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2026-03-13

米国債よりゴールド

What's Up With the Treasury Market? Why Is Gold the Last Safe-Haven Standing? [LINK]

【海外記事紹介】現在の世界情勢において、金が「最後の安全資産」としての地位を固めつつある一方、かつてその役割を担っていた米国債が、有事の際にも買われないという異例の事態が起きていると、経済ジャーナリストのマイク・マハリー氏は指摘しています。通常、戦争などの地政学的な不確実性が高まると、投資家は安全を求めて米国債に資金を投じるものですが、今回は逆の動きが見られます。10年物米国債の利回りは、アメリカとイスラエルによる攻撃開始直前の3.96パーセントから、4.22パーセントへと上昇しました。利回りの上昇は債券価格の下落を意味しており、米国債への需要が極めて乏しいことを物語っています。

なぜ米国債は安全資産としての買いが入らないのでしょうか。マハリー氏は2つの大きな理由を挙げています。第一に、今回の紛争における原油価格の影響です。マクロ経済アナリストのルーク・グローマン氏によれば、世界の石油市場がドル建てで動いていることが、皮肉にも米国債売却を招いています。原油価格が急騰する中、エネルギーや食料を確保しなければならない国々は、手元にある最も流動性の高いドル資産、つまり米国債を売却して、高騰した石油を買うための資金を作らざるを得ない状況に追い込まれているのです。

第二の理由は、アメリカの財政状況に対する不信感と、世界的な「脱ドル化」の動きです。アメリカの国家債務は38.9兆ドルに達し、さらに戦費として1日あたり10億ドルが費やされています。際限なく支出を続けるアメリカ政府に対し、世界各国はこれ以上の資金を貸し付けることに慎重になっています。事実、各国の外貨準備資産において、金が米国債を上回る規模に達したというデータもあります。また、通貨の「武器化」を懸念する中央銀行が、制裁や金融危機から自国を守るために、記録的なペースで現物資産である金の積み増しを続けています。

アメリカの巨大な政府支出は、ドルが基軸通貨として世界中で求められることを前提に成り立っています。しかし、世界がドルを必要としなくなれば、あふれたドルがアメリカ内に還流し、さらなるインフレ圧力を生むことになります。最悪のシナリオではドルの完全な崩壊やハイパーインフレの可能性さえ否定できません。グローマン氏は、アメリカに対立する側が米軍に勝つ必要はなく、ただ「債券市場に打ち勝てばよい」という厳しい現実を突きつけています。こうした背景から、誰の負債でもない「本物の通貨」としての金の価値が再認識されているのです。

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