Honest Money Would Destroy Today's World - LewRockwell [LINK]
【海外記事より】ジョージ・スミス氏は、市場の自発的な交換から生まれる「誠実な貨幣(オネスト・マネー)」の重要性と、それが現代の国家体制によっていかに破壊されてきたかを論じています。スミス氏の定義によれば、誠実な貨幣とは金や銀のように市場が自ら選択し、政府の恣意的な干渉を許さない媒体を指しますが、現在の私たちはそのような貨幣を使用する自由を事実上奪われています。
政府が貨幣供給を独占する最大の目的は、国家の際限ない肥大化を支え、自らの協力者である金融機関を救済することにあります。金本位制であれば政府の支出には物理的な制約がかかりますが、紙幣やデジタル通貨による現在のシステムでは、インフレという手法を用いて国民の富を密かに収奪することが容易になります。政府は「1930年代の大恐慌は金本位制のせいだ」という宣伝を教育機関を通じて流布し、インフレを正当化する経済学者を雇い入れることで、国民をこの不誠実なシステムに従順にさせてきました。
スミス氏は、1913年に連邦準備制度(FRB)が設立される前の米国経済が、1870年から1900年にかけてデフレ(物価の下落)を経験しながらも、記録的な生産性の向上を達成していた事実を指摘しています。当時は、現金を保有しているだけで人々の生活は豊かになりました。しかし、政府のインフレ計算機が示す1913年以降のデータによれば、ドルの購買力は2000年までの100年間で約95.2%も失われました。これに対し、1800年から1900年の間では、ドルの価値は約104%上昇していたのです。
現代のFRBは、年2%のインフレを「物価の安定」と定義していますが、これは本来、生産性の向上に伴って価格が下がるはずの自由市場の恩恵を否定するものです。現在の世界は、軍事費の膨張や膨大な社会プログラムを維持するために、この「通貨の海賊行為」に完全に依存しています。スミス氏は、誠実な貨幣への回帰は政府の無制限な支出を不可能にするため、帝国としての地位や既得権益を維持したい現代の支配層にとって、それは既存の世界を「破壊」するかのように受け止められるだろうと結んでいます。