Gold Tanking During a Crisis? We've Seen This Pattern Before [LINK]
【海外記事より】ここ2週間ほど、金価格が大幅な調整局面を迎えていることに戸惑いを感じている人は少なくありません。現在のような紛争下では、安全資産としての需要が高まり、価格が上昇するのが一般的だと思われがちだからです。しかし、筆者のマイク・マハリー氏は、現在の金市場の動きは決して異常なものではなく、2008年の金融危機やパンデミックの初期段階でも見られた、歴史的なパターンに沿ったものだと分析しています。
1980年代以降の歴史を振り返ると、戦争そのものが金価格の長期的なトレンドを決定づける要因になることは稀です。開戦直後こそ安全資産として買われますが、紛争が長引くにつれて、市場の関心は金融政策へと移っていきます。今回のイラン情勢でも同様の動きが見られました。開戦当初は1オンス5,400ドルまで急騰したものの、インフレ懸念や高金利の長期化予測が強まると、金価格はすぐに下落に転じました。
ワールド・ゴールド・カウンシルによれば、現在の価格抑制要因として、インフレへの警戒感、実質利回りの上昇、そして2026年に向けた利上げ観測などが挙げられています。原油価格のショックに対応するため、FRBが以前の予想よりも長く、高い金利を維持せざるを得ないとの見方が、投資家から金への期待を奪い、世界的な金ETFからの資金流出を招いているのです。
しかし、マハリー氏は、市場が巨大な「債務のブラックホール」や脆弱な経済の実態を軽視していると指摘します。原油ショックは物価を押し上げるだけでなく、借金まみれのバブル経済を崩壊させる引き金にもなり得ます。その場合、FRBは引き締めではなく、むしろ金融緩和へと舵を切らざるを得なくなります。米政府の莫大な債務負担を考えれば、FRBが金利を上げ続ける余地は限られているからです。
また、危機初期に金が売られるのは、流動性の問題も関係しています。あらゆる資産が売られる局面では、投資家が証拠金維持のために、換金性の高い金を売却して現金を確保しようとするからです。2008年の危機でも、金は一時的に32%下落しましたが、その数年後には153%以上も急騰しました。現在は、私募債市場などの信用市場にも深刻な亀裂が見え始めています。マハリー氏は、短期的にはボラティリティが高い状況が続くと予想しつつも、長期的には金に対して強気な見通しを崩していません。
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