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2026-03-21

世界に迫る食料危機

“Fertilizer Shock”: The Closure of the Strait of Hormuz Could Cause Widespread Global Food Shortages – Based Underground [LINK]

【海外記事紹介】現在、ホルムズ海峡の封鎖が世界の食料供給体制に及ぼす影響について、極めて深刻な懸念が広がっています。一般にホルムズ海峡といえば原油や天然ガスの輸送路として知られていますが、実は世界の食料生産に不可欠な肥料の流通においても心臓部としての役割を担っています。具体的には、世界で取引される窒素肥料のおよそ3分の1、そしてリン酸肥料の製造に欠かせない硫黄のおよそ2分の1がこの海峡を通過しています。イランでの紛争に伴う海峡の麻痺が数ヶ月単位で長期化すれば、これまでの常識では考えられなかった規模の世界的な食料危機を招く可能性があると指摘されています。

肥料不足の影響はすでに現実のものとなっています。中東からの液化天然ガスの供給が途絶えたことで、インドやパキスタン、バングラデシュといった国々の肥料工場では生産が大幅に減少しています。これらの国々は天然ガス輸入の多くを紛争地域に依存しており、農業への打撃は避けられません。アメリカ国内でも、バージニア州の農家が肥料を入手できず、このままでは作物の収穫量が確保できないと訴えるなど、危機が足元まで迫っています。専門家は、肥料がなければ食料を育てることはできず、農家が生産できなければ私たちは食べるものがなくなるという、極めて単純かつ過酷な現実に直面していると警鐘を鳴らしています。

さらに事態を複雑にしているのが、世界最大の肥料生産国である中国の動向です。中国は自国内の供給と価格安定を優先するため、肥料の輸出に対して厳格な制限を課し始めました。これにより、肥料を外部に依存する国々の間では激しい争奪戦が始まっています。トランプ政権は代替の供給源を確保することで混乱を最小限に抑えるとしていますが、春の種まきシーズンは目前に迫っており、物理的な肥料の不足を言葉だけで解決することは困難です。

現在、世界人口の約半分に相当する40億人が、化学肥料を用いて育てられた食料に依存して生活しています。ホルムズ海峡の封鎖が長引けば、先進国では食料価格のさらなる高騰を招き、貧困層の多い国々では深刻な食料不足に直面することになります。外交的な解決の糸口が見えない中、2026年の農業生産はかつてないほどの不透明感に包まれています。私たちは今、世界的な食料安全保障が根底から揺らぐ、悪夢のようなシナリオを想定せざるを得ない状況にあります。

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