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2026-02-16

カリフォルニア州の経済的自殺

California and The Art of Economic Suicide | Economic PrismEconomic Prism [LINK]

【海外記事紹介】カリフォルニア州が、自らの首を絞めるような「経済的自殺」へと突き進んでいます。かつて黄金の州と呼ばれた同州で今、富裕層を標的にした前代未聞の増税案が浮上し、大きな波紋を広げています。2026年カリフォルニア億万長者税法案と名付けられたこの住民投票案は、純資産が10億ドルを超える個人に対し、その資産の5%を一度限りの「物品税」として課そうというものです。

この法案の背後には、深刻な財政赤字があります。現在の州政府は、最大200億ドルにものぼる予算の穴を埋める必要に迫られており、約200人の億万長者から1,000億ドルの臨時収入を巻き上げ、それを医療費などに充てようと画策しています。一見すると「富裕層から取って弱者を救う」という耳当たりの良い慈善事業のように聞こえますが、現実は甘くありません。著者のM.N.ゴードン氏は、州政府が富裕層を「無限に残高があるATM」のように扱う愚かさを厳しく批判しています。

最大の問題は、課税対象となる人々が黙って資産を没収されるのを待ってはいないということです。実際、カリフォルニア州では過去6年連続で転出者が転入者を上回る人口減少が続いており、オラクルやヒューレット・パッカードといった大企業も相次いで州外へ拠点を移しています。今回の増税案を受け、対象者の8割から9割は、すでに他州へ住民票を移したか、移住の準備を進めていると報告されています。当局が徴税に乗り出す頃には、残されているのは空っぽの大邸宅と「売り出し中」の看板だけ、という事態になりかねません。

経済ジャーナリストのヘンリー・ハズリットが説いたように、経済の本質は「目に見える影響」だけでなく「目に見えない長期的な影響」を見極めることにあります。目に見えるのは、一時的に入ってくる税収と新しいクリニックですが、目に見えないのは、失われる膨大な資本と将来の雇用です。富裕層が資産を売却して納税に充てれば、それは本来新しいスタートアップや技術開発に投資されるはずだった資金が消えることを意味します。州政府が目先の現金に固執するあまり、経済を動かすダイナミックなエンジンを破壊してしまえば、残されるのは肥大化した官僚組織と崩壊したインフラだけです。この記事は、こうした「略奪」に基づく社会の構築が、いかに州の未来を暗いものにするかを強く警告しています。

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