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2026-02-20

狂信者はイランか米国か

The Iran Hawks' Distorted View of Iran - by Daniel Larison [LINK]

【海外記事紹介】アメリカの外交政策におけるイランへの視点は、半世紀近くにわたり「理性を欠いた過激な狂信者」という歪んだイメージに支配されてきました。コラムニストのダニエル・ラリソン氏によれば、最近の国務長官による「イランの指導者は地政学的ではなく神学的な決断を下している」という発言は、その典型的な誤解を露呈しています。こうした「相手は不合理だ」という決めつけは、対イラン強硬派にとって非常に都合の良い道具となります。なぜなら、相手が話の通じない狂信者であれば、外交は無意味であり、攻撃的で敵対的な政策こそが唯一の正解であると正当化できるからです。

しかし現実には、米国の強硬派こそが自らのイデオロギー的執着に基づいて意思決定を行っており、真の米国の国益を見失っていると著者は批判します。米国がイランとの危機を煽る合理的な理由は現在ありません。相手を「不合理」と決めつけるのは、自らの外交的無能さを隠すための便利な言い訳に過ぎないのです。過去、米国とイランの間で互恵的な合意に至るのが困難だった主因は、米国の硬直した態度と、見返りなしに一方的な譲歩を迫る「宗教的熱狂」にも似た強欲さにありました。

実際のイラン政府は、自国の安全保障上の利益と体制維持に基づき、極めて現実的な判断を下してきた実績があります。特に1989年以降、イランは防衛力の構築と地域的な同盟関係の構築に注力してきました。核問題についても、米国が一方的に合意を破棄して制裁を再開するまでは、イラン側は合意の要件を遵守し、実務的な交渉に応じる姿勢を見せていました。

ワシントンでこうした浅薄なイラン観が根強く残っている背景には、40年以上にわたって正常な外交関係が途絶えていることがあります。直接の対話も訪問も調査も行われないまま、偏見に満ちたイデオロギーが恐怖と憎悪を増幅させてきました。外交関係を樹立し、日常的な対話を始めることこそが、この無意味で回避可能な衝突の連鎖を断ち切るための第一歩です。しかし、米国が新たな紛争を仕掛ければ、イラン国内の穏健派は失脚し、硬硬派が台頭するだけであり、結局その代償を払わされるのは一般のイラン国民なのです。

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