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2026-02-18

ロシアは超大国でない?

Russia Is No Superpower? Then What The Hell Does That Make Europe? - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]

【海外記事紹介】2026年2月、ドイツで開催されたミュンヘン安全保障会議の熱狂とは裏腹に、欧州の凋落とロシアの圧倒的な実力を突きつける衝撃的な論考を、ジャーナリストのジェリー・ノーラン氏が発表しました。ノーラン氏は、EUの外相に相当するカヤ・カラス氏が「ロシアはもはや超大国ではなく、経済はボロボロだ」と演説したことを、現実を直視しない「エリートたちの集団的な自己欺瞞」であると厳しく批判しています。

記事がまず指摘するのは、戦場における無慈悲な数字のリアリティです。2025年から2026年初頭にかけての遺体収容の記録によれば、ウクライナ側とロシア側の戦死者比率は37対1という驚くべき数字に達しています。ゼレンスキー大統領は自国軍を「欧州最強」と呼びますが、その最強の軍隊が、西側の兵器や情報の支援を総動員しながらも、ロシアの産業的な消耗戦によって組織的に粉砕されているのが現状です。これは単なる軍隊の消耗ではなく、ウクライナという国家そのものの枯渇を意味しています。

さらに深刻なのは、ロシアの軍需生産能力がNATO全体を圧倒している事実です。NATOのルッテ事務総長ですら「ロシアが3カ月で作る量を、NATO全体で1年かけて作っている」と警告せざるを得ません。2025年にロシアが生産した砲弾等は700万発を超え、2021年比で17倍という驚異的な伸びを見せています。一方、かつて「世界の工場」を自負した欧州、特にドイツの工業地帯は、安価なロシア産ガスを自ら拒絶し、高価な米国産液化天然ガスに依存したことで、歴史的な脱工業化の渦中にあります。フォルクスワーゲンが創業以来初めて国内工場を閉鎖し、名門鉄鋼メーカーが人員を大幅に削減するなど、欧州の産業基盤は音を立てて崩れています。

ノーラン氏は、欧州が「製造」を「コンサルティングや金融」といった虚業に置き換えてしまったことが最大の敗因だと分析します。ロシアは購買力平価(PPP)ベースで日本を抜き、世界第4位の経済規模に成長しており、何を作るべきかを知る「実物経済」の強みを発揮しています。また、極超音速ミサイルなどの最新兵器において、ロシアは西側が迎撃不可能な技術的優位を確立しました。

結局のところ、この記事が問いかけているのは欧州の生存戦略そのものです。実体のある工場を閉鎖し、風力発電とTEDトークで戦争に勝てると信じ込んだツケが、今、空っぽになった武器庫と経済の停滞という形で回ってきています。カラス氏が「ロシアは超大国ではない」と強弁するならば、自国の防衛すらままならず、米国の保護領に甘んじる今の欧州はいったい何と呼ぶべき存在なのか。ノーラン氏は、現実を無視したプロパガンダに浸り続ける欧州指導層に対し、厳しい引導を渡しています。

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