Emerging Markets Soar While Argentina Waits | Mises Institute [LINK]
【海外記事紹介】世界最大の資産運用会社ブラックロックによる最新の市場分析と、それとは対照的なアルゼンチン経済の厳しい現実を対比させたレポートをご紹介します。
2026年に入り、新興国市場は目覚ましい飛躍を遂げています。ブラックロックの報告によれば、MSCI新興国株指数は1月だけで約9%上昇し、先進国市場を大きく引き離しました。特にアジアのAI関連技術や、メキシコ、ブラジル、ベトナムといったグローバル・サプライチェーンの再構築の恩恵を受ける国々への投資が加速しています。ブラジルでは、2025年の対内直接投資(FDI)が過去10年で最高水準の841億ドルに達するなど、活況を呈しています。
一方で、大統領による強力なプロパガンダで注目を集めてきたアルゼンチンは、この新興国ブームから完全に取り残されています。大統領は投資を呼びかけるために頻繁に訪米を繰り返していますが、実際の数字は残酷です。アルゼンチンの株価指数(メルバル)は、インフレ率を差し引いた実質ベースでマイナス成長に陥っており、2025年の直接投資額も2003年以来初めてマイナスの赤字を記録しました。また、2023年末から2025年8月までに約1万5000社もの企業が倒産するという事態に陥っています。
この停滞の主な要因として、政府による為替市場の操作と、依然として重い税負担が挙げられています。自由市場経済を標榜しながらも、実際には国家による介入が続いており、これが国内生産を破壊し、投資家を遠ざけています。皮肉なことに、左派政権下のブラジルやコロンビアの方がアルゼンチンよりも国家介入が少なく、経済パフォーマンスが良いという現実があります。
結局のところ、投資家は政治家の演説や「願望」には動かされません。資金は冷徹に実数を見極め、自らに利益をもたらす場所へと音も立てずに移動します。プロパガンダでは経済の停滞とインフレ(スタグフレーション)という現実を隠し通すことはできず、アルゼンチンは今、深刻な「投資引き揚げ」の局面に立たされていると結ばれています。
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