Why Trump’s Populism Failed - LewRockwell [LINK]
【海外記事より】ドナルド・トランプ氏は、かつてエリート層の支配を打ち破り、腐敗した「沼」を掃除すると約束したポピュリストとして当選しました。しかし、就任から3年近くが経とうとする現在、彼の政治は結局のところ既存の統治エリートたちの利益を損なうものにはなっていません。ライアン・マクメイケン氏は、トランプ氏のポピュリズムがなぜ失敗に終わったのかを冷徹に分析しています。
記事によれば、トランプ氏は熱烈な支持者たちが期待したような、ワシントンの統治構造を根本から変える改革には何一つ成功していません。政府支出はかつてないほど増大し、金融政策は相変わらずのインフレ体質です。トランプ氏は選挙での勝利を永続的な法改正に結びつけることができず、代わりに大統領令という安易な手法に頼りました。これでは、次の大統領が就任した瞬間にすべての変更が覆されてしまいます。むしろトランプ氏が拡大させた大統領権限は、将来的に敵対する政党が政権を握った際、国民をより強力に管理する道具として引き継がれることになるでしょう。
真の支配層である「統治エリート」とは、政府機関と利益団体が結びついた、納税者から資源を吸い上げるネットワークのことです。軍需産業や巨大IT企業、金融機関などがこの利権構造に含まれていますが、彼らにとって党派争いはさほど重要ではありません。トランプ氏も結局は、軍事費の大幅な増額を求めることで軍産複合体を取り込み、監視国家を強化する法案を支持し、イスラエル第一主義を掲げるなど、体制側の利益に忠実な大統領へと変貌してしまいました。中絶やLGBT関連の政策で多少の調整はありましたが、こうした「文化戦争」は、権力が交代しているかのような錯覚を国民に与えるための、エリート層にとっての余興に過ぎません。
トランプ流のポピュリズムが失敗する根本的な理由は、それが「体制内ポピュリズム」であるためです。この思想は、国家の枠組みそのものは善であり、その巨大な権力を自分たちのために振るいたいという欲望に基づいています。権力を解体しようとするのではなく、単にその座を奪い合っているだけなのです。真の解決策は、国家を一つの巨大な組織として維持することに反対し、権力を分散・分割させることにしかありません。国家の「団結」や「正統性」というプロパガンダを捨て、腐敗し肥大化した体制を解体することを目指さない限り、どんなに選挙で「より激しく投票」したとしても、支配層が望む現状維持が繰り返されるだけであると、この記事は結論付けています。