The GDP Illusion: Surging Statistics Hide Pain for Average Americans | Mises Institute [LINK]
【海外記事紹介】アメリカの公式統計では「経済は絶好調」とされています。2025年第3四半期のGDP成長率は年率4.3パーセントという驚異的な数字を叩き出し、専門家たちは「アメリカ経済は過熱している」と称賛しました。しかし、その華々しい数字の裏側で、一般のアメリカ国民が感じている実感はそれとは真逆のものです。消費者信頼感指数は2014年以来の低水準に落ち込み、製造業指数は10カ月連続で収縮、さらに今年1月の人員削減数は2009年のリーマンショック以来の規模に達しています。なぜ、これほどまでに統計と実感の乖離が生じているのでしょうか。
その最大の理由は、GDPという指標そのものの欠陥にあります。GDPはあくまで「支出の総額」を測定するものであり、経済の健全性を測るものではありません。例えば、物価が上昇すれば支出額が増えるため、経済活動が停滞していてもGDPは上昇して見えます。また、現在の成長の約70パーセントは、富裕層による消費とAI関連の巨額投資によって支えられています。もしこのAIブームが「過剰投資」に終われば、現在の高いGDP数値は一気に崩れ去るでしょう。さらに、政府支出の増大もGDPを押し上げますが、その多くは民間から吸い上げた資金を非効率な軍事費などに投じているに過ぎません。
物価統計の歪みも無視できません。公式の消費者物価指数(CPI)が2.7パーセントであるのに対し、実際の生活実感に近いコスト(CLEWI)は5.5パーセント以上も上昇しています。住宅価格や光熱費、保険料の大幅な値上がりに対し、賃金の伸びが追いついていないのが実情です。さらに、関税の引き上げは輸入を減らして見かけ上のGDPを押し上げますが、実際には国民の購買力を奪い、貧しくしています。
結局のところ、政府が操作しやすい「支出の合計」であるGDPは、中低所得層の苦境や将来への不安を覆い隠す「幻影」に過ぎません。真の繁栄とは、操作された統計の中ではなく、民間の健全な成長や、あらゆる所得層での実質的な賃金上昇の中にこそ宿るものです。
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