The Sound of a Collapsing Empire - LewRockwell [LINK]
【海外記事紹介】「帝国が崩壊する音は、爆発音ではなく、力ないトイレの洗浄音だった」。元米国空軍中佐のカレン・クウィアトコウスキ氏は、最新の記事で米軍の象徴とも言える最新鋭空母の惨状を引き合いに出し、超大国の終わりの始まりを痛烈に描き出しています。
その舞台は、建造費に約170億ドル(現在の価値)という巨費が投じられた史上最高額の軍艦、空母ジェラルド・R・フォードです。この「最新鋭」の軍艦が今、地中海でイランとの緊張に備える最前線にありながら、深刻な「トイレ問題」に直面しているというのです。豪華客船の技術を流用した真空式の排水システムは、軍事任務にはあまりに華奢で、配管の細さが仇となって故障が頻発しています。ある区画のバルブが一つ壊れれば、その部門のトイレがすべて使用不能になり、隊員たちは一回用を足すために40分以上も列に並ぶことを強いられています。
さらに深刻なのは、この修理が寄港中でなければ実質的に不可能である点です。本来予定されていた保守点検をキャンセルし、イスラエル支援のために無理な展開を続けた結果、5000人の乗組員の生活環境は劣悪を極めています。弱冠19歳の若者たちが、極限のストレス下で戦う空母の飛行甲板。配管に詰まった布やモップの頭は、単なる不注意ではなく、出口のない現状に対する若い兵士たちの怒りと欲求不満の表れではないかと著者は推測しています。
著者は、この事態を米国の軍事・産業・政治複合体の「無責任の象徴」と断じます。憲法を守ることよりも大統領への個人的な忠誠や見栄えを重視する高官たち、そして膨大な予算を投じながら稼働率が低い最新鋭兵器。これらは「借金によって世界的な覇権を維持できる」という幻想に基づいた外交政策の末路であるという指摘です。
「アメリカ帝国」の舞台が幕を閉じようとする今、この空母のトイレの前で交わされる隊員たちの落胆の声は、政治的愚行と帝国の放漫さに対する痛烈なリフレクション(省察)となるでしょう。著者は、私たちがこの「ポスト帝国」の段階にいかに平和的に、そして自由な姿で着地できるかを想像し始める時が来たと結んでいます。
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