Long Bonds vs. the Gold Bull - The Gold Advisor [LINK]
【海外記事紹介】アメリカの債券市場で、今、非常に不穏な動きが見え始めています。投資家たちの間では、アメリカ政府の信用に対する信頼が大きく揺らいでおり、それが金市場の動向にも強く影響しているのです。多くの方が「FRB(連邦準備理事会)が金利をすべて決めている」と思いがちですが、実はFRBが直接操作できるのは銀行間の短期金利であるフェデラル・ファンド金利だけです。住宅ローンや国債などの長期金利は、最終的には市場の需給によって決まります。ここで注目すべきは「30年物国債」の利回りです。
現在、この長期金利が「5%」という極めて重要な節目を突破しようとしています。市場には「債券自警団」と呼ばれる、ヘッジファンドや機関投資家などの強力なプレーヤーたちがいます。彼らは政府の財政運営が放漫だと判断すると、容赦なく債券を売り浴びせ、金利を押し上げます。彼らは現在、膨大な政府債務や根強いインフレ、地政学的な不安定さを冷徹に見つめており、その動きはアメリカ政府への「不信任投票」に近いものがあります。もし長期金利が5%を超えて定着すれば、住宅市場は冷え込み、政府の利払い負担は雪だるま式に増え、株式市場から資金が流出する恐れがあります。
こうした状況下で、異例の事態が起きています。通常、金利が上がれば利息を産まない「金」は売られるはずですが、2022年以降、金利上昇に逆行するように金の価格が急騰しているのです。これは、世界中の投資家や中央銀行が、もはや米国債を「安全な避難先」とは見なさず、究極の資産として金を選び始めていることを意味します。たとえ金利が高くても、システム自体がストレスにさらされている時には、金は債券市場の動きを無視して独歩高を続ける性質があるのです。
さらに、トランプ大統領が次期FRB議長にタカ派とされるケビン・ウォーシュ氏を指名したことも、市場に衝撃を与えています。景気刺激のために利下げを求める大統領と、インフレを警戒するFRBとの間で、今後激しい摩擦が予想されます。中央銀行が利払いを抑えるために無理な利下げや資金供給を行えば、さらなるインフレを招き、通貨価値を毀損させるでしょう。アメリカは今、本格的な財政危機の入り口に立っているのかもしれません。米国債の神話が崩れる中で、金が「真のグローバル準備資産」としての地位を確立しようとしている現在の流れは、日本の投資家にとっても決して無視できない重大な局面だと言えるでしょう。
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