Swiss Bankers Association: Despite Current Volatility Gold Will Continue to Gain Relevance [LINK]
【海外記事より】スイス銀行家協会は、現在の価格変動や直近の下落傾向にかかわらず、細分化が進み政治的不透明感が増す世界経済において、金の価値の保存手段としての重要性は今後も高まり続けるとの見解を示しています。同協会の規制・経済アドバイザーであるニナ=アレッサ・ミシェル氏は、目先のニュースが価格変動を引き起こす可能性はあるものの、金価格の推移は単発の出来事だけでなく、根本的な構造の変化によって決まると指摘しています。
地政学的、経済的な緊張の高まりや政府債務の増大を背景に、安全な投資先への需要は増加しています。こうした傾向は不確実性に満ちていますが、長期的に見て相対的な安定性を持つ金は優れた投資対象となります。インフレの変動や金利予測の変化が続く中では、安定した資産への需要が底堅く推移するためです。特にイランでの戦争が勃発して以降、金価格は大きな振れ幅を記録していますが、地政学的な不透明期においては他の資産よりもボラティリティが低くなる傾向があります。ミシェル氏は、現在の環境下で金は投資ポートフォリオや外貨準備における「戦略的な錨」として、より重要な役割を果たすようになると述べています。
短期的にはエネルギー価格への懸念から中央銀行による買い入れが鈍化する可能性もありますが、長期的にはその需要は旺盛なままでしょう。世界の勢力均衡が変化するほど戦略的予備資産としての金の魅力は高まり、伝統的な主要通貨への依存を減らして外貨準備を多角化しようとする動きが強まるからです。これは、アメリカによる通貨の武器化や無責任な財政政策への懸念から、脱ドルの動きが加速していることを意味しています。実際、2025年上半期だけでスイスからアメリカへ476トン以上の金が輸出されましたが、これはアメリカ国内の不透明感やインフレ、政府債務増大への懸念が需要を押し上げた結果です。
現在、原油価格の急騰によるインフレ懸念から、連邦準備制度が金利を高く維持、あるいは引き上げるとの観測が金の重石となっています。しかし、こうした分析は膨大な債務という問題を無視しています。中央銀行はインフレ抑制のために引き締めを行う必要がありますが、一方で債務を抱えたバブル経済を維持するために利下げも必要という板挟みの状態にあります。最終的に彼らはインフレよりも経済の維持を選択するでしょう。金の本質的な役割は、法定通貨が減価する世界での富の保全にあります。政府が通貨を乱発し価値を下げる行為をやめない以上、金は投資戦略に不可欠な資産であり続けると結論づけられています。
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