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2026-03-20

孤高のサンチェス氏

Pedro Sánchez’s 'No a la Guerra', by Patrick Lawrence - The Unz Review [LINK]

【海外記事紹介】現在、欧州の政治舞台で異彩を放っているのがスペインのペドロ・サンチェス首相です。パトリック・ローレンス氏は、NATO首脳会議などの映像に映るサンチェス氏の孤高ともいえる振る舞いに、欧州の新たな可能性を見ています。他の首脳たちがトランプ政権の要求に屈し、国防費を対GDP比5%に引き上げるよう迫られる中で、サンチェス氏は2.1%で十分だと突っぱねました。その結果、他の首脳から冷遇される場面もありましたが、彼は毅然とした態度を崩さず、むしろその孤立を楽しんでいるかのようです。

サンチェス氏は、イスラエルによるガザでの行動を「ジェノサイド」と呼び、いち早くパレスチナ国家の承認を主導しました。さらに、アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃に対しても明確に反対を唱えています。特筆すべきは、スペイン国内の基地を米軍のイラン爆撃機への給油に使用させることを拒否した点です。トランプ氏から貿易停止の脅しを受けても、彼は「国際法に反し、爆弾で問題を解決しようとするやり方にはノーと言う」と断言しました。この姿勢は、単なる反戦に留まらず、アメリカに従属し続ける既存の大西洋秩序そのものへの挑戦を意味しています。

スペイン政府内でも、ヨランダ・ディアス副首相らがドイツのフリードリヒ・メルツ首相を「トランプにひざまずく従属者」と批判し、欧州には「追従者ではなくリーダーが必要だ」と訴えています。これは、かつてドイツのアデナウアー首相が提唱した、米ソ二大強国に挟まれない「第三の極」としての欧州というビジョンを想起させます。フランスのマクロン大統領も「戦略的自律」を口にしますが、サンチェス氏はそれを言葉だけでなく行動で示しているという点で決定的に異なります。

一部には、彼の強硬な姿勢を国内の選挙対策や日和見主義と見る向きもありますが、世論調査でトランプ氏への不支持率が極めて高いスペインにおいて、国民の意思を反映させることは正当な政治と言えます。ローレンス氏は、サンチェス氏をかつてのヴァーツラフ・ハヴェル氏になぞらえ、21世紀の欧州が進むべき本来の道を体現していると高く評価しています。

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