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インフレは税の一種です。しかも普通の税よりも悪質な税です。ところが、この事実はよく理解されていません。それどころか、多少のインフレはむしろ良いことだという嘘が、現在主流の国家主義的な、誤った経済学(ケインズ経済学)や、そこから派生した極端な説 (MMT=現代貨幣理論など) によっ...
2026-05-21
ロビイストとは?
中露、米の行き詰まりを静観
【海外動画より】中露による戦略的パートナーシップの進展と、混迷を極める中東情勢を巡る国際秩序の変化について、著名な地政学アナリストであるペペ・エスコバル氏が解説する動画が公開されました。中国の上海から番組に参加したエスコバル氏は、ウクライナやイランを舞台とする西側の戦争を巡る議論が飛び交う中でも、世界有数の経済拠点である上海は日常のビジネスや多極化する新秩序の形成に向けて淡々と動き続けている現状を報告しています。
特にエスコバル氏が強調するのは、ロシアのプーチン大統領が北京を訪問し、中国の習近平国家主席と行った重要首脳会談の歴史的意義です。この会談は、習主席がかつて述べた「100年間見られなかった国際情勢の変化」を両国が実質的に主導するための基盤を構築するものであり、エネルギー分野をはじめとする40項目以上の広範な経済協力文書の署名が行われたと説明しました。その一環として、シベリアからモンゴルを経由して中国へ至る新しいガスパイプライン計画の最終調整が完了し、完了時期が2027年から2028年へ前倒しされる見通しである点に触れ、中国のエネルギー安定供給が一段と盤石なものになるとの分析を示しました。
一方で、エスコバル氏は緊迫が続くイラン情勢にも言及し、米国のトランプ大統領が提示する数日間の交渉期限や軍事攻撃の脅しを「非現実的な外交姿勢」として批判しています。中東の主要な湾岸諸国であるサウジアラビアやカタール、アラブ首長国連邦(UAE)は、イランからの報復による自国のエネルギー施設への壊滅的な打撃を恐れて米国に自制を促しており、中国もパキスタン等を通じた水面下の仲介を支持していると説明します。イランは長年の制裁下で軍事的な強靭性を高めており、米国の軍事圧力を容易に受け入れる姿勢は見せていないと指摘しました。
動画は、米国が自ら招いた多大な財政赤字や国債利回りの急上昇といった経済的弱みを抱える中で、中東でのさらなる紛争継続は持続不可能になりつつあると分析しています。ロシアと中国はこうした米国の構造的な行き詰まりを静観しながら、独自の多極化秩序の構築を確実に進めていると結論づけました。
シルクロード諸国の金購入
China's 17 Month Gold Spree: Why Central Banks Bought 244 Tonnes In Q1 | Dominic Frisby - YouTube [LINK]
【海外動画より】世界の中央銀行が金(ゴールド)を大量に購入している背景と、それに伴う国際金融秩序の変化について、英国の作家であり金融歴史家のドミニク・フリスビー氏が解説する動画が公開されました。フリスビー氏は、2026年第1四半期に各国の金融当局が合計244トンの金を購入したデータに触れ、長期的な視点を持つ公的機関が利回りを生まない安全資産への配分を増やしている現状を指摘します。特にポーランドが積極的に金を購入している点に注目し、確かな経済成長を遂げる同国が金を国家安全保障の重要な手段として捉えていると分析しました。
また、金を購入している国の大半が中国や中央アジアの諸国など「シルクロード」と呼ばれる地域に位置している事実を挙げています。フリスビー氏は、米国がロシアの米ドル資産を凍結した制裁措置以降、世界の中央銀行による金の蓄積が加速したと説明します。国際的な危機の際、銀行システムを通じて一方的に凍結や没収をされるリスクがない唯一の資産として、中央銀行が米ドル依存からの脱却、いわゆる脱ドル化を進める防衛策として金を選んでいるという見解を述べました。
特に中国については、公式に発表されている金保有高が実態よりも大幅に過小評価されており、実際には数倍にあたる膨大な金を国内に保有している可能性があると指摘します。中国が真の保有量を明かさない理由は、米国への事実上の経済的な宣戦布告となりドルの暴落を招くのを避けるためであり、本格的な対立が生じた際の切り札として残していると分析しました。歴史上、すべての国際的な基軸通貨は金や銀との交換性から始まっており、将来的に中国が自国通貨の国際的地位を高める際にも、金が何らかの裏付けとして重要な役割を果たす可能性が高いと述べています。
フリスビー氏はさらに、社会のデジタル化や雇用の変化に伴い、現代の政府が将来的に税収不足に直面する長期的な課題も提示しました。国家が過大な財政支出を維持するために個人の資産への課税や捕捉を強めていく中で、投資家にとっては没収や凍結のリスクから隔離された金が、自己の資産を防衛するための最も確実な手段になると結論づけています。
代理戦争、東アジアへ
Iran SMASHES Trump's Threat, Drones RAIN Over Gulf as World War 3 Blows Up | KJ Noh - YouTube [LINK]
【海外動画より】独立系ジャーナリストのダニー・ハイフォン氏がホストを務めるデジタル対談番組では、著名な地政学アナリストでありコメンテーターのKJ・ノー氏をゲストに迎え、緊迫化する中東情勢および東アジアにおける米国主導の軍事戦略の動向について、深い地政学的分析が交わされました。今回の動画では、大国間の対立や代理人を利用した戦略が、世界を「第3次世界大戦」とも呼べる危機的な状況へ引きずり込んでいる実態が検証されています。
対談の中でノー氏は、トランプ政権によるイランへの強硬な軍事的威嚇や、イスラエルへの大量の弾薬補給といったロジスティクス面の動きが、本格的な武力衝突の準備段階を示唆していると指摘しました。しかし同氏は、過去の空爆や経済制裁が戦略的な成果を上げられなかったことを挙げ、地理的優位性や、イランの安価なドローン攻撃に対し米国は高額な迎撃ミサイルを消費せざるを得ない点などコストの非対称性から、米国の戦略がすでに限界に達していると分析しています。さらに重大な懸念として、従来の通常兵器による攻撃で行き詰まった場合、米国内の一部タカ派が主張するように、戦況を強制的に終わらせる手段として戦術核兵器の使用が選択肢に浮上する危険性を挙げ、これが現在の世界が直面している最も致命的なリスクであると淡々と警鐘を鳴らしています。
また、ノー氏は中東情勢と地続きの課題として、東アジアにおける「代理戦争」の構図についても詳細な歴史的背景を交えて解説しました。米国が長年にわたり韓国や日本、フィリピンといった同盟国を自らの戦略的覇権を維持するための軍事的な防波堤として利用してきたと主張します。足元で激化するイランやロシアを巡る対立の先には、米国主導の帝国主義的エリート層が最終的な標的とする「中国との全面戦争」への道筋が敷かれており、アジア地域における急速な軍備拡張や大規模な共同軍事演習はその一環であると指摘しました。ノー氏は、目先の一時的な対話や部分的な緊張緩和の報道に惑わされることなく、世界規模の多極化する紛争の本質を見極め、東西アジアの双方でこれ以上の破滅的な戦争へのエスカレーションを防ぐために、人類が英知を結集してあらゆる努力を尽くすべきであると一貫して説いています。
中国による新世界秩序
Ray Dalio: 'Expect a Tribute System' as China Influence Grows - YouTube [LINK]
【海外動画より】米国の経済ニュース番組「ブルームバーグ・テレビジョン」では、世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエイツの創業者、レイ・ダリオ氏へのインタビューが放送されました。今回の動画では、地政学的な対立が市場に与える短期的影響と、世界の覇権バランスが米国から中国へとシフトしていく「超長期的な構造変化」について、投資家の視点から深い洞察が示されています。
ダリオ氏はまず、中東情勢の緊張に対して、市場は目先の混乱に過剰反応して一時的に下落するものの、最終的には「将来のキャッシュフローの現在価値」に基づいて冷徹に取引されるという現実を指摘しました。その上で、国際紛争における経済的な勝敗の歴史を分析しています。かつてのイギリス帝国のように、たとえ紛争で勝利を収めたとしても巨額の債務を抱えて衰退に向かう国がある一方で、最も大きな経済的利益を得るのは、紛争から距離を置き、物資の供給や経済活動を維持した中立国であると淡々と説明しています。現在、米国は世界中に約750の軍事基地を展開していますが、足元の中東情勢などを巡り、「米国が本当に同盟国を守り切れるのか」という実効性への疑念が世界中で台頭しており、これが戦後の米国主導の世界秩序が崩壊しつつある兆候であると述べています。
特にアジア地域において、これまで米国の軍事力は中国に対する抑止力として機能してきましたが、その信頼性が揺らいだ結果、各国の指導層が中国との関係構築へ舵を切り始めている現状を指摘しました。ダリオ氏は、この新たな秩序を、かつて中国を中心とした東アジアでみられた「冊封(さっぽう)体制」のような緩やかな覇権構造になぞらえています。これは、強大な力を持つ国とそれに従う国が互いの立ち位置を認め合い、調和を保つ仕組みです。
中国の台頭に伴い、中国企業による世界市場での競争力激化や、国際決済における人民元の利用拡大が加速するとダリオ氏は予測しています。このような不確実性が高く、既存の通貨価値にリスクが生じる激動の時代において、投資家が取るべき最大の防御策は徹底した「分散投資」と「流動性の確保」です。ダリオ氏は、目先の市場の動きに一喜一憂して資産を頻繁に移動させるべきではないと警告し、家計や資産を守るための長期的な戦略的資産配分の中に、ドルの代替となり得る金(ゴールド)を一定割合組み込むことの重要性を一貫して説いています。
人民元、ドルには代われず
Real Conversations | Markets, the Economy & the Global Risk Landscape w/ Jim Rickards - YouTube [LINK]
【海外動画より】コアな投資家向けに金融情報を提供するメディア「ヘッジアイ」の番組において、著名な金融アナリストであり、ベストセラー作家でもあるジム・リカーズ氏が、世界経済のリスクと市場の現状について独自の分析を語りました。
リカーズ氏はまず、巷で話題になる「脱ドル化」や「ドルの暴落」という言説を根拠のないものとして一蹴します。多くの人が「中央銀行がドルの保有を減らしている」と主張しますが、実際には中央銀行が保管しているのはドル紙幣ではなく米国債です。中国が米国債を売却しているのは、ドルを嫌っているからではなく、国内の銀行救済や自国通貨の買い支えのために、どうしても現金としてのドルが必要だからです。これはドル離れではなく、世界的な「ドル不足」の象徴であると分析します。
リカーズ氏によれば、世界の準備資産の約59%をドル、約26%をユーロが占めており、これだけで全体の85%に達します。中国の人民元が次世代の基軸通貨になるとの期待もありますが、そのシェアは極めて小さく、海外ではほとんど使われていません。さらに、基軸通貨となるためには30年物までの多様な満期を持つ大規模な債券市場や法の支配が必要ですが、中国にはそれらが欠けているため、当面はドルに代わる存在にはなり得ないと指摘します。
一方で、リカーズ氏は金に対して極めて強気な見通しを示しています。近年の世界的な中央銀行による金保有額の増加は、米国債を投げ売った結果ではなく、金価格自体が大きく上昇したことによるポートフォリオの再評価が主因です。リカーズ氏は、経済の減速とともに金への資金流入が本格化すると見ており、比較的短い期間で1オンスあたり1万ドルに達するという目標価格を提示しています。
地政学的リスクについては、トランプ政権の外交やイラン、ロシアへの対応に厳しい目を向けています。トランプ氏が戦争の早期終結や無条件降伏を口にすることに対し、歴史的な外交の複雑さを理解していないと批判します。米国は経済制裁などで相手の困窮を待ちますが、イランなどは過去の長期にわたる戦争経験から耐性が高く、最終的には米国側が妥協を迫られる「チキンゲーム」の様相を呈しているとリカーズ氏は言います。原油の現物価格の上昇や肥料不足による食糧危機など、戦争の長期化による実体経済への深刻な影響が懸念されています。
金銀、重要性増す
You Ask Mike; Mike Answers! - YouTube [LINK]
【海外動画より】貴金属投資プラットフォームであるマネー・メタルズが配信する番組「ミッドウィーク・メモ」では、ホストを務めるマイク・マハリー氏が視聴者から募った質問に直接答える企画が紹介されました。今回の動画では、現在の法定通貨制度の先行きやマクロ経済の動向について、台本なしで率直な見解が述べられています。
番組の中で、紙幣に代わって金や銀などの現物金属が再び取引の主役になる時期についての質問に対し、マハリー氏は政府や社会のシステムが完全に崩壊しない限り、硬貨そのもので直接売買する時代に戻ることは考えにくいと指摘しました。しかし、現在の法定通貨制度は常に政府による過剰な通貨発行の誘惑に晒されており、最終的には破綻を免れないという見方を示しています。その一方で、電子決済システムの進化により、現物を持ち歩くことなく金や銀の所有権をデジタルで移転する新たな取引形態が今後さらに普及する可能性を挙げています。また、世界的な「脱ドル化」の動きや米国の巨額な債務問題がドルに対する信頼を揺るがしている現状を踏まえ、今後は金や銀などの実物資産が金融システムにおいて重要性を増していくと淡々と分析しています。
さらに、原油価格の高騰が消費者物価に与える影響についても興味深い解説が行われました。マハリー氏は、特定のエネルギー価格の上昇による物価高と、通貨供給量の拡大によって引き起こされる本来の「インフレ」を区別して捉えるべきだと主張します。仮に通貨供給量が増えない状態で原油価格のみが高騰した場合、人々はガソリン代を捻出するために他の消費を切り詰める必要があるため、結果として他の品目の価格が下落し、経済全体でバランスが保たれると説明しています。つまり、社会全体の物価水準を同時に押し上げる要因は通貨やクレジットの過剰な創出以外になく、表面的な物価の変動に惑わされずに本質的な通貨価値を見極めることが重要であると結論付けています。
米債務危機のドミノ
The First Domino in the US Debt Crisis - YouTube [LINK]
【海外動画より】投資メディア「ジェイ・マーティン・ショー」では、米国債市場が直面している極めて深刻な脆弱性と、世界的なエネルギー危機が引き金となる「債務スパイラル」の危険性について詳しく解説されました。今回の動画では、中東情勢の緊迫化に伴う海上交通路の封鎖が、一見無関係に思える米国の金利や家計にどのように波及するのか、その構造が解き明かされています。
番組のホストであるジェイ・マーティン氏は、米国政府が税収を上回る支出を賄うために発行してきた総額約9.4兆ドルにのぼる米国債が、これまで世界で最も安全な資産として各国の中央銀行に保有されてきた歴史を振り返ります。しかし、ホルムズ海峡の封鎖によってエネルギー供給が途絶えた国々が、原油を市場で調達するためのドルの確保に迫られ、保有する米国債を大量に売却し始めている現状を指摘しました。債券が大量に売りに出されると価格が下落し、それと連動して市場の金利(利回り)が上昇します。米国債の利回りはあらゆるローンの基準となるため、これが上昇すると住宅ローンや自動車ローン、企業の調達コストまでが同時に跳ね上がり、米国の国内経済を直撃することになります。
このような危機的状況を回避するため、アラブ首長国連邦(UAE)などの富裕国が米国財務省に対し、「通貨スワップ協定」の締結を求めている事実が紹介されました。これは、現物の米国債を市場に放出して金利を高騰させる代わりに、自国通貨を担保にして米連邦準備制度(Fed)から直接ドルを借り入れる緊急の信用供与措置です。マーティン氏は、この措置が相手国への経済支援というよりも、むしろ米国債市場そのものを守るための「国債市場の救済策(バイアウト)」であると淡々と説明しています。同様の状況にあるクウェートなども追随する可能性が高く、今後この緊急融資枠が実質的に恒久化し、問題が先送りされ続けることで金融システム全体の脆弱性が高まっていくと一貫して説いています。
世界国債危機の行方
Every Bond Market on Earth Is Breaking at Once. This Is 2008 x10 - YouTube [LINK]
【海外動画より】著名な経済論評家でありユーロ・パシフィック・キャピタル会長のピーター・シフ氏が配信する番組「ピーター・シフ・ショー」では、世界規模で同時に進行している国債市場の崩壊と、それがもたらす深刻な金利・物価への影響について強い警戒感が示されました。今回の動画では、足元の債券市場の動向が2008年の世界金融危機を遥かに凌ぐ、破滅的な「主権(ソブリン)債務危機」の前兆であると分析されています。
番組の冒頭でシフ氏は、米国をはじめ欧州や日本などの主要国がこれまで巨額の政府債務を維持できたのは、単に金利が歴史的な低水準に抑えられていたからに過ぎないと指摘しました。しかし、債務が膨らむほどその国の信用力は低下するため、投資家はより高いリスクプレミアムを要求するようになります。シフ氏は各国の長期金利チャートを示しながら、1980年から2020年まで40年間続いた債券の「超長期強気相場(金利低下局面)」が完全に終わり、世界は猛烈な金利上昇を伴う「債券の弱気相場」に突入したと主張しています。特に日本の国債市場に言及し、10年物国債の利回りが過去最高水準に達する中で、もし日本政府が国債金利の支払いに税収入の50%以上を割かなければならなくなれば、保有する米国債を大量に売却せざるを得なくなり、結果として米国の財政をさらに圧迫する連鎖反応が起きると淡々と説明しています。
さらにシフ氏は、原油価格が1バレル108ドルを突破し、あらゆる商品を網羅するCRB商品指数が急上昇している現状を踏まえ、世界は「高金利と高インフレ」が同時に進行する最悪の経済環境に向かっていると警鐘を鳴らしました。多くの投資家は物価高や金利上昇を一時的な要因、あるいは国際紛争によるノイズだと過小評価していますが、実際には長年にわたる過剰な通貨発行と財政赤字のツケが回ってきた結果です。シフ氏は、ドルの長期的価値に対する不信感から投資家が債券を手放している以上、流出した資金は最終的にドルの実質的な競合である金や銀などの実物資産に向かうと結論付けています。過去の経済危機のように金利を20%に引き上げてインフレを抑え込む体力は今の米国にはなく、政府が通貨発行に頼り続ける限りドルの価値は崩壊を免れないとして、市場の本質を見誤らずに実物資産へのシフトを急ぐべきだと一貫して説いています。
ドル、最大の脅威は米政府
The Biggest THREAT to the Dollar Is Washington Itself | Judy Shelton - YouTube [LINK]
【海外動画より】米ドルの信認を脅かす最大の要因は外部の脅威ではなく、米政府や議会自身の不健全な財政運営にあるとする指摘について、米国のシンクタンクであるインディペンデント研究所のシニアフェロー、ジュディ・シェルトン氏が解説する動画が公開されました。シェルトン氏は、通貨の価値を安定させ信頼を取り戻すためには、中央銀行による人為的な政策介入を縮小し、市場の機能や金(ゴールド)との連動といった明確な基準の導入を模索すべきだという持論を展開しています。
動画の中でシェルトン氏は、連邦準備理事会(FRB)が保有する膨大な資産の管理や金利設定において、過大な権力を持つようになった現状を厳しく批判しました。2008年の金融危機以降、民間銀行の余剰資金に高い利息を支払ってFRBに滞留させる緊急措置が常態化し、これが本来なら生産的な活動に向かうべき資金の流通を妨げていると指摘します。さらに、パウエル議長のもとでの過去8年間で累積31%もの物価の上昇、すなわちドルの購買力低下を招いた事実を明確な数値として挙げ、物価の安定という本来の責務を果たしていないFRBの現状に強い懸念を示しました。
また、シェルトン氏はドルの価値を根底から脅かす最も深刻な原因として、連邦議会による際限のない財政赤字の拡大を挙げました。中央銀行は政府が発行する債務を買い支えることで、この財政的な無責任さに構造的に加担せざるを得なくなっていると説明します。通貨の安定に必要なのは為替レートの強弱を操作することではなく、安定した購買力を示す信頼性の確保であり、そのためには政府の無駄な支出を厳格に抑制する具体的な計画や、民間セクターの自律的な生産拡大を促す供給重視の経済政策への転換が不可欠であると訴えました。
最後に、米国の建国250周年を控える現状を踏まえ、政府は国民に奉仕する存在であることを思い出し、すべての民間企業やビジネスパーソンが当然のように実践しているように、自らのコストと支出のバランスを厳格に管理する財政の健全化へ真摯に取り組むべきだと結論づけています。信頼できる通貨の維持こそが、私たちが働く上での基本的な権利であると結びました。