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2026-03-12

中東は誰のものか?

Who Owns the Middle East? | Mises Institute [LINK]

【海外記事紹介】2026年2月18日に行われたタッカー・カールソン氏によるマイク・ハッカビー駐イスラエル米国大使へのインタビューが、中東の土地所有権を巡る大きな議論を呼んでいます。この対談でハッカビー氏は、創世記の記述を根拠に、イスラエルがユーフラテス川からエジプトの川に至る広大な土地に対する「神授の権利」を持つとの考えを支持しました。しかし、この記事の著者によれば、このような聖書に基づく主張は、現代の国際政治や法的な妥当性の観点から多くの問題を抱えています。

まず、キリスト教徒やユダヤ教徒の間でも、現代のイスラエル国家をアブラハムへの約束の正当な後継者とみなすかどうかについては意見が分かれています。また、世界の大半の人々や米国の若い世代にとっては、聖書の記述は土地の所有権を正当化する根拠にはなり得ません。著者が重要視するのは、アメリカ独立宣言の起草者トーマス・ジェファーソンが掲げた「自然法」の原則です。ジェファーソンは、政府の正当性は支配される側の同意に由来し、すべての人間には生命、自由、幸福追求という不可譲の権利があると考えました。

この自然法の視点から土地所有を分析すると、土地の所有権は権力者による恣意的な配分ではなく、未開の地に労働を投じて所有権を確立する「ホームステッディング」によって生じるものです。自由至上主義の哲学者マレー・ロスバードの理論を当てはめると、ヨルダン川から地中海に至る地域の約半分は、かつてパレスチナのアラブ人が所有・使用していた土地でした。しかし、その90%がイスラエル国家によって奪われ、現在はイスラエル土地庁がこの地域の土地の93%を封建的な地主のように管理し、差別的なリースを行っている実態があります。

結論として、アメリカの建国理念や自然法を支持すると称しながら、聖書の記述を口実にイスラエル国家を無条件に支持することは、論理的な矛盾を孕んでいます。ジェファーソンが示した「被統治者の同意」という原則は、土地を追われたアラブ人に対して全く守られていません。著者は、特定宗教の経典を根拠にした不透明な土地の権利主張よりも、普遍的な自然法に基づいた公正な権利の検証が必要であると説いています。

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