Trump Is Broadening His Use of Economic Warfare - Antiwar.com [LINK]
【海外記事紹介】アメリカのトランプ政権が、関税と制裁をかつてないほど多角的な「経済兵器」として活用し、世界秩序を塗り替えようとしています。ジャーナリストのテッド・スナイダー氏が、その実態を詳細に報告しています。
トランプ大統領にとって「関税」とは、単なる通商政策の枠を超えた「辞書の中で最も美しい言葉」です。彼は2025年4月2日の「解放の日」に、全加盟国に対する一律10パーセントの最低関税と、貿易赤字に応じたさらに高い「相互関税」を発表しました。当初の目的は「略奪されたアメリカの富を取り戻す」ことでしたが、現在その用途は、政権交代の強制、他国の選挙介入、さらには領土の買収へと急拡大しています。
特に過激なのが、イラン、ベネズエラ、キューバに対する「政権交代」を目的とした経済封鎖です。ベネズエラでは、2026年1月に軍事攻撃によってマドゥロ氏を排除した後、暫定政権に対し「アメリカの要求をすべて飲むまで石油は一滴も掘らせない」と圧力をかけています。キューバに対しても、2026年1月29日に「国家緊急事態」を宣言し、キューバに石油を供給するあらゆる国に対して制裁関税を課す大統領令に署名しました。これは、経済を意図的に崩壊させて現体制を転覆させようとする、極めて直接的な経済戦です。
さらに驚くべきは、この兵器が同盟国や民主的なプロセスにも向けられている点です。ホンジュラスの選挙では、トランプ氏が支持する候補が勝たなければ「一銭も金は出さない」と公言し、イラクの選挙でもイラン寄りの勢力が政権に入れば石油収入を凍結すると脅しました。
また、トランプ氏の悲願である「グリーンランド買収」においても、関税は強力な交渉ツールとなっています。2026年1月、彼はグリーンランド譲渡を拒むデンマークやそれを支持するフランス、ドイツなど欧州8カ国に対し、「買収に同意するまで関税を課す」と宣言しました。マクロン大統領に対しても、アメリカの外交方針に従わなければフランス産ワインに200パーセントの関税をかけると脅すなど、関税は今や他国の主権や外交方針を力ずくで変えさせるための「経済ミサイル」と化しています。
カナダに対しても、中国製電気自動車の輸入を巡って100パーセントの報復関税をちらつかせるなど、トランプ流の経済戦は「アメリカの覇権を強制するための武器庫」の主役となっています。
かつての自由貿易のルールを根底から覆すこの動向は、同盟国である日本にとっても、これまでの常識が通用しない新しい時代の到来を告げるものと言えるでしょう。
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