Billionaires, Not Socialists, Are the Biggest Threat to the Free Market | The Libertarian Institute [LINK]
【海外記事紹介】アメリカのエコノミスト、トーマス・エドレム氏による論評は、保守派やリバタリアンが陥りがちな「社会主義の恐怖」というステレオタイプを真っ向から否定し、現代の自由市場における真の敵は「大富豪(ビリオネア)」であると断じる、極めて重要な内容です。
エドレム氏は、現代アメリカの経済システムを、自由主義ではなく「経済ファシズム」と定義しています。本来の社会主義とは「政府による生産手段の所有」を指しますが、現在のアメリカで起きているのは、政府が巨大な官僚組織を通じて資本主義を管理・運営し、特定の民間企業の利益を保証する仕組みです。著者は、ワシントンのシンクタンクが「社会主義という幽霊」との架空の戦いにエネルギーを費やす一方で、実在する「ファシズムの脅威」を無視していると厳しく批判しています。
記事が指摘する最も不都合な事実は、イーロン・マスク、ジェフ・ベゾス、マーク・ザッカーバーグといった名だたるビリオネアたちが、実は「政府の乳房」に吸い付く寄生的な存在であるという点です。彼らの富は純粋な市場競争だけで築かれたのではなく、巨額の政府補助金や情報機関との契約、そして競合を排除する規制によって保証されています。例えば、マスク氏一人に投じられた補助金や契約金を米国の世帯数で割ると、一世帯あたり2,300ドル(約35万円)もの血税が彼一人のために消えている計算になります。
著者は、オバマケア(医療保険制度改革)を例に挙げ、これが「社会主義的」な公的医療にならなかったのは、議会を所有するビリオネアたちが、自分たちの利益が保証される「民間委託型」のカルテル構造を維持したかったからだと説いています。結果として米国は、欧州の社会主義的な医療制度よりも高いコストを払いながら、より悪い健康状態に苦しむという皮肉な状況に陥っています。
政府と癒着した大富豪らがロビイストを通じて税金を吸い上げ、利益を私物化し、損失を国民に押し付けることで、自由市場は根本から歪められています。
エドレム氏は、左派が主張する「富裕層への増税」も的外れだとしています。問題は富裕層が税金を払わないことではなく、「税金を取りすぎている」ことにあるからです。自由市場を守るためには、架空の社会主義を叩くのをやめ、政府と癒着した大富豪による縁故資本主義こそを打倒すべきだ、とこの記事は強く結んでいます。
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