The Epstein Saga and the Libertarian Delusion - LewRockwell [LINK]
【海外記事紹介】自由至上主義者(リバタリアン)は、しばしば「陰謀論好き」と揶揄されます。しかし、彼らはこれまで、テロとの戦いや監視社会の危険性、パンデミック時の過剰な介入など、多くの事象において本質を突いてきました。そんな彼らが今、熱狂的に信じているのが「ジェフリー・エプスタイン事件」の裏にあるとされる巨大な権力者たちの性加害・恐喝ネットワークの存在です。しかし、この記事の著者は、リバタリアンたちが「エプスタインの顧客リスト」という幻想に執着している現状を「リバタリアンの妄想」であると厳しく批判しています。
FBIが公開した300万ページを超える膨大な捜査ファイルによれば、エプスタイン自身による児童虐待の証拠は山ほど見つかりましたが、他の著名人が組織的に関与していた、あるいは彼らを恐喝していたという確かな証拠は今のところ見つかっていません。例えば、公開が強く望まれていたリストから浮上した6名の名前も、その多くは事件とは無関係な人物や、エプスタインの顧客ではあっても性的犯罪への関与は否定されている人物でした。特にドバイの港湾大手元会長が「拷問ビデオを愛した」というメールを理由に辞任に追い込まれた件も、実際には中東の不祥事に対する皮肉であった可能性が高く、児童虐待とは無関係であることが判明しています。
それにもかかわらず、リバタリアンや左右の政治陣営がこの陰謀論を信じ続けるのは、各々が「エプスタインの闇を暴けば敵を倒せる」という感情的な執着を持っているからです。リバタリアンたちの「妄想」とは、「政府やエリートの不正を暴きさえすれば、国民が目覚めて自由な社会を求めて蜂起する」という根拠のない期待に他なりません。過去、エドワード・スノーデンが政府による不当な監視を命懸けで告発した際も、多くの国民は無関心なままでした。
著者は、たとえエプスタインの背後に真の巨悪がいたことが証明されたとしても、米国民が「政府の権力を削ごう」とは考えず、むしろ「再発防止のために政府にさらなる権力を与えよう」とするだろうと指摘します。自由な社会を築くことは、単に陰謀を暴くことよりも遥かに困難な道です。それは、何世代にもわたって国家への依存を刷り込まれてきた人々の価値観を根底から変える説得を伴うからです。陰謀論という「安易な妄想」に逃げ込むリバタリアンの姿勢は、かえって自由への歩みを遠ざけているのかもしれません。
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