注目の投稿

「反インフレ経済勉強会」開講のお知らせ

インフレは税の一種です。しかも普通の税よりも悪質な税です。ところが、この事実はよく理解されていません。それどころか、多少のインフレはむしろ良いことだという嘘が、現在主流の国家主義的な、誤った経済学(ケインズ経済学)や、そこから派生した極端な説 (MMT=現代貨幣理論など) によっ...

2026-02-16

米憲法の氷河期

The Coming Constitutional Ice Age - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]

【海外記事紹介】アメリカで今、憲法が保障する個人の自由が凍結されるような「憲法の氷河期」とも呼ぶべき事態が進行しています。元裁判官のアンドリュー・ナポリターノ氏は、移民税関捜査局、通称「ICE(アイス)」の活動が、法を超えた準軍事組織のような変貌を遂げている現状に強い警告を発しています。

現在、アメリカ南部を管轄する第5巡回区控訴裁判所が下した衝撃的な判決により、テキサス、ルイジアナ、ミシシッピの3州では、憲法上の手続きが事実上無効化されています。本来、アメリカ合衆国憲法修正第4条は、警察などの政府機関が人を逮捕したり家宅捜索を行ったりする際、裁判官が発行する「令状」を必要と定めています。しかし、この最新の判決は、ICEの捜査官同士が互いに許可を出し合うだけの「行政令状」によって、司法のチェックを受けることなく、いつでも、どこでも、誰でも逮捕することを容認してしまいました。これは、かつてアメリカ独立戦争の引き金となったイギリス植民地時代の「一般令状」の悪夢を再来させるものです。

さらに事態を深刻にしているのは、政府による虚偽と不当な暴力の連鎖です。ICEの活動中には、脅威を与えていないアメリカ市民が殺害されたり、乳幼児が逮捕されたりする事態まで起きていますが、政府はそれについて嘘を重ね、責任を回避しています。驚くべきことに、最高裁は「国民が政府に嘘をつくのは罪だが、政府が国民に嘘をつくのは罪ではない」という不合理な解釈を維持しています。こうした司法の怠慢が、ICEによる強引な家宅侵入や、令状のない不当逮捕に「白紙委任状」を与えてしまっているのです。

ナポリターノ氏は、裁判所が本来の役割である「憲法の番人」としての機能を放棄し、政治的な移民抑制策を優先させている現状を厳しく指弾しています。このままでは、路上で突然市民権の証明を求められるような監視社会が日常となり、アメリカが築き上げてきた法治国家の基盤が崩れ去ってしまいます。憲法が定めた個人の尊厳よりも政府の利便性が優先されるこの「氷河期」は、移民だけの問題ではなく、すべてのアメリカ国民、そして自由を尊ぶ世界中の人々にとって無視できない深刻な危機なのです。

0 件のコメント: