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2026-03-17

「戦場の英雄」の真実

Combat Envy and the Strange Case of American Warlord John McCain | The Libertarian Institute [LINK]

【海外記事紹介】戦場での英雄的な経験を捏造したり、過度に誇示したりする心理的傾向を、著者のチャールズ・ゴイエット氏は「コンバット・エンヴィ(実戦への羨望)」と呼んでいます。最新の著作から、この奇妙な心理がいかに米国の外交政策を歪め、好戦的な政治家を生み出す土壌となってきたかを分析した記事をご紹介します。

その象徴的な事例として挙げられているのが、故ジョン・マケイン上院議員と、彼を政界に送り出した有力な新聞発行人、デューク・タリー氏の関係です。マケイン氏は海軍の飛行士として捕虜経験を持つ本物の軍人でしたが、その政治姿勢は極めて攻撃的で、シリア、イラク、北朝鮮、そしてイランなど、数多くの国々への軍事介入や爆撃を叫び続けました。その姿は時に「ベルギーがサッカーで米国に勝ったから爆撃しろ」と風刺されるほど、際限のない主戦論者として知られていました。

このマケイン氏を1982年の連邦下院議員選挙で全面的にバックアップし、無名だった彼をスターに仕立て上げたのがタリー氏でした。二人は「軍人同士」として深い絆で結ばれ、タリー氏はマケイン氏の子供の代父(ゴッドファーザー)になるほどの親交を深めました。タリー氏は自身を「朝鮮戦争とベトナム戦争で100回以上の出撃経験を持つ空軍の英雄」であると周囲に語り、空軍の正装で勲章を胸にイベントに現れては、マケイン氏と戦場談義に花を咲かせていたのです。

しかし、マケイン氏の当選から3年後、衝撃的な事実が発覚します。タリー氏の輝かしい軍歴はすべて真っ赤な嘘でした。彼は軍に入隊したことさえなく、壁に飾られた表彰状も写真もすべて偽物だったのです。この「実戦への羨望」という病的な執着が、タリー氏を本物の軍人であるマケイン氏へと引き寄せ、熱狂的な支援へと駆り立てていました。本物の軍人であったマケイン氏が、長年の付き合いの中でタリー氏の幼稚な嘘を見抜けなかったはずはないと著者は指摘します。しかし、マケイン氏にとって彼は野心を叶えてくれる最大のスポンサーであり、二人の関係は互いの欠落を埋め合う共生関係にありました。

マケイン氏亡き後も、リンゼイ・グラハム議員のような後継者たちが、同様の好戦的な言説を振りかざしています。記事は、国家指導者やメディア関係者が抱えるこうした個人的なコンプレックスや心理的な欠陥が、検証されないまま世界の舞台で展開されることの危うさを警告しています。派手なパレードや軍歌によって「戦争の栄光」という神話が捏造され、国民が再び帝国主義的な殺戮へと駆り出される歴史を繰り返さないためには、こうした過去の欺瞞を忘却の彼方に追いやるべきではないと結んでいます。

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