Space-based interceptors make even less sense now - Defense One [LINK]
【海外記事紹介】アメリカ国防総省と軍需産業が、現在、宇宙配備型の迎撃ミサイル・システムの構築を提案していますが、マサチューセッツ工科大学の研究者らは、この計画が技術的・経済的に極めて不合理であると警鐘を鳴らしています。そもそも、現在のアメリカのミサイル防衛の主力である地上配備型中間コース防衛、いわゆるGMDには、決定的な弱点があります。それは、ミサイルが宇宙空間を飛行する中間段階において、本物の核弾頭と、安価で軽量な「おとり」を区別できないという問題です。この識別問題は数十年にわたり未解決のままであり、実際の攻撃に対して現行のシステムはほぼ無力である可能性が高いと指摘されています。
この問題を回避する策として浮上したのが、おとりが放出される前の「ブースト段階」、つまり打ち上げ直後の上昇中に迎撃する手法です。これには宇宙空間に迎撃機を配置する必要がありますが、ここに大きながあ落とし穴があります。ミサイルの上昇時間はわずか3分程度しかありません。衛星は常に軌道上を移動しているため、広大な地球上のあらゆる発射地点を常に射程に収めるには、数千から数万基という膨大な数の衛星を配備しなければなりません。さらに、ロシアや中国がミサイルの燃焼時間を短縮する対策を講じれば、このシステムは容易に無効化されてしまいます。
こうした実用化の困難さに直面し、国防総省側は「宇宙配備型の迎撃機を、再び中間段階の防衛に転用する」という本末転倒な議論を始めています。宇宙からの迎撃であれば目標到達までに時間に余裕ができるため、衛星の数は減らせるという理屈です。しかし、これでは結局、地上配備型と同じ「おとりを識別できない」という元の問題に逆戻りするだけです。しかも、宇宙空間への配備と維持には莫大な費用がかかる上、衛星には寿命があるため、10年ごとにすべてを打ち替えなければなりません。研究者らは、巨額の税金を投じて何ら解決策にならないシステムを構築しようとするこの動きに対し、政策立案者は警戒すべきだと強く主張しています。
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