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2026-03-15

米クレジットカード消費が限界に?

After a Holiday Surge, Consumer Borrowing Slowed in January Signaling Continued Consumer Stress [LINK]

【海外記事紹介】アメリカの消費者はクリスマス休暇中に多額の支出を行い、その多くをクレジットカード決済に頼りましたが、年明けとともにその勢いは急速に衰えています。米連邦準備理事会(FRB)が発表した最新データによると、2026年1月の消費者信用残高の伸びは前月比で大幅に鈍化し、年率換算で1.9%増の81億ドルにとどまりました。これにより、住宅ローンを除く消費者債務の総額は5.11兆ドルに達しています。この伸びの鈍化は、一見すると債務膨張に歯止めがかかった好ましい兆候のように見えますが、実態は消費者がクレジットカードの利用限度額に達し、支出を抑えざるを得なくなった可能性を示唆しています。個人消費に依存して辛うじて持ち堪えている現在のアメリカ経済にとって、これは非常に懸念すべき事態と言えます。

家計の苦境を裏付けるデータとして、大手会計事務所のKPMGは、リボ払いやカードローンの伸び悩みは「ますます困窮している」下位80%の世帯による借り入れと支出の減少を反映していると分析しています。現在、アメリカの全消費の約3分の2を上位20%の富裕層が占めており、インフレ調整後の実質ベースで見ると、残りの80%の世帯の支出は停滞しています。クレジットカードを中心とするリボ払い債務の伸びは、12月にはクリスマス支出の影響で過去2年で最大となる11.3%を記録しましたが、1月には4.3%へと急落しました。さらに、利息負担も重くのしかかっています。FRBによる利下げが実施された後も、クレジットカードの平均年利(APR)は19.58%と高止まりしており、一部では28%という高金利を課されているケースも見られます。

こうした経済的ストレスは、法的な指標にも顕著に現れています。民間の調査によると、2025年後半には自己破産に関する法的相談指数が前年同期比で15.6%上昇しました。このデータは実際の自己破産申請の先行指標として知られており、今後さらなる破綻の増加が予想されます。また、住宅の差し押さえに関する相談も前年比で15.0%増加しており、住宅コストの上昇に苦しむ家計の姿が浮き彫りになっています。ニューヨーク連銀のデータでも、2025年末時点で全債務の4.8%が何らかの延滞状態にあり、特に学生ローンの延滞率は9.6%と深刻な水準に達しています。クレジットカードの延滞については、これまで信用スコアが高かった層の間でも急増している点が特徴的です。

コロナ禍の給付金によって一時的に改善した家計の貯蓄は、その後の歴史的なインフレによって使い果たされ、多くの人々が生活を維持するためにクレジットカードに頼らざるを得なくなりました。1月の借り入れ鈍化は、消費者がついに「限界」に達したことを示している恐れがあります。消費者がこれ以上借金を重ねて買い物を続けることができなくなれば、アメリカ経済の先行きには一段と不透明感が漂うことになります。

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