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2026-02-16

石油ピーク論の幻想

Proven Petroleum Reserves and the Myth of “Peak Oil” | Mises Institute [LINK]

【海外記事紹介】世界最大の石油埋蔵量を誇るベネズエラのマドゥロ政権が、米国によって「麻薬テロリスト」と断じられ拘束されたという衝撃的なニュースを背景に、エネルギー問題の本質を突く論評をご紹介します。著者はまず、マドゥロ氏を自国民を窮乏させながら身内を潤してきた社会主義独裁者の系譜に連なると厳しく批判しています。しかし、この記事の真の主題は政治情勢そのものではなく、長年ささやかれてきた「ピークオイル(石油生産の限界)」説がいかに根拠のない「神話」であるかという点にあります。

地球上の資源が有限であることは事実ですが、著者は「石油が枯渇する」というパニックは不要だと断言します。驚くべきことに、世界の石油の「確認埋蔵量」は、消費が進んでいるにもかかわらず年々増加しているのです。2009年には1.3兆バレルだった埋蔵量は、現在1.7兆バレルにまで増えています。これは、技術革新によって以前は採掘不可能だった資源が利用可能になったためです。著者はこれを、資本主義と自由な市場が生み出した勝利であると評価しています。特に、個人の鉱物資源所有権を認め、民間企業が競い合って技術を磨く米国のような体制こそが、効率的なエネルギー供給を可能にしているというのです。

この主張を裏付けるために、著者は「銀貨の価値」を用いた興味深い比較を行っています。1964年以前の米国の10セント硬貨(銀貨)に含まれる銀の現在の市場価値を計算すると、今日では約2ガロンのガソリンを購入できます。対して、約100年前の1920年代、同じ10セント硬貨(当時の額面通り)では、わずか3分の1ガロンのガソリンしか買えませんでした。つまり、連邦準備制度によるインフレや膨大な国家債務があるにもかかわらず、実質的なガソリン価格は100年前よりも約6倍も安くなっているのです。これは、社会主義的な統制が経済を停滞させる一方で、資本主義的な生産手段の私有がいかに生活の質を向上させるかを如実に示しています。

ベネズエラは世界最高の埋蔵量を持ちながら、社会主義政策によって生産能力が破壊され、南米で最も豊かな国から最も貧しい国の一つへと転落しました。著者は、マドゥロ体制の終焉が、ベネズエラの人々にとって天然資源の恩恵を取り戻し、経済的な繁栄を再建する好機となることを期待しています。この記事は、資源の枯渇を恐れるよりも、その資源をいかに自由な経済活動の中で活用する体制を整えるかこそが、人類の未来を左右するという重要な視点を提供しています。

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