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2026-02-13

人民元高が映す脱ドル

China lets yuan rise to strongest level in years as de-dollarisation trend grows | South China Morning Post [LINK]

【海外記事紹介】中国人民元と米ドルの動向に関する最新の動きをお伝えします。中国の中央銀行である中国人民銀行は先日、ドルの対元基準値を1ドル=6.9438元に設定しました。これは2023年半ば以来、約33カ月ぶりの元高水準となります。現在、世界経済の裏側では「脱ドル化」の動きが加速しており、米ドル資産から離れた投資家が中国の通貨である人民元へと資金を振り向ける動きが強まっています。背景にあるのは、アメリカのトランプ政権による政策の不透明さや、連邦準備理事会、いわゆるFRBの独立性に対する根強い懸念です。投資家の間では、アメリカの膨大な債務の持続可能性を疑問視する声が上がっており、これが米ドルへの信頼を揺るがす大きな要因となっています。

著名な投資家であるレイ・ダリオ氏は、現在の米国は国家の興亡サイクルの終盤、つまり崩壊前夜の段階にあると警鐘を鳴らしました。同氏は、今後アメリカが債務危機に直面し、FRBが財政赤字を穴埋めするために通貨を増刷せざるを得なくなれば、ドルの価値はさらに損なわれるだろうと予測しています。こうした中、投資家は金や新興国市場へ資産を分散させており、欧州最大の資産運用会社アムンディも、今後一年でドル資産への露出を減らし、欧州や新興国市場へシフトする方針を明らかにしました。さらに、トランプ大統領が次期FRB議長候補としてケビン・ウォーシュ氏を指名したことで、中央銀行の独立性が損なわれるのではないかという疑念が世界中で一段と強まっています。

中信証券のアナリストは、今回の人民元高は過去の局面とは本質的に異なると指摘しています。中国企業の海外収益拡大に伴う元買い需要に加え、実物資産に裏打ちされた通貨への需要が高まっていることが背景にあります。世界的な「米ドル不信」という構造的な変化は、単なるFRBのトップ交代や一時的な期待感で覆されるものではありません。長らく基軸通貨として君臨してきた米ドルの支配力が揺らぎ、人民元がその代替候補の一つとして存在感を高めている現在の状況は、日本にとっても無視できない歴史的な転換点と言えるでしょう。私たちは今、通貨のパワーバランスが大きく書き換えられる、新しい時代の入り口に立っているのかもしれません。 

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