New Government of the Netherlands Is a Poster Boy for Europe’s Thirst for War - Antiwar.com [LINK]
【海外記事紹介】オランダで2月に発足したイェッテン連立政権の方針は、欧州における軍事化への強い意欲を象徴しています。イェッテン首相率いる民主66、自由民主国民党、キリスト教民主同盟の3党によるこの少数与党政権は、連立合意において国防予算を現在の260億ドルから225億ドル上乗せしてほぼ倍増させるという、前例のない軍拡案を提示しました。これは国防支出を対GDP比で3.5%に引き上げることを目指すもので、この基準を法律で義務化する動きも見せています。
新政権の閣僚の顔ぶれも、こうした強硬な姿勢を反映しています。国防大臣にはルッテ前首相の後継者であるイェシルギョズ氏が就任し、外務大臣には欧州の防衛産業の重要性を説き、中国に対して厳しい姿勢を取るベレンゼン氏が起用されました。外交政策においては、国際法を重視すると標榜しながらも、米国による中東での軍事行動に理解を示すなど、米国の戦争遂行を支持する姿勢を鮮明にしています。
こうした軍備増強のしわ寄せは、国民の生活に直接及んでいます。国防予算を確保するため、ヘルスケアや社会支出で約196億ドルの削減が提案される一方、所得税などの増税が行われる見通しです。これによって、国民の平均的な購買力は年率0.4%以上低下すると試算されています。さらに、年金受給開始年齢を引き上げて71歳とする案や、外交官の削減、大使館の閉鎖といった外交機能の縮小も進められています。
深刻なのは、軍の要員確保に向けた強硬な動きです。政権は軍人を現在の1.5倍にあたる12万2000人に増やす計画ですが、国民の戦意は低く、政府は広報活動や王室を利用した宣伝に力を入れています。アマリア王女やマキシマ王妃が予備役として訓練に参加する姿を公開し、愛国心を煽る手法が取られています。また、女性を徴兵対象に含める法改正を静かに進め、17歳半からの若者の勧誘も強化しています。
記事は、国際法の守護者であり貿易と協力を重視してきたオランダが、国民の利益よりも軍事を優先する姿勢へ転換したと指摘しています。イェッテン政権は、現在の状況を「平和でもなければ戦争でもない」と定義し、志願者が集まらなければ強制的な徴兵制の再導入も排除しない構えを見せています。これは、オランダ一国に留まらず、欧州全体の優先事項が変質しつつあることを示唆しています。
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