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2026-02-16

金と自由

Liberty Eroding, Gold Rising: 30 Years of Warning [LINK]

【海外記事紹介】経済学者のリチャード・サルスマン氏が、自身の著書『金と自由』の出版から30年を経て、現代の危機的な状況を警告する論評をご紹介します。サルスマン氏は、金(ゴールド)に基づいた通貨制度と「政治的・経済的な自由」は密接に関係していると説いています。政府が健全であれば通貨も健全であり、その逆もまた然りです。しかし、21世紀の最初の四半世紀を振り返ると、米国を含む世界各地で「自由」が浸透するどころか、政府の肥大化と通貨の劣化が同時に進むという、極めて憂慮すべき事態が進行しています。

この記事の核心は、金価格の上昇を単なる「資産価値の高騰」ではなく、「米ドルの価値の喪失」として捉える視点にあります。これは、1971年に金本位制を完全に放棄して以降、政治家が福祉や戦争の費用を賄うために際限なく紙幣を刷り続け、通貨を「おもちゃ」のように扱ってきた結果です。サルスマン氏の分析によれば、1913年の米連邦準備制度(Fed)設立以来、ドルの購買力は実質的に99%も失われました。つまり、かつての健全な統治が失われ、政府が「権利の保護者」から「富の再配分者」へと変質したことが、通貨の崩壊を招いているのです。

著者は、ヘリテージ財団などのデータによる経済的自由の指標と金価格には明確な「逆相関」があることを図表で示しています。自由が損なわれるほど、逃避先としての金の価値は跳ね上がります。実際、21世紀に入ってから金の投資リターンはS&P500指数を上回る年が多く、平均して株式を年率17%ポイントもアウトパフォームしてきました。しかし、多くの投資アドバイザーは今なお金を「野蛮な遺物」と嘲笑し、政府の借金によって支えられた不換紙幣のシステムに依存し続けています。

サルスマン氏は、金本位制への復帰は官僚や中央銀行の手によって成し遂げられることはないと断言します。それは、個人が自分の生命、自由、財産を守るという「古典的自由主義」の精神を取り戻したとき、初めて可能になるものです。この記事は、私たちが当たり前だと思っている「紙幣」の価値がいかに脆い土台の上に立っているのか、そして金がいかに「自由の守護者」として機能し続けているのかを、30年間にわたる一貫した警告とともに示しています。

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