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2026-03-13

一喜一憂で失うもの

Why “Dead Investors” Beat the Market as Gold Surges Past $5,000 [LINK]

【海外記事紹介】経済ニュースや相場の急変に直面した際、投資家がいかに冷静さを失いやすいかについて、経済ジャーナリストのマイク・マハリー氏が興味深い視点を提示しています。マハリー氏は、目まぐるしく変わる状況に反応しすぎる投資家の姿を、トカゲを追いかけていたはずが鳥やリスに気を取られてしまう子猫に例えています。特に現在のイランとの戦争のような地政学的な緊張感が高まる時期には、ニュースの速報に感情的に反応してしまいがちですが、それが誤った判断を招く原因になると警鐘を鳴らしています。

特筆すべきは、遺産相続などで放置されたままの口座や、亡くなった方の口座が、結果として市場平均を上回る高い運用成績を収めているという調査結果です。これは、何もしなかったことで、パニック時の売却や過度な熱狂による購入といった感情的なミスを避けられたためだと分析されています。金融心理学の観点からも、人間の生存本能である闘争・逃走反応が投資においては裏目に出ることが指摘されており、短期的なニュースに一喜一憂することは資産と心の平穏の両方を損なう可能性があるとしています。

金市場に目を向けると、米国とイランの紛争により価格は大きく変動しています。一時的に1オンスあたり5,400ドルを超えた後、現在は5,000ドルから5,200ドルの間で推移しています。歴史的に見て、こうした紛争による金価格の上昇は一時的な避難先としての需要によるもので、時間の経過とともに落ち着く傾向があります。しかし、今回の紛争には長期的な不安定要因も含まれています。米国の外交方針の変化や、イランにおけるより強硬な指導部への交代、さらには中東での政権交代が必ずしも安定をもたらさないという過去の教訓が、将来的な不確実性を高めています。

また、従来は安全資産とされていた米国債の地位が揺らいでいることも重要な変化です。巨額の国家債務や財政赤字への懸念から、有事の際でも国債への需要が伸びず、金がその役割を代替しつつあります。さらに、1日あたり約10億ドルにのぼる戦費を賄うための借り入れは、通貨価値の下落を招き、長期的には金や銀の価値を支える要因となります。また、物流面でも中東の空域閉鎖によりドバイに金が滞留するなど、物理的な供給網の混乱が各地で需給の偏りを生んでいます。マハリー氏は、目先の速報に惑わされるのではなく、債務問題や通貨政策といった長期的な本質に目を向けるべきだと締めくくっています。

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