念を示しています。

特に経済面における分析は深刻で、アメリカが抱える巨大な財政赤字と債務の問題について、与野党を問わずこれを本気で修正しようとする政治的な動きが事実上存在しないことが指摘されています。ウッズ氏は、財政破綻を避けるための解決策が講じられないまま放置されている以上、今後は管理不可能な水準にまで達する利払いコストの増大か、あるいはさらなる通貨の増発という形で、経済的な「現実」による強制的なリセットや清算がもたらされる可能性が高いと予測しています。また、現役世代と若い世代との間における情報収集や投票行動の著しい乖離についても、今後の社会の行方を占う重要な要素として挙げられています。

さらに動画内では、SNSをはじめとするソーシャルメディアが人々の同調圧力を増幅させ、社会的な集団心理を歪めている現状や、外交政策における軍事的な一体化への懸念、そして将来的なアメリカの地域的断片化の可能性についても意見が交わされました。ウッズ氏は、どれほど先行きの見通しが厳しく、国家や帝国の衰退を思わせる兆候があったとしても、若い男性たちには自己責任と自立の精神を持つよう促しています。そして、政治的な動向に左右されることなく、自身の歴史講座やニュースレターなどを通じて、今後も一貫して自らの信じる事実とメッセージを発信し続け、戦う姿勢を崩さないという個人の決意を語っています。

Special Guest Tom Woods - YouTube

ミレイノミクスの真実

【海外動画より】南米アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は、自らをリバタリアンやアナルコ・キャピタリストと称し、オーストリア学派経済学の専門家であると公言して世界的な注目を集めてきました。しかし、コペンハーゲン大学などの研究機関で経済学の教鞭をとる経済学者、クリストファー・モーステン・ハンセン氏は、ミレイ氏の思想や実際の政策を詳細に検証すると、その主張とは裏腹に、本質的には主流派の新古典派経済学や新自由主義の枠内にとどまっていると指摘しています。ハンセン氏は、ミレイ氏が掲げる経済成長論や通貨改革をオーストリア学派の正統な伝統と比較しながら、その決定的な乖離を論じています。

まず経済成長の原動力について、ミレイ氏は独自の解釈から、市場における独占が収穫逓増を生み出し、それが発展につながるという特異な見解を展開しています。これに対してハンセン氏は、ミーゼスやロスバードといったオーストリア学派の巨頭たちが何よりも重視したのは資本蓄積であると反論します。豊かな国と貧しい国の違いは過去の貯蓄によって積み上げられた資本財の量にありますが、ミレイ氏の議論ではこの資本蓄積という最も重要な要素が主流派の経済学と同じように軽視されているという指摘です。

さらに深刻な矛盾が見られるのが、ミレイ氏の代名詞とも言えるペソの廃止と米ドル化を目指す通貨政策です。ミレイ氏は中央銀行を即座に廃止するとハイパーインフレが起きると主張し、通貨の価値を担保するために中央銀行の資産が必要であるというバッキング理論、いわゆる通貨担保説をとっています。しかし、これはオーストリア学派の貨幣論とは完全に相反するものです。オーストリア学派において貨幣はそれ自体の需給や購買力への期待によって価値が決まる経済財であり、中央銀行のバランスシートによって支えられるものではありません。ハンセン氏は、ミレイ氏が唱える中央銀行の必要性は新古典派的なパラダイムの罠に囚われたものであると結論づけています。

実際の政策運営に目を向けても、ミレイ氏のアプローチは1990年代にアルゼンチンで行われた政策や、IMFが主導するワシントン・コンセンサス、すなわち新自由主義的な改革の枠を出ていないと分析されています。現在のペソのマネーサプライは2024年から2025年にかけても急膨張を続けており、月間約5%のペースで増え、物価インフレも月間約2%のペースで続いています。結局のところ、増税や徴税の効率化によって国家の財政基盤を安定させ、国際金融市場での信用を高めようとするミレイ氏の手法は、リバタリアンが理想とする小さな政府とは逆行している側面があります。ハンセン氏は、ミレイ氏がどれほどドラマチックな転向の物語を語ろうとも、その本質的な経済理論や具体的な通貨政策においては、オーストリア学派の伝統から何光年も離れた場所にいると報告しています。

PFP306 | Kristoffer Mousten Hansen: Mileinomics (PFS 2025) - YouTube

違法な戦争とインフレ税

【海外動画より】アメリカの外交政策、とりわけ中東における軍事介入のあり方について、国内の有識者から厳しい批判の声が上がっています。元下院議員のロン・ポール博士と共同ホストのダニエル・マクアダムズ氏は、自身の番組「ロン・ポール・リバティ・レポート」の中で、トランプ政権によるイランへの大規模な空爆について議論を展開しました。ポール博士は、数年前の大統領選挙において「新しい戦争を始めず、今ある戦争を終わらせる」と公約していたはずのトランプ大統領が、現在その約束とは真逆の方向に進んでいる現状に強い懸念を示しています。

番組内では、米軍がイランに対して連夜の激しい空爆を行っており、トランプ大統領自身が「一晩で2億5000万ドル(約2億5000万ドル相当)の兵器を投下した」と誇示している事実が取り上げられました。マクアダムズ氏は、現在の緊迫した情勢、特にイランによるホルムズ海峡の封鎖といった深刻な事態は、そもそも米軍が2月28日に何の方針転換や正当な根拠、議会の承認もなくイランに不意打ちの攻撃を仕掛けたことが発端であると指摘します。国家としての主権を脅かされたイランが、非対称的な対抗手段として海峡の支配権主張というレバレッジ(交渉のテコ)を使ってきたのは当然の帰結であり、現政権自らがこの危機を作り出したのだと批判しています。

さらにトランプ大統領がメディアのインタビューやSNSで「イランは降伏寸前だ」「ディール(取引)をまとめるまで毎晩でも攻撃する」と語っている姿勢や、イランのカーグ島などの石油インフラを占領してガス・石油市場を完全統制下に置くという、かつてのベネズエラでの政策を模したグランド・オペレーション(地上戦)の可能性に言及している点についても、極めて無謀で現実離れしていると論じられました。トランプ氏は「少数の兵士を送り込めばイラン全土を制圧できる」などと発言していますが、人口9000万人の大国を過小評価したこのような認識は、ベトナム戦争の歴史的教訓を無視したものであり、軍事的な失敗を繰り返すリスクをはらんでいます。

ポール博士は、こうした終わりのない軍事介入を可能にしている根本的な原因として、アメリカの現代の通貨・金融システム(過度な財政支出とインフレ税)を挙げています。仮に合衆国憲法を厳格に遵守し、議会の正式な宣戦布告がない違法な戦争への財政支出を許さない健全な通貨制度が存在していれば、そもそもこのような巨額の戦費を投じる戦争は継続不可能だったはずです。一般の米国民が直面している食料品やガソリン代の高騰というインフレの痛みは、こうした無謀な外交政策のコストが「インフレ税」として国民に転嫁されている結果であり、平和と個人の自由、そして真の繁栄を取り戻すためには、この国家による軍事・金融の独占システムそのものを問い直さなければならないと結んでいます。

Trump: I' Will Attack Iran Every Night Until They Make A Deal!' - YouTube

連夜のイラン空爆

【海外動画より】中東や世界各地で軍事的な緊張が再び激化しています。反戦系ニュースサイト「アンチウォー・ドットコム(antiwar.com)」の編集長を務めるデイブ・デキャンプ氏は、自身のニュース番組の中で、緊迫する国際情勢の最新動向を報告しています。デキャンプ氏によると、米軍が2夜連続でイランへの空爆を敢行し、これに対してイラン側も猛烈な反撃に出ているといいます。イラン軍はホルムズ海峡の完全封鎖を宣言し、石油タンカーを含むすべての船舶の通航を標的にすると警告しました。米中央軍はこれを否定していますが、現地ではすでに大規模な報復の応酬が始まっており、数ヶ月前の停戦合意時よりも状況はさらに悪化する懸念があります。

この軍事衝突は、すでに現地の民間インフラや一般市民の生活に深刻な被害をもたらしています。イランメディアの報道によると、米軍の空爆によって2つの貯水池が破壊され、猛暑の中で約2万人の住民が断水に見舞われました。民間インフラを意図的に標的にすることは明確な戦争犯罪にあたるとデキャンプ氏は指摘します。さらに、オマーン湾では米軍がイランの港湾封鎖を強行する中でパラオ船籍のタンカーを爆撃し、インド人の民間人乗組員3名が行方不明になる事態も発生しています。これに対し、インド外務省や国際海事機関(IMO)は、民間船舶への攻撃と乗組員の生命を危険にさらす行為を強く非難する声明を出しました。

また、緊張は中東だけにとどまりません。ピート・ヘグセス国防長官はキューバのグアンタナモ湾米軍基地を訪問した際、キューバ政府に対して「アメリカに届くような兵器を調達すれば、立ち向かえないほどの衝突を招くことになる」と直接的な軍事脅迫を行いました。国防総省が公開した映像からも、イラン情勢の緊迫化と並行してカリブ海地域でも新たな前線を開こうとする、心理的な圧力強化の動きが見て取れます。その一方で、ウクライナをめぐってはブルガリアの新政権が「戦場では解決できない消耗戦である」として武器の無償支援停止を表明するなど、欧州の支援体制に変化の兆しも現れています。

米国内では、上院情報委員会のトム・コットン委員長らが主導し、情報授権法案の中に「米イスラエル情報共有強化」の条項を盛り込む動きが進んでいます。これは米国民の間でイスラエルへの支持が低下していることを受け、両国の軍事関係をより強固に固定化し、公的な監視や透明性を減らす狙いがあるとされています。このように動画では、各国政府や軍が表向きに示す大義名分とは裏腹に、実際には民間人の犠牲を伴う軍事介入や秘密裏の連携が強化されている国際社会の危機的な現状が詳述されています。

US Attacks Iran for Second Night, Hegseth Threatens Cuba at Guantanamo Bay, and More - YouTube

2026-06-11

自然秩序とその破壊

【海外動画より】社会における平和と繁栄を維持するために、本当に必要なものは何でしょうか。無政府資本主義の代表的な理論家であり、元ネバダ大学ラスベガス校教授のハンス=ヘルマン・ホッペ教授は、ある講演の中で、人間社会の平和の基礎は一貫した「私的財産権」の確立にあると指摘しています。教授によれば、人間が衝突する根本的な原因は、肉体や空間、物といった物理的な手段が有限であるという点にあります。同じ物を複数の人が同時に異なる目的で使おうとすれば、必ず物理的な衝突、つまり紛争が起こります。この紛争を未然に防ぎ、解決するための唯一の論理的な解決策が、すべての希少な資源が特定の個人や組織に私有され、その所有関係が明確であること、すなわち私的財産権の尊重であると説きます。

こうした私的財産が正当に成立するためには、言葉や宣言ではなく、時間と空間の中で最初に行われた具体的な占有行動、つまり「根源的獲得」が必要であると教授は主張します。最初に未所有の資源に手を加えた人は、誰とも衝突することなくそれを所有できるためです。そして、その後のすべての正当な財産権は、当事者間の合意に基づく自発的な交換の連鎖によって引き継がれていきます。このようにして成り立つ秩序を、教授は人間の平和的な相互作用という目的のためにあらかじめ発見された「自然法」あるいは「自然秩序」と呼びます。これに対し、国家などが後から作り出す実定法や規制は、自然法を歪め、平和ではなくむしろ新たな対立を生み出す原因になっていると批判します。

ホッペ教授は、現代社会がこの自然秩序から大きく逸脱してしまった最大の原因を、暴力の独占体である「国家」の存在にあると分析しています。学校や大学では、国家という独占的な暴力装置がなければ社会は万人の万人に対する闘争状態になると教えられますが、教授はこれを、特定の目的のために広められた大きな嘘であると一蹴します。紛争解決の鉄則は「当事者が自ら裁判官になってはならない」という第三者審判の原則ですが、地域における最終決定権を独占する国家は、自らが関わる紛争において自ら裁く存在になってしまいます。その結果、国家は自らに都合の良い法律を作り出す「立法」という手段を使い、人々の財産や自由な活動、さらには言葉や思想にまで微細な規制を課して肥大化していくと指摘します。

教授によれば、西欧諸国をはじめとする現代の民主主義国家では、国家権力の肥大化に対して有効な抵抗がほとんど起きていません。多くの批判は特定の政治家や官僚の無能さ、あるいは個別の不祥事に向けられ、単に「人を入れ替えれば良くなる」というナイーブな発想にとどまっているからです。ホッペ教授は、社会の行進、つまり全体主義化への歩みを止め、自然秩序を取り戻すためには、国家という制度そのものが正当性を欠いた組織であると認識される必要があると論じます。そして、知識人やジャーナリストの20%、さらに一般大衆の20%が国家の本質を理解し、その傲慢さや無能さを直視して不服従の姿勢を示すとき、初めて国家はその正当性を失い、より小さな地域社会へと解体されていくだろうと締めくくっています。

PFP288 | Hans-Hermann Hoppe: “About Natural Order and its Destruction” (PFS 2024) - YouTube

南北戦争の真因

【海外動画より】アメリカの南北戦争といえば、日本では一般的に「奴隷制の廃止を掲げる正義の北部」と「奴隷制の維持を訴える南部」による人道的な戦いだったと理解されがちです。しかし、米ミーゼス研究所のウォルター・E・ウィリアムズ研究フェローであるワンゲル・ンジョヤ博士は、リバタリアン向けの番組の中で、この歴史認識には大きな見落としがあると指摘しています。ンジョヤ博士によれば、奴隷制は古代ローマから続く普遍的な制度であり、当時はアメリカの北部にも存在していました。それにもかかわらず、戦後の教科書や近年の政治運動では、南部だけを絶対的な悪として描き、北部を正当化するナラティブが強調されてきたといいます。

実際の南北戦争の引き金となったのは、奴隷制そのものの是非ではなく、南部の連邦からの分離独立と、それを拒絶した中央政府による軍事侵攻でした。当時のエイブラハム・リンカーン大統領の最優先課題は、奴隷を解放することではなく、あくまで連邦の維持でした。博士は、当時の南部の指導者たちが中央政府の保護関税政策による経済的脅威や、州の主権をめぐる憲法上の対立から独立を選んだ事実を挙げています。また、命をかけて戦った一般の南部兵士たちの多くは奴隷を所有しておらず、自らの故郷が北軍に侵略されたからこそ武器をとったのだと解説しています。

さらに博士は、現代のメディアや一部の歴史プロジェクトが南北戦争を過剰にクローズアップする背景には、現在の資本主義体制を攻撃しようとするマルクス主義的な意図があると分析しています。「アメリカは奴隷制という搾取の上に富を築いた」という言説を広めることで、現代の格差問題や労働問題をすべて過去の奴隷制に結びつけ、社会主義的な変革を正当化するツールにされているという見方です。それに対し、自由市場こそがむしろ人種を問わず自発的な取引を促し、歴史的に黒人層の経済的自立を助けてきた共通の土壌であったというデータも示されています。

このように動画では、南北戦争の美化された歴史観を問い直し、国家権力の肥大化や経済政策をめぐる対立という、より現実的な側面から歴史を捉え直す視点が提示されています。

What They Never Told You About the Civil War – Tariffs, States' Rights & Lincoln's Real Agenda - YouTube

トランプ氏の精神状況

【海外動画より】米国の元判事であり政治評論家でもあるアンドリュー・ナポリターノ氏がホストを務める番組において、著名な敏腕裁判弁護士のロバート・バーンズ氏が出演し、トランプ大統領の意思決定プロセスの劇的な変化と、その背後にある深刻な精神的・心理的状況について語っています。バーンズ氏はトランプ氏の近親者やホワイトハウス内部の人物からの証言をもとに、大統領の行動や決断が過去とは大きく異なっている現状を詳しく明かしています。

バーンズ氏によると、かつて「取引の芸術」を誇り、最悪の事態を想定しながら現実的な判断を下していたトランプ氏の姿は、現在の政権運営において大部分が失われているとされています。特にイランへの軍事介入の決定に至る過程では、政権内の主要閣僚や副大統領、情報機関、軍の上層部が一様に懐疑的な見方を示し、慎重論を唱えていたにもかかわらず、トランプ氏はそれらの意見をすべて無視し、都合の悪い警告を存在しなかったかのように書き換えてしまったと指摘されています。

番組内では、大統領の精神状態について「前頭葉の機能低下に伴う行動・感情面の変化」という、心理学や医療関係者からの見立てが紹介されています。認知能力そのものの衰えというよりも、感情のコントロールが効かなくなり、激しい怒りを周囲にぶつけるため、側近たちは常に怯えながら対応していると伝えられています。また、事実ではない独自のストーリーを頭の中で作り上げて信じ込む傾向(作話)が顕著であり、すでに他界している人物との面会を語るなど、現実認識の歪みが日々の意思決定を狂わせているとバーンズ氏は述べています。

このような変化を敏感に察知したイスラエル政府やロビー団体は、トランプ氏の現在の心理状態を巧みに操作し、彼が好む「中東に平和をもたらす偉大な英雄」という誇大妄想的な願望を刺激することで、軍事的なエスカレーションを正当化させることに成功していると分析されています。一方で、現実的な外交交渉を進めようとする副大統領との間には深い溝が生じており、大統領が一度合意した方針を数分後に覆すといった混乱が繰り返されています。バーンズ氏は、現在のホワイトハウスにおける最大の問題は、大統領が独自の歪んだフィルターに支配され、他者からの客観的な事実や忠告が一切届かなくなっている点にあると冷静に警告しています。

[SPECIAL] Robert Barnes : How Trump Makes Decisions - YouTube

政治家が経済を壊す

【海外動画より】米国のジョージ・メイソン大学経済学部教授であるクリストファー・コイン氏が、政治家や中央銀行がどのようにして市場を歪め、結果として経済を破壊していくのかについて、オーストリア学派経済学の視点から解説しています。コイン氏は、政策決定において「機会費用」という経済学の基本概念が無視されていることや、政府による市場介入がもたらす長期的な弊害を指摘しています。

機会費用とは、ある選択をした際にあきらめなければならなかった「次善の選択肢」のことを指します。コイン氏によれば、政治の世界ではこの機会費用がほとんど考慮されません。なぜなら、政治家は政策にかかる費用を増税や紙幣の増刷、国債の発行という形で将来の納税者に転嫁できるため、自分でコストを負担する必要がないからです。また、個々の価値観や費用は主観的なものであるため、政府の計画者が国民一人一人の機会費用を正確に把握して「公共の利益」を最適化することは、知識の面からも不可能であると説明されています。

さらに、政府が特定の市場に介入すると、単にその部分に留まらず、経済全体へ波及効果(リップル効果)が広がっていきます。たとえば、政府が規制や補助金を通じて市場に介入すると、本来は消費者を満足させることで利益を得ていた起業家たちが、政治家や官僚にアプローチして特権や補助金を得ようとする「クロニズム(身内資本主義)」へとインセンティブが変化します。これにより、民間市場本来の「 win-win(相互利益)」の関係が損なわれ、国民の負担によって一部の者が富を得るという、社会全体の富を破壊する構造が作り出されてしまいます。

中央銀行による金融政策も大きな歪みを生む要因です。市場の自発的な貯蓄の増加によって金利が下がるのではなく、中央銀行が人為的に金利を引き下げて通貨を供給すると、市場の本来の需要とは一致しない投資、すなわち「誤投資(マルインベストメント)」が引き起こされます。起業家たちは目先の低金利に誘導されて将来向けの生産投資を拡大しますが、消費者の実際の需要や時間選好(現在と将来の消費のバランス)とは乖離しているため、最終的には投資の不採算性が露呈し、経済の「崩壊(バブル崩壊)」を招くことになります。コイン氏は、こうした不況は市場の失敗ではなく、市場のシグナルを狂わせた政府の介入が原因であると結論づけています。

How Politicians Secretly Wreck Economies - YouTube

思想闘争になった戦争

【海外動画より】ドイツの経済学者・社会哲学者であり、リバタリアニズムの思想家として知られるハンス=ヘルマン・ホッペ氏が、民主主義的な平和と敗戦国への「再教育」がもたらした歴史的影響について語っています。ホッペ氏は、君主制下の戦争と民主主義下の戦争の本質的な違いを挙げ、近代の戦争がイデオロギー化し、国民全体を巻き込む復讐劇へと変貌したプロセスをドイツの事例から分析しています。

かつての君主制による戦争は領土の奪い合いが主であり、敗戦国への報復や社会の根本的な改造を伴わないのが一般的でした。しかし、民主主義の進展とともに戦争は善悪の思想闘争となり、勝利した側が敗戦国に対して集団的な処罰や徹底的な意識改革を要求するようになります。第一次および第二次世界大戦後のドイツでは、この民主主義的な戦後処理が冷酷に実行され、勝者による「再教育プログラム」を通じて、ドイツ社会の伝統的な構造や価値観が根本から書き換えられることになりました。

特に第二次世界大戦後、米国をはじめとする連合国はドイツの非ナチ化と同時に、メディアや教育制度の認可制を導入し、歴史認識や市民教育の再構築を進めました。このプロセスにおいて中心的な役割を果たしたのが、亡命先から帰国した左派知識人たち、いわゆる「フランクフルト学派」の思想家たちです。彼らは心理学とマルクス主義を融合させた理論を用いて、伝統的な家族観や上下関係を「権威主義的パーソナリティ」として批判し、反権威主義的な教育を社会に浸透させていきました。

ホッペ氏によれば、こうした再教育運動の帰結として、現代のドイツでは福祉国家体制への盲信、フェミニズムや性の解放、そして米国やイスラエルへの無条件の支持が定着したとされています。さらに近年の中東情勢などに起因する大量の移民問題に対しても、既存の支配層は寛容な姿勢を維持し続けていますが、これに対する反発も生じています。かつてソ連の占領下にあった旧東ドイツ地域では、西側とは異なる大雑把な教育が行われていたため、現在のリベラルな国際連帯よりも自国民の利益を重視するナショナリズム的な傾向が強く残っており、これが現代の政治的な対立軸を生み出していると説明されています。

PFP307 | Hans-Hermann Hoppe: Democratic Peace and Re-Education: The German Experience (PFS 2025) - YouTube

軍情報共有の危機

【海外動画より】米国の元下院議員であり、現在は政治評論家として活動するロン・ポール氏が主宰する番組において、米連邦議会上院で進められている法案への強い懸念が示されています。問題視されているのは、情報授権法案の中に盛り込まれた、米国が持つ機密情報をイスラエルへ強制的に共有させるための条項です。番組では、この動きが米国の主権や憲法上の原則を揺るがしかねない危機的な状況であると指摘されています。

この法案の特定の条項は、大統領に対してイスラエル政府との情報共有を拡大・強化することを義務付ける内容となっています。共有の対象は中東におけるほぼすべての情報分野に及び、原則としてすべての情報を開示することがデフォルト(初期設定)になるとされています。もし情報を開示しない例外を設ける場合には、大統領が国家安全保障上の具体的な懸念を立証し、15日以内に議会へ詳細な報告を行う必要があるため、大統領が持つ外交上の裁量権を大きく制限するものとなっています。

番組の共同ホストらは、このような法案が公に注目されにくい形で進められていることに危機感を募らせています。通常、防衛関連の法案は膨大なページ数に及び、重要な条項が一部の短い段落に埋もれてしまうことが少なくありません。国民の監視や説明責任から遠ざかった情報機関の暗部でこうした共有が義務化されることは、将来の米大統領の外交方針を縛り、米国の独自の国益や主権を損なうことになると批判しています。

また、米国とイスラエルの間には、必ずしも常に一致しない利害の相違が存在することが強調されています。中東における現在の緊張状態や軍事行動において、米国が提供した機密情報が、米国の外交努力をかえって妨害する形で利用されるリスクが指摘されています。かつて米国から大量の機密情報を盗み出してイスラエルに渡したスパイ事件の当事者が、現地で英雄視されている事実にも触れ、米国自身の安全保障を最優先にする不介入主義の外交姿勢へ立ち返るべきだという見解で締めくくられています。

Not Again! Senate Moves To FORCE Intel Sharing With Israel! - YouTube

2026-06-10

現実的リバタリアンとは

【海外動画より】社会思想や経済理論における自由主義、すなわちリバタリアニズムのあり方をめぐる議論についてご紹介します。オーストリア学派の経済学者であり社会哲学者でもあるハンス=ヘルマン・ホッペ氏は、「プロパティ・アンド・フリーダム・ソサエティ」のカンファレンスにおいて、リバタリアニズムの理論を現実の社会描写に適用する際の視点について講演を行いました。ホッペ氏は、純粋な理論としてのリバタリアニズムが私有財産権の尊重と紛争の回避を基本原則としていることを確認した上で、それを現実の人間社会に当てはめるためには、人々が持つ自然な多様性や格差を直視する「右派リバタリアニズム」の立場が不可欠であると主張しています。

ホッペ氏の分析によると、社会認識における「右派」と「左派」の根本的な違いは、人間の不平等や多様性をどのように捉えるかという点にあります。右派は、人間の身体的・精神的な能力、才能、動機などの違いを自然な事実として受け入れ、その結果として生じる経済的・社会的な格差も正常なものとみなします。これに対して左派は、人間は本質的に平等であるという前提に立ち、観察されるあらゆる格差を環境の不備や単なる運の不条理によるものと説明し、国家権力などを用いてそれを是正しようと試みます。ホッペ氏は、左派が掲げる平等主義のイデオロギーは現実から著しく乖離しているだけでなく、支配エリートが社会を全体主義的に統制するための格好の知的隠れみのとして機能していると指摘しています。

特に議論の対象となっているのが、リバタリアンを自称しながら左派的な価値観を推進する「左派リバタリアン」の存在です。彼らは私有財産権を基盤としながらも、人種や性別による差別への反対や、無制限の自由移民政策を積極的に擁護しています。しかしホッペ氏は、私有財産の本質とは排他性であり、誰を自分の所有地に受け入れ、誰を拒むかという選択、すなわち「差別」を論理的に内包していると論じます。左派リバタリアンが個人の財産権の侵害という明確な立証を抜きにして、特定の集団の権利や「市民権」という曖昧な概念を持ち出すことは、結果として国家が「分断して統治せよ」という方針のもとで伝統的な家族制度や社会秩序を解体し、権力を拡大することに手を貸す結果になっていると警告しています。

また、移民政策に関しても厳しい現実的な視点が示されました。すべての土地が私有地である理想的な世界においては、移民はすべて所有者の招待に基づくものとなり、問題は発生しません。しかし、税金によって維持されている現在の公有地や公共サービスが存在する実世界において、令状なしの無制限な移民を受け入れることは、国内の福祉制度の崩壊を招くだけでなく、文化的・社会的な摩擦から内戦や暴動を引き起こし、最終的にはより強力な国家権力を求める声を強めることになると主張されています。ホッペ氏は、リバタリアニズムの思想体系が歴史的に西欧の伝統的な生活様式やブルジョア的な文化の中で発展してきた事実を重視し、自由で繁栄した社会を維持するためには、国家による暴力を拒絶しつつも、高度な資本蓄積を可能にしてきた社会秩序や文化的な基盤を尊重し防衛する姿勢が必要であると結論づけています。

PFP128 | Hans-Hermann Hoppe - Realistic Libertarianism as Right-Libertarianism (PFS 2014) - YouTube

トランプ派議員、予備選の行方

【海外動画より】アメリカの政治情勢と個人の自由をめぐる議論についてお伝えします。元連邦下院議員のロン・ポール氏が主宰するニュース番組「ロン・ポール・リバティ・レポート」では、共和党の有力上院議員であるリンゼイ・グラム氏が直面している党内予備選挙の動向と、政府による監視プログラムをめぐる議会の動きについて議論が交わされました。番組の共同ホストであるダニエル・マクアダムズ氏とともに、トランプ前大統領の外交方針への影響や、憲法が保障する個人の権利のあり方について鋭い分析が行われています。

まず注目されているのが、サウスカロライナ州で行われている共和党の予備選挙です。長年上院議員を務めるグラム氏は、トランプ氏の熱烈な支持者であり側近としても知られていますが、今回の選挙では「アメリカ・ファースト」を掲げる実業家のマーク・リンチ氏らから激しい挑戦を受けています。グラム氏はこれまで、イランへの強硬な軍事介入を主張するなど、介入主義的な外交方針をトランプ氏に吹き込んできたと指摘されており、これが結果として地域情勢の混乱を招いたとの批判があります。挑戦者のリンチ氏は、過去にグラム氏がトランプ氏を批判していた発言などを逆手に取り、巨額の自己資金を投じて激しい非難を展開しています。グラム氏が再指名を獲得するには50%以上の得票が必要であり、もし決選投票に持ち込まれるようなことがあれば、同氏の政治的求心力だけでなく、トランプ氏による推薦の影響力にも疑問符がつくことになります。

番組では、こうした政治的な争いの背景にある、より本質的な問題についても言及されています。ポール氏は、政治の対立軸は単なる共和党と民主党の争いではなく、個人の権利や自由と、国家の権力との闘いであると主張しています。特に、国家が国民を守るという大義名分のもとで、いかに個人の自由や財産を侵害してきたかという歴史的な経緯が説明されました。現在、多くの政治活動が権力や資金の獲得競争と化しており、重要な法案の採決において、政党の本質的な違いが見えにくくなっている現状に懸念が示されています。

もう一つの大きなトピックとして取り上げられたのが、外国情報監視法(FISA)の「702条」に基づく、令状なしの通信傍受プログラムの延長をめぐる議会の攻防です。このプログラムは、外国の脅威を監視するという名目のもと、アメリカ国民の通信データも広範囲に巻き込んで収集できる仕組みになっており、プライバシー侵害の観点から長年批判されてきました。今回の期限切れを前に、トランプ政権側は国家安全保障の観点からプログラムの権限強化を求めていますが、共和党内の一部保守派や民主党のリバタリアン的傾向を持つ議員らが反発し、法案の承認を拒む動きを見せています。ポール氏は、通信を傍受するのであれば憲法に従って個別の令状を取得すべきだとし、国家安全保障を口実にした無制限の監視権限の拡大に強く反対しています。議会での手続きが難航している現状は、国家権力の暴走を抑え、個人の自由を守ろうとする草の根の動きや、特に若い世代における自由主義的な思想の広がりを反映しているのではないかと締めくくられました。

US Launches Waves of Strikes Against Iran, Ben Gvir: Kidnap Lebanese Women, Children, and More - YouTube

地域戦争へ発展も

【海外動画より】中東情勢の緊迫化が続いています。反戦を掲げるニュースサイト「アンチウォー・ドットコム」の編集長であるデイブ・デキャンプ氏は、アメリカ軍によるイランへの大規模な攻撃と、それに伴う地域紛争の拡大懸念について解説しています。米国中央軍の発表によると、今回の攻撃はホルムズ海峡をパトロール中だったアメリカ陸軍のヘリコプターがイラン側に撃墜されたことへの対抗措置とされています。しかし、イラン側は意図的な攻撃であったことを否定しており、ドローンとの衝突の可能性も指摘されています。アメリカ側はイラン南部の複数の都市や島にある防空システムやレーダー施設を標的に、少なくとも3波にわたる空爆を実施しました。現地メディアの報道では、この攻撃により一部の地域で貯水タンクが破壊され、一時的に給水が絶たれるなどの被害が出ています。

イラン側はすでに反撃を開始しており、バーレーンにあるアメリカ海軍第5艦隊に対してドローン攻撃を行ったと発表しました。イランの外相は、アメリカが自国の決意を試そうとしているとし、いかなる攻撃や脅威も未回答のままにはしないと表明しています。デキャンプ氏は、今回の応酬がこれまでの限定的な報復の枠を超えており、本格的な地域戦争へ発展する契機になり得ると分析しています。特に、イスラエルがイランへの爆撃に関与したり、イランがイスラエルへの直接攻撃を開始したりした場合、事態はさらに深刻化すると予測されています。アメリカ国内ではイランとの外交交渉を模索するような動きも見られますが、実際にはアメリカによる軍事支援や直接的な攻撃が続いており、緊迫した状況に変わりはありません。

一方、レバノンやガザ地区の情勢も悪化の一途をたどっています。レバノン南部ではイスラエル軍による空爆が継続しており、古代からのキリスト教徒のコミュニティがある地域にも避難勧告が出され、多くの住民が北上を余儀なくされています。ガザ地区の沿岸部では、地元の漁師がイスラエル海軍に拘束される事案が相次いでおり、食糧不足に苦しむ住民の貴重な生活手段が脅かされています。パレスチナ保健省の発表によると、停戦合意とされる期間中であっても連日のように犠牲者が出ており、実質的な停戦とは言えない状態が続いています。ヨルダン川西岸地区でも、イスラエル兵による車両への発砲で乳児が犠牲になる事件や、入植者による農地への放火など、住民の安全を脅かす事態が頻発しています。

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2026-06-09

再び情勢緊迫

【海外動画より】アンチウォー・ドットコムの編集長であるデイブ・ディキャンプ氏は、中東地域における緊張の最新動向について伝えています。週末にかけてイスラエルによるレバノンへの攻撃が激化し、ベイルート南部が爆撃されたことを受け、イランはかねてからの警告通りにイスラエル北部を爆撃しました。これはイランが同盟勢力への攻撃に対してイスラエルへ直接的な軍事行動を起こした初のケースとなり、情勢は緊迫しています。

トランプ大統領はSNS上で「イスラエルとイランは直ちに戦闘を停止しなければならない」と発信し、イスラエルのネタニヤフ首相に対して報復を行わないよう求めていました。しかし、イスラエル側は複数のイランの都市への攻撃に踏み切りました。その後、イラン軍はイスラエル北部への再攻撃を行い、現在は作戦を一時停止しているものの、イスラエルがレバノン南部での攻撃を止めない場合は再び攻撃すると警告しています。ネタニヤフ首相はイランへの攻撃は控えるとしつつも、レバノン南部での作戦は継続する意向を示しており、戦闘が全面戦争へ発展するリスクが懸念されています。

これに加え、米中央軍がイランに向かおうとしていた民間の石油タンカーを戦闘機で攻撃し、航行不能にしたことが発表されました。この攻撃により船内で火災が発生し、インド人乗組員24人が避難を余儀なくされています。トランプ大統領は停戦を呼びかける一方で封鎖措置の継続を明言しており、イラン側はこの封鎖自体が合意違反であり敵対行為であると主張しています。さらにアメリカ軍が、イラン国内への進攻や戦略的拠点の占拠を想定した共同計画に基づき、第82空挺師団の部隊を極秘裏にイスラエルへ派遣していたという報道も浮上しています。

イエメンのフーシ派も、イスラエルに関連する船舶の紅海航行を全面的に禁止すると発表し、ミサイルやドローンによる攻撃を再開しました。これにより、一時期沈静化していた紅海の封鎖が再び現実味を帯び、世界のエネルギー市場へのさらなる影響が危惧されています。ディキャンプ氏は、このような断続的な報復の応酬や船舶への攻撃が続く現状は持続不可能であり、外交的な解決への道筋が見えない中、地域全体が再び大規模な武力衝突に陥る危険性を強く指摘しています。

Iran, Israel Trade Strikes After Israel Bombs Beirut, US-Nigerian Strikes Kill Civilians, and More - YouTube

軍統合をやめよ

【海外動画より】元米下院議員のロン・ポール氏は、アメリカの国防権限法(NDAA)に盛り込まれた特定の条項が、アメリカの国家主権を揺るがす深刻な問題を孕んでいると指摘しています。問題視されているのは「米イスラエル防衛技術協力イニシアチブ」と呼ばれるセクション224です。この条項は、人工知能(AI)や量子技術、自律型システム、サイバー、バイオテクノロジーなど、ほぼすべての防衛技術分野において、アメリカ軍とイスラエル軍を統合し、ネットワークやデータの融合、さらには情報共有を進める内容となっています。

ポール氏は、アメリカ軍のデータが外国の軍隊に共有されるような状況は、ペンタゴンや情報機関の鍵を外国に渡すようなものであり、自国の安全保障にとって極めて不利益であると主張しています。さらに、国防総省がイスラエルによるアメリカへのスパイ行為の脅威レベルを「重大」に引き上げたという報道がある中で、このような統合を進める矛盾を突いています。ガザやレバノンでの情勢を受けて、アメリカの世論、特に若い世代はイスラエルとの関係に対して厳しい目を向けており、これまでの数十年間で巨額の資金が投じられ、中東の紛争に巻き込まれてきたことへの不満が高まっていると説明しています。

それにもかかわらず、議会は国民の意思よりも外国のロビー団体の意向を優先しているように見えると、ポール氏は述べています。もしこの条項がそのまま通過すれば、将来の議会がイスラエルへの支援や協力の度合いを監視・決定する役割が奪われることになります。結果として、アメリカは中東での複数の戦争にさらに深く引きずり込まれ、それらの戦争がアメリカ自身のものになってしまう恐れがあると危惧しています。

ポール氏は、アメリカが今すべきことは、北大西洋条約機構(NATO)やウクライナへの支援、中国に対する台湾への関与も含め、海外の義務から国を切り離していくことであると論じています。現在、アメリカの軍事費は年間1兆ドルを超え、国債は40兆ドルに迫っており、これ以上海外での戦争に関与することは国の破産を早めるだけであるため、主権を守るためにこの条項を削除するよう議会に求めるべきだと呼びかけています。

Weekly Report: We Should Not ‘Integrate’ Our Military with Any Foreign Nation! - YouTube

2026-06-08

地政学リスク、一段と激化へ

【海外動画より】独自に開発したコンピューターシステムによる独自の経済予測で知られる、著名な予測専門家であり「アームストロング・エコノミクス」を主宰するマーティン・アームストロング氏は、現在の国際情勢と市場の先行きについて非常に懸念される分析を示しています。アームストロング氏によると、同氏のプログラムは単純な市場予測だけでなく、世界の資本フローを詳細に追跡する目的で設計されており、世界中で誰かが事前に動かす資産の動きを捉えることで、地政学的な危機や紛争の兆候をも極めて正確に検知できる仕組みになっています。このシステムのデータに基づくと、今週から8月に向けて地政学的な対立がさらに激化していく可能性が極めて高いとのことです。

現在進行している世界的な紛争は、過去の世界大戦のように巨大な2つの勢力が直接ぶつかり合う形ではなく、世界各地で同時に「小規模な火の手」が上がるような形で進んでいます。同氏は、ウクライナや中東、そして台湾をめぐるアジアの情勢はそれぞれ根本的な要因が異なると指摘し、特にアジアにおけるこれまでの曖昧な現状維持のバランスが、欧米の政治家による不用意な介入によって損なわれつつあることに懸念を示しています。地政学的な対立が激化していく真の恐怖は、現地の最高指導者を排除すれば解決するというような単純なものではなく、より過激な背景を持つ勢力が台頭して事態が制御不能になる点にあります。

こうした地政学的リスクは、金融市場にも重大な連鎖反応を引き起こすと考えられています。アームストロング氏は、中東でのエネルギー危機の裏で、すでに湾岸諸国が新型コロナウイルス流行期に原油価格の暴落を受けて膨大な債務を抱え、債務危機に直面している事実を明かしています。もし原油の供給網や精製施設が物理的な攻撃を受ければ、これら債務のデフォルトが引き金となり、世界の東西を結ぶ金融システムのインフラを巻き込んだ深刻な銀行危機へと発展するリスクがあるとのことです。そして、この戦争の激化と並行して、各国政府を極限まで追い詰める「主権債務危機」が本格化していくと予測されています。

市場の動きについて同氏は、金や銀といった現物資産の価格動向は、単なるマイルストーンとしてのインフレ率だけでなく、地政学的な不確実性や混乱に連動して上昇すると説明しています。短期的には一時的な調整の下落を挟むものの、グローバルなシステム自体の構造的な問題から、同氏のコンピューター予測ではこれらの貴金属価格は2032年頃までピークに達しないと示されています。一方でビットコインについては、価値の保存手段というよりは単なる「取引の道具」としての性質が強く、通貨やシステムが崩壊した際に最終的に生き残るのは、世界中で同じように価値が認められる普遍的なコモディティである金や銀、あるいは再評価される不動産などの有形資産であると結論づけています。

"Things will Escalate Next Week" | Martin Armstrong on Iran, Ukraine, Peace, Gold & Bitcoin - YouTube

市場崩壊の引き金は…

【海外動画より】アメリカの著名な金融トレーダーであり、市場アナリストでもあるグレゴリー・マナリノ氏は、現在の金融市場について、本来の市場として機能しておらず、債券市場の動向によって価格が歪められている仕組みに過ぎないと指摘しています。マナリノ氏によると、政府や中央銀行、そして大統領による複雑な連携のもとで、市場を維持するために膨大な債務がシステムに注入され続けているとのことです。特に国債市場で利回りが急上昇するような制御不能な売りが起きた瞬間が、すべての崩壊の引き金になると警告しています。

マナリノ氏は、債券利回りが急激に上昇を続けるペースこそが重要なシグナルになると述べています。例えば、指標となる10年物国債の利回りが1日で20ベーシスポイント、30ベーシスポイントと連続して急上昇するような動きがあれば、それは市場が大きく揺らぐ兆候となります。現在は、金利を低く抑えてドルを減価させ、膨大な債務拡張を行うことで株式市場が押し上げられていますが、これは実体経済を痛めつける諸刃の剣であり、すでにアメリカの中産階級の26%が生活必需品の購入に「後払いシステム」を利用せざるを得ない状況に追い込まれていると分析しています。

このようなリスクに直面する中で、マナリノ氏は個人が「自分自身の経済を守る中央銀行」になることを推奨しています。具体的には、価値が人工的に抑制されている現物の資産、特に金や銀を保有することの重要性を強調しています。同氏の分析によれば、現在のダウ工業株30種平均などの株価は本来の価値よりも約8倍も過大評価されており、市場が適正な水準に戻った際には、金や特に銀が歴史的に見て最も過小評価された金融資産として高い価値を持つようになると主張しています。

政府から発表される経済指標の表面的な見出しに惑わされず、データの裏側を読むことが必要であるとマナリノ氏は訴えています。例えば、求人件数が急増したという報道の裏で、実際の採用数が41万9000件も減少しているといった欺瞞を見抜かなければならないとしています。今後数ヶ月の間に、システムの根幹を揺るがすような信用収縮のイベントが発生する可能性があり、市場の流動性が突然停止する危険性に備えて、具体的な行動を今すぐ起こすべきであると締めくくっています。

“We Don’t Have a Market” — Gold Is Warning You | Gregory Mannarino - YouTube

金の役割、重要に

【海外動画より】今後の長期的な資産形成において、金(ゴールド)が果たす役割の重要性が改めて強調されています。資源投資の国際会議の配信番組において、投資界のレジェンドであり著名な投資家であるリック・ルール氏が、今後のゴールド市場の見通しや関連する鉱山株、ウラン市場の動向について詳細な分析を語りました。ルール氏は、今後の10年間で米ドルの購買力が大きく減価していくとの見解を示し、その中でゴールドは購買力を維持するための不可欠な「貯蓄」の手段であると位置づけています。足元の金価格がやや軟調に推移していることについては、トランプ政権の意向に反して米国の長期金利が上昇していることが原因であると説明しました。金利の上昇は債券などの利回り商品の魅力を高め、相対的にゴールドの価格を抑制するほか、海外から米国へ資金を惹きつけることでドル高をもたらします。ゴールドはドル建てで取引されるため、ドルが強くなれば金価格が目減りするのは当然の原理ですが、ルール氏自身はこれを割安な買い増しの機会として歓迎しています。

現在の米国の財政状況について、ルール氏は軍事衝突などの影響により、今年の財政赤字が事前の予測を上回る2.5兆ドル規模に達する可能性を指摘しました。こうした膨大な赤字を背景に、投資家が長期債に対してより高い利回りを求める動きは極めて自然であるとしています。しかし同氏は、現在の政府が公表する消費者物価指数(CPI)などのインフレ率(2.6%から2.7%程度)は、一般の家庭が実際に消費する物品やサービスの価格高騰を正しく反映していないと異論を唱えました。人々の実質的な購買力の低下は年率8%から10%のペースで進行していると見ており、たとえ10年物国債が4.4%程度の利回りを生んでいたとしても、実質的には毎年4%から5%の資産価値を失っている計算になります。そのため、同氏は長期債の保有を避け、期間が2年以下の短期国債やゴールドへの配置を推奨しています。

番組内では、金採掘・開発企業の間で起きている業界再編(M&A)の波についても焦点が当てられました。ルール氏は、これまで予測してきたM&Aのサイクルが本格的に到来しているとし、大小さまざまな買収劇が起きていると説明しました。その一例として、エキノックス・ゴールドによるオーラ・ミネラルズの買収などの動きを挙げています。これらは単純な操業上の相乗効果(シナジー)を狙ったものだけでなく、企業の市場時価総額や取引の流動性を高めるための戦術的な側面が強いと解説しました。規模が大きくなることで、年金などの積立資金からパッシブ運用のインデックス買いが強制的に入りやすくなり、株価が押し上げられやすくなるメリットが生じます。同氏は、個別の鉱山企業(メイフェア・ゴールドやダコタ・ゴールドなど)の資産価値や経営陣の資金管理能力を厳しく精査しつつも、インフラが整った地域での買収や統合が企業交渉力を高める有効な手段であると評価しました。

最後にルール氏は、ウラン市場についても極めて明るい見通しを示しました。中東のホルムズ海峡における緊張の高まりを受け、国際社会では1973年の石油危機以来となる「エネルギー安全保障」への意識が急速に目覚めています。ウランは、例えば日本が消費する5年分の電力を一つの倉庫に備蓄できるほどエネルギー密度が高く、二酸化炭素を排出しないベースロード(基礎)電源として、風力や太陽光、蓄電池では代替できない圧倒的な優位性を持っています。現在、ウラン価格は1ポンドあたり85ドルの高水準にあり、新規開発への動機付けとなる価格水準を超えているにもかかわらず、世界的な供給量は消費量に追いついていません。今後10年間でさらなる原子力発電所の建設や長期の供給契約が進むことは確実であり、その見通しは遠からず関連企業の株価に反映されるだろうと予測しました。

Rick Rule: Gold will Soar Over The Next 10 Years - YouTube

米国債の危機

【海外動画より】世界の金融・現物資産市場において、構造的な転換期を迎えている可能性が指摘されています。貴金属や資源市場の動向を伝える番組において、マクロ戦略家でありオーロラ・キャピタルの創設者兼CEOであるタヴィ・コスタ氏が、米国債の現状やコモディティ市場の先行きについて見解を述べました。コスタ氏は、欧州中央銀行(ECB)の報告を引き合いに出し、世界の基軸準備資産に占める金(ゴールド)の割合が約27%に達し、米国債の約22%を上回った事実に注目しています。これは、米国の膨大な債務と利払い負担が国内総生産(GDP)比で限界に達しつつあることを示しており、投資家が米国債のリスク調整後の役割に疑問を持ち始めている結果だと分析しました。コスタ氏は、現在の金利環境を維持することはシステム上不可能であり、今後は短期および長期金利の抑制(イールドカーブ・コントロールのような措置)や、ドルの下落が進むシナリオを基本路線として捉えるべきだと主張しています。

コスタ氏は、この米国債市場が置かれた危機的な状況を「エマージング・マーケット(新興国市場)の瞬間」と表現しました。米国政府が債務問題に対処できなければ、新興国の債券市場で見られるような激しいボラティリティ(価格変動)が米国債市場にも波長することになります。こうした金利抑制や通貨価値の希薄化、すなわちインフレを通じて債務を実質的に削減しようとする政策は、不可避的にゴールドやシルバーなどの現物資産(ハードアセット)の価値を押し上げる原動力になると論じました。さらに、足元でマクロ指標が示す停滞した成長と根強いインフレは、社会的な不平等や富の格差を一段と深刻化させ、新興国で見られるような極端なポピュリズム(大衆迎合主義)的な政策を先進国でも誘発しやすくなると懸念を示しました。

このようなマクロ環境において、コスタ氏はポートフォリオにおける新興国市場、特にラテンアメリカへの投資配分を重要な柱として強化していることを明かしました。現物資産や資源国経済は、中長期的な供給制約からも強い恩恵を受けると見ています。例えば銅市場は、人工知能(AI)ブームに伴うデータセンターの建設や電化、製造業の国内回帰(オンショア)による構造的な需要急増に直面している一方で、主要鉱山での操業トラブルにより供給基盤の脆弱性が露呈しており、現在は「価格発見フェーズ」にあると解説しました。シルバーも同様に年間4600万オンスを超える供給不足が予測されています。コスタ氏は、AIの普及そのものは将来的に生産性を向上させデフレ要因になるものの、インフラやデータセンター、ロボットなどの基盤を構築する現在の「ビルドアップ(立ち上げ)段階」においては、膨大な資源と電力を消費するため極めてインフレ的であると分析します。この構築期間が続く限り現物資産の優位性は揺るがないとし、資源採掘業界のボラティリティに惑わされず、供給の収縮と構造的な需要という本質的なファンダメンタルズを注視すべきだと結びました。

The U.S. Treasury "Emerging Market" Moment is Here: Tavi Costa - YouTube

株、暴落が来る

【海外動画より】現在の金融市場が抱える潜在的なリスクと過大評価の構造について、専門家による警鐘が鳴らされています。金融情報番組において、コーネル大学の教授であり、著名な市場コメンテーターであるデビッド・コラム氏が、現在の株式市場の「無敵感」に対する分析と、今後の暴落リスクについて見解を語りました。コラム氏は、現在の市場がインフレ指標などの現実を無視して過大評価されている背景に、過去45年間に及ぶベビーブーマー世代の人口動態と投資行動があると指摘します。1981年以降、中国の安価な労働力や中東・旧ソ連の資源、そして労働市場への大量の参入が富を生み出してきましたが、現在のシラー株価収益率(PE)は42に達しており、これは過去の基準から見て7倍もの規模に膨らんでいると分析しています。この人口動態の恩恵が失われることで、長期的には85%もの損失を伴う大幅な市場の調整が起こり得ると警告しました。

コラム氏は、近年の人工知能(AI)ブームに伴うメガテック企業の動向にも強い懸念を示しています。これらの企業は、莫大な電力消費を伴う巨大なデータセンターの建設など、巨額の設備投資(カペックス)を強いられており、従来の低コスト・高利益率の構造から、高コスト・低利益率の構造へと変化していると指摘しました。これにより各社はバランスシートを悪化させ、債務を膨らませています。さらに、近いうちに上場が噂されるスペースXの株価売上高倍率(PSR)が500倍に達しているという予測を引き合いに出し、かつてのドットコムバブル崩壊時にサン・マイクロシステムズが10倍のPSRで過大評価とされたことと比較しても、現在の水準がいかに異常であるかを強調しました。こうした企業が新規上場してインデックスに組み込まれると、パッシブ運用の資金が強制的に吸い寄せられ、他の健全なセクターの資金が枯渇する歪みが生じると論じています。

今後の市場の見通しについて、コラム氏は「FRB(米連邦準備制度理事会)が市場を救ってくれる」という市場の楽観論を「コンプレースンシー(自己満足)・バブル」と呼び、FRBには市場崩壊を止める力はないと一蹴しました。過去のバブル崩壊時のような一度きりの急落ではなく、何度も下落が繰り返されることで買い向かう投資家が完全に意気消沈し、最終的な安定に達する厳しいプロセスを予想しています。インフレ率の現実が公表値よりも高い6%から7%程度であるとの見方を示し、実質的な経済は長らく停滞していると述べました。こうした環境下で同氏自身は、資産の大部分を短期国債や金、銀といった防衛的な資産に充て、株式への配分を10%程度に抑えていることを明かしました。一般的な退職世代の多くが十分な防衛策を講じておらず、保有する退職金口座の規模では今後のインフレや市場の悪化に対応しきれない可能性が高いとし、次の世代が適切な価格で資産を形成できるよう、市場が大幅に下落して適正化する必要性を説いています。

This Market Will Crash, You Will Get DESTROYED | David Collum - YouTube

アジアの貧困層に大打撃

【海外動画より】中東地域における緊張の高まりを受け、国際社会の動向に注目が集まっています。米国の配信番組において、コロンビア大学の教授であり、世界的に著名な経済学者であるジェフリー・サックス氏が、イランとイスラエルの衝突や世界経済への影響について見解を述べました。サックス氏は、イスラエルによるベイルート爆撃などを巡り、トランプ米大統領がイスラエルのネタニヤフ首相に対して強い不満を抱いている状況を指摘しています。米国政府内や国際世論でもイスラエルへの批判や圧力が強まっており、米国の世論調査でも約70%がイスラエルの行動に不満を示していると紹介されました。トランプ氏はイスラエルへの報復自重を求めているとされ、米国世論の60%近くがイランとの戦争継続に反対していることから、トランプ氏がイスラエルのために参戦する可能性は低いと分析しています。

さらにサックス氏は、中東の紛争が世界経済に及ぼすリスクについて踏み込んでいます。エネルギー市場の強靭性を主張する一部の専門家の意見に対し、サックス氏は異論を唱えました。ホルムズ海峡の封鎖などによる原油供給の減少は、実質的に20%近くに達する可能性があり、深刻な経済危機を引き起こすのに十分な規模であると警告しています。原油価格は一時1バレルあたり115ドルまで上昇したのち、現在は100ドル前後で推移していますが、市場の備蓄が減少しているため、紛争が長期化すればさらなる価格高騰と深刻な燃料不足を招くと指摘しました。これは、ガソリン価格の上昇に直面する米国の労働者層だけでなく、肥料不足などの影響を受けるアジアやアフリカの貧困層に対して、実質的な大打撃を与えると予測されています。

番組ではウクライナ情勢や米国の政治体制についても議論が及びました。サックス氏は、ウクライナが毎月多数の犠牲者を出しながら劣勢に立たされているとし、一刻も早い中立化と終戦が必要であると主張しました。また、米国のメディアや政治家の一部が戦争を煽っている背景として、年間1兆ドル以上の規模を持つ軍事産業複合体の存在を挙げ、世論の要望と乖離した動きを批判しています。最後に、間もなく80歳を迎えるトランプ大統領の精神的健康や資質を巡る米国内の議論に触れ、同氏の強い自己愛的な傾向が政治的リスクになり得るとの懸念を示し、引退が望ましいという見解で締めくくられました。

Trump and the new Iran-Israel war | Professor Jeffrey Sachs - YouTube

スペースX、売り圧力加速も

【海外動画より】米国の金融ジャーナリストであるショーン・フー氏は、最新の米雇用統計が予想を上回る強い結果となったことで、米国の金融市場に大きな激震が走っていると指摘しています。市場ではインフレ再燃への懸念から、これまで期待されていた金利の引き下げ観測が打ち消され、逆にさらなる追加利上げの確率が82%にまで急上昇しました。この見通しの変化により、株式市場からは一気に2兆ドルもの時価総額が失われ、ビットコインなどの暗号資産も最高値から50%下落するなど、これまで低金利を背景に膨らんでいた投資資金の逆流が始まっています。さらに、米国の政府債務が39兆ドルを超えて利払い負担が増加する中、債券市場の混乱を収束させるためには、景気後退による資金逃避を待つしかないという厳しい状況も重なっています。

このような市場の不透明感の中で、注目を集めているのが宇宙企業スペースXの新規株式公開です。同社は1.75兆ドルという極めて高い評価額での上場を目指しており、約750億ドルという巨額の資金を調達する計画を進めています。しかし、この大規模な資金を調達するために、世界中の機関投資家や個人投資家が手持ちの米国株や債券を売却せざるを得なくなり、結果として市場全体の売り圧力をさらに強めるトリガーになる懸念があります。特に今回の売り出しでは、通常よりも大幅に多い30%の枠が個人投資家向けに割り当てられており、最低投資金額も2000ドルにまで引き下げられました。これについてフー氏は、初期から投資していたベンチャーキャピタルや内部関係者が、市場の最高値で利益を確定して抜け出すための出口として、一般の個人投資家が利用されているのではないかと警鐘を鳴らしています。

さらに、この上場を巡っては地政学的な対立も絡んでいます。米国政府は安全保障上の技術流出リスクを理由に、中国や香港の投資家がこの新規公開株を購入することを禁止しました。フー氏はこの措置について、実質的な技術へのアクセス権を持たない単なる金融資産の購入まで制限することは過度な分断であり、中国側からの対米投資制限といった強力な報復措置を招くバックファイアの恐れがあると分析しています。その一方で、スペースXを率いるイーロン・マスク氏は、地上の電力不足を回避するために宇宙空間に太陽光を利用したAIデータセンターを建設するという壮大な構想を掲げており、これが対中国のAI競争における切り札と位置付けられています。しかし、中国もすでに1300機以上の稼働衛星と独自の宇宙ステーションを持つ巨大な宇宙産業を擁しており、米国がこの領域を独占することは困難であると動画は結んでいます。

Bloodbath: US Stocks Collapse TRIGGERED as SpaceX BAN on China Backfires Massively - YouTube

ドル覇権の終わり

【海外動画より】今回は、トレンド予測の専門家であり『トレンド・ジャーナル』誌の発行責任者でもあるジェラルド・セレンテ氏が、中東での戦争が世界経済や通貨制度に与える深刻な影響について分析した動画をご紹介します。セレンテ氏は、現在の米国は建国の父たちが戦って退けたかつての英国のような、戦争を繰り返す国に変貌してしまったと強く批判しています。米国の債務対国内総生産(GDP)の比率は100%を超え、10年前の約2倍に膨らんでおり、こうした無謀な構造が米ドルの覇権の終わり、すなわちドルの死を招きつつあると強い言葉で警告しています。

さらに、現在の中東をめぐる戦争が、この悪化していた状況を決定的に悪化させたと分析しています。年初に1バレルあたり約60ドルだった原油価格が跳ね上がり、世界的なインフレを引き起こしているためです。多くの国がこの経済的打撃に苦しんでおり、戦争への関与をめぐって米国への国際的な反発が強まっています。セレンテ氏は、景気後退とインフレが同時に進むスタグフレーションではなく、経済成長が衰退しながらインフレが昂進する「ドラッグフレーション」が世界を襲っていると指摘しています。若者の住宅購入年齢がかつての28歳から40歳へ上昇するなど、一般市民の生活は困窮の度を深めています。

一方で、主要な株価指数などの金融市場が表面上は上昇を続けている背景には、大手の機関投資家が市場全体の多くを支配している構造があります。現在の経済成長は人工知能(AI)やデータセンターへの巨額の投資によって支えられているに過ぎず、一般の実物経済や個人の消費に基づいたものではありません。このような富裕層のみが潤うK字型の経済格差が深刻化しています。また、本来なら地政学リスクで急騰すべき安全資産の金や銀の価格が一時的に調整しているのは、トルコやメキシコなど債務増加に苦しむ国々が損失補填のために金を売却していることや、投資家が株式市場での損失を穴埋めするために金を現金化していることが原因であると述べています。このように、世界情勢の不確実性が急速に高まる中、一般の実物経済と金融市場の乖離は一段と進んでいます。

"All Hell Gonna Break Lose..." - Gerald Celente - YouTube

金、供給不足へ

【海外動画より】今回は、金融や市場の解説を行うドミニク・フリスビー氏が、将来的な金の供給不足について分析した動画をご紹介します。氏によれば金は破壊不能で、これまでに採掘されたほぼすべてが世界のどこかに存在しています。現在、世界には約70億オンスの金があり、世界人口は約80億人のため、1人あたり約5分の4オンスが存在する計算になります。歴史上最も人口あたりの金が多くなっていますが、蓄積された金の供給量は、何世紀にもわたり世界の人ロ増加と驚くほど同じペースで推移してきました。金は人類の成長に合わせて自然に拡大してきたため、自然の通貨と言えます。

しかし、現在は変化が起きています。世界の人ロ増加は鈍化し、一部では減少に転じています。これには豊かさやスマートフォンが影響しているという指摘があり、特に韓国では人口増加の鈍化が顕著です。一方で、昨年の金採掘供給量は3600トンと記録的水準に達しています。これにより1人あたりの金が増えるようにも見えますが、重大な問題があります。それは、新規の主要な金鉱床の発見が近年激減していることです。2023年と2024年には確認されず、2025年に中国、サウジアラビア、イランで3件あったのみです。主要な発見数が10件を下回る状況は2009年以降続いており、発見のピークだった1995年以降、減少傾向が続いています。

金は、毎年の生産量が価格に直結する銅や石油とは異なります。過去の生産分が消費されずすべて残っているからです。それでも採掘供給量は市場で重要な意味を持ちます。現在、発見数の激減が生産減少に直結していないのは、鉱床の発見から実際の生産開始までに平均17年かかるためです。発見率が急激に落ち込み始めた2000年代後半から約17年が経過した現在、発見数の減少が実際の供給の停滞や減少に反映される時期が近づいています。過去とは異なり、現在は次の生産を支える巨大な鉱床が控えていません。金価格の上昇で低品位の鉱石の採掘が合うようになる側面はありますが、長期的な生産を見ると、供給量は過去10年間ほぼ横ばいです。5万年もの歴史を経てもなお、個人や中央銀行からの金への需要が強力であり続ける背景には、こうした供給面の課題があります。

The Strange Thing About Gold Nobody Talks About - YouTube

大恐慌の再来も

【海外動画より】ホルムズ海峡の封鎖危機が世界経済に与える深刻な影響について、金融ジャーナリストのデビッド・リン氏が解説を行っています。リン氏は、中東情勢の緊迫化に伴うインフレ期待の高まりが、米国の10年債など長期国債の利回りを押し上げている現状を最大の懸念材料として挙げました。市場では、利回りが6%に達すれば1930年代の大恐慌に匹敵する事態になるとの警戒感や、4.5%超で「危険地帯」に入ったとする大手金融機関の見解が紹介されています。過去に比べて債務残高や国内総生産(GDP)比の負担が格段に重い現在、利回りの急激な上昇ペースが市場を不安定にしています。

この情勢変化は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策の見通しを大きく変えました。当初予想されていた2026年内の利下げ観測は消滅し、現在では年内に利上げが行われる確率が45%から48%に達しています。すでに米国の債務に対する利払い費用は年間1兆ドルを超えて軍事費を上回っており、政府は赤字補填のために増税かインフレによる債務の目減りを選択せざるを得ない状況です。リン氏は、インフレも実質的な消費力を奪う増税の一種であると指摘し、金利上昇と債務拡大が同時に前例のないペースで進む現状に警鐘を鳴らしました。

海峡封鎖の長期化によるエネルギー高の影響は地域ごとに異なっています。米国は世界最大の産油国であり天然ガスの輸出国でもあるため、原油高によるハイテク企業への影響は比較的軽微です。その一方で、中東からの原油輸入に頼る東アジアや東南アジア諸国への打撃はより直接的です。アジア地域ではエネルギーだけでなく、米や肥料の価格高騰を招いており、フィリピンが国家非常事態を宣言するなど供給ショックの深刻さが浮き彫りになりました。

こうした中、同じ資源国でありながらカナダはG7の中で唯一、2四半期連続のマイナス成長というテクニカルリセッションに陥っています。リン氏は、豊かな資源を保有していても開発のスピードが財政赤字の補填に追いついていない実態を挙げ、国ごとの対応力によって受ける打撃に大きな差が出ると説明しました。危機の長期化を前に、政策の遅れや市場の現実との乖離が世界的な混乱をさらに拡大させていると結んでいます。

HORMUZ CRISIS WORSE THAN THE GREAT DEPRESSION - Financial Journalist David Lin - YouTube

資産の98%を金銀に!

【海外動画より】ある資産家が資産のほとんどを貴金属に投じた理由について、米国の公認会計士であるノエル・ロレンザーナ氏が動画で解説しています。ロレンザーナ氏は、81歳の億万長者投資家エリック・スプラット氏が自らの富の約98%を金と銀に割り当てているという異例の投資行動を紹介しました。この投資は過去2年間で約4倍に成長したとされています。特定の分野への極端な集中投資は非常に大きなリスクを伴うものの、これほどの資産家が既存の金融システムに対してどのような危機感を抱いているのかを考える必要があると指摘しています。

スプラット氏が貴金属に投資する背景には、世界中の政府が債務の拡大と通貨の増刷に依存している現状への懸念があります。米国や日本などの政府が巨額の財政赤字を続け、債務を重ねる中で、紙幣の価値が将来的に維持できるのかという疑問が生まれているためです。金や銀は意図的に増刷することができないため、法定通貨や中央銀行への信頼が揺らぐ局面において、実物資産として評価されやすい傾向にあります。ロレンザーナ氏は、恐怖心のみに基づく投資の危険性を警告しつつも、現在の政府債務の膨張を考えるとこうした動きを無視できないとしています。

また、同様の懸念を抱く投資家は他にもいます。著名なレイ・ダリオ氏やジム・ロジャーズ氏といった投資家たちも、政府債務の膨張や通貨の過剰な拡大に対して警告を発しています。ダリオ氏は極端な配分には慎重であるものの、ポートフォリオの10%から15%を金に割り当てることは有効な防衛策になり得ると考えています。さらに、法定通貨制度を管理する立場にある各国の中央銀行自身が、近年になって金の大規模な購入を進めている事実も強調されました。

多くの一般市民が生活費の上昇や国家債務の暴騰を目の当たりにし、システムへの不信感を強める中、貴金属への関心の高まりは不安定な経済に対する防衛策という側面があります。米国の政府債務が40兆ドルに迫る中、ロレンザーナ氏は、極端な集中投資には慎重であるべきとしながらも、資産家や中央銀行が同時に同じリスクを警戒している現実には注視すべきであると結びました。

Why Would a Billionaire Put 98% Into Gold and Silver? - YouTube

日本発、世界経済危機の恐れ

【海外動画より】世界経済の現状と今後のリスクについて、シンガポールの金融アナリストであるショーン・フー氏が自身の動画で分析を行っています。フー氏はまず、米国の経済指標や財政赤字の規模を挙げ、一見堅調に見える米国経済の基盤が脆弱であることを指摘しました。米国の政府債務や利払い負担は高水準にあり、インフレが世界的な金融システムの不安定化を招いているとしています。特に人工知能分野への期待が米ドルの需要を支えているものの、半導体企業の株価急落に見られるように、市場の評価と実体経済の乖離が進んでいると説明しました。

この影響は他国の通貨にも波及しています。韓国では通貨ウォンが2009年以来の安値水準まで下落しており、エネルギー価格の高騰と通貨安が互いを悪化させる悪循環に陥っています。株価が上昇する一方で通貨が急落する歪みが生じており、外国人投資家の資金流出が続いています。韓国政府による為替介入の動きもありますが、防衛のために米国債などのドル資産を売却せざるを得なくなれば、米国の債券市場にもさらなる下落圧力がかかると予測されています。

さらに深刻なリスクとして、日本市場の動向が挙げられています。円は対ドルで160円台まで下落し、過去1ヶ月に巨額の為替介入を行ったものの効果的な通貨防衛には至っていません。フー氏は、日本がエネルギーの多くを輸入に頼るため、円安が輸入コスト上昇を招き、さらなる円売りの連鎖を生んでいると指摘します。こうした状況下で、日本銀行がインフレ対応のために利上げに踏み切る可能性が、市場で現実的な基本シナリオとして意識され始めています。

仮に日本が利上げを実施した場合、その影響は世界的な金融市場に及ぶとフー氏は述べています。日本の10年債利回りが株式の配当利回りを2008年以来初めて上回る中、日本の機関投資家が海外資産を売却して国内国債へ資金を回す可能性があるためです。これにより米国株や米国債などのドル建て資産から巨額の資金が流出すれば、米ドルの急激な下落や米国のインフレ再燃につながるリスクがあります。フー氏は、当局の楽観的な見方と市場の現実との乖離が非常に危険な状態にあるとしています。

US Panic: Currency Collapse Goes Global as Japan Threatens To Unravel ALL Markets - YouTube