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2026-02-16

民族自決と個人の自由

National Self-Determination and Individual Liberty | Mises Institute [LINK]

【海外記事紹介】リバタリアニズム(自由至上主義)の思想家として知られるマレー・ロスバードが提唱した、「国家の自己決定権と個人の自由」に関する画期的な視点を紹介する記事をお届けします。一般的に自由至上主義者は、国家や民族といった集団的な概念を個人の自由と対立するものとして否定的に捉えがちです。しかし、ロスバードはこうした見方を「単純すぎる」と一蹴しました。彼は、人間は孤立した原子のような存在ではなく、文化、伝統、言語を共有する「民族」というコミュニティの中で生きる存在であることを重視し、真の自由を追求するためには国家の自己決定権こそが道標になると説いたのです。

この記事の核心は、ロスバードが「国家の自己決定権」を、個人の「自己所有権」から派生した道徳的原則と見なしていた点にあります。彼によれば、国家の境界線はそこに住む人々の自発的な合意と財産権に基づいている場合にのみ正当化されます。そして、この原則を現実のものとするための絶対的な条件が「分離独立権」の承認です。地域や民族グループが、中央政府の強制から逃れ、自らの意思で独立する権利を明確に認めない限り、自己決定という言葉は単なる欺瞞に過ぎないと彼は主張しました。これは、肥大化した中央政府による統治ではなく、小さな単位での自治こそが個人の自由を守る最良の盾になるという考え方です。

さらにロスバードは、米国史における南部伝統や「州の権利」の擁護を通じ、中央集権化がいかに個人の自由を破壊するかを具体的に論じています。リンカーン大統領による連邦権力の強化、徴兵制の導入、所得税の創設などを、彼は「個人の自由を破壊する怪物的行為」と批判しました。彼は、保守派のパトリック・ブキャナンらと政治的同盟を結んだことで一部から矛盾を指摘されましたが、それは戦略的な選択でした。教義の純粋さに固執して孤立するのではなく、現実の政治において「国家債務の忌避」や「個人の自由への配慮」を共有できる勢力と手を組むことで、リバタリアニズムを空理空論から現実の力へと変えようとしたのです。この記事は、私たちが社会の中で他者と共存しながらいかに自由を確保すべきか、その現実的な処方箋を提示しています。

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