Gold Pullback Sparks Debate as War Narrative Dominates Markets [LINK]
【海外記事より】2026年3月のマネーメタルズ・ポッドキャストにて、貴金属アナリストのジェフ・クラーク氏が昨今の金価格の下落と市場の動向について語りました。金価格は1月の高値から1000ドル以上値下がりしていますが、多くの市場関係者は、原油価格の上昇やインフレ懸念、そして米連邦準備理事会(FRB)が高金利を維持するとの観測がその要因だと見ています。しかし、クラーク氏はこうした見方に異を唱えます。地政学的な緊張が長期化し、経済成長を阻害する事態になれば、たとえ高インフレ下であってもFRBは利下げに転じる可能性があるからです。過去の2008年の金融危機やパンデミックの際にも、FRBは引き締めより緩和を選んできた歴史があります。現在の状況から金利上昇が不可避であると断定するのは、あまりに単純すぎると彼は指摘しています。
また、インフレへの懸念が広がる中で金が売られているという矛盾についても議論されました。本来、金はインフレヘッジとして機能しますが、現在は短期的なニュースに市場が過剰反応し、投げ売りが起きている側面があります。クラーク氏は、金鉱業セクターの収益性が依然として極めて高い点にも注目しています。業界平均の総維持コストが1オンス当たり1500ドル程度であるのに対し、金価格は平均4500ドルを超えており、利益率は66%に達します。これは利益率の高いアップルなどの企業さえも大きく上回る数字ですが、鉱山株の価格にはまだその収益性が十分に反映されていません。
金や鉱山株が株式市場に対してまだ本格的なブレイクアウトを果たしていない点も重要です。金価格は2000ドル台から4300ドル以上に上昇しましたが、ナスダックなどの指数と比較すると、相対的な価値はコロナ禍の時期と同水準に留まっています。これが大きく転換するには、株式市場の持続的な弱気相場が必要ですが、現時点では機関投資家の資金は依然として株式に留まっており、本格的な資金移動は起きていません。短期的な下落はレバレッジをかけたポジションの解消によって増幅されますが、これは強気相場の中での一時的な調整に過ぎません。
クラーク氏は、戦争などのニュースが市場を支配していますが、本質的な原動力は通貨価値の下落や解消されない債務問題であると述べています。現在の価格下落は投資家にとって絶好の買い場であり、資産の5%以下しか金を保有していない人々にとっては、ポジションを築く稀な機会となります。投資には規律が必要であり、荒波に備える船乗りのように、短期的な変動に動揺せず、長期的なファンダメンタルズに目を向けるべきです。債務の増大や通貨の希釈化という、以前から存在した金の上昇要因は今も何ら変わっていないというのが、この記事の結論です。
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