'Might Makes Right' Declares Trump White House | The Libertarian Institute [LINK]
【海外記事紹介】ドナルド・トランプ大統領による一連の強硬な外交姿勢は、これまで米国の軍事介入に際して用いられてきた道徳的な口実を剥ぎ取り、その本質が「力は正義なり」という弱肉強食の論理であることを図らずも露呈させています。この記事の著者は、ベネズエラやイランに対する軍事行動、さらにはグリーンランドの併合への意欲といったトランプ氏の行動が、米国の帝国主義的な野心をかつてないほど明確に示していると分析しています。
過去の政権、例えば1991年の湾岸戦争以降、米国は軍事介入の際に「正義の戦い」という概念を掲げ、民主主義の普及や人道的危機の回避といった正当な理由を国民や国際社会に提示してきました。しかし、トランプ氏はこうした修辞をかなぐり捨て、ベネズエラへの介入目的が石油資源の支配にあると公言し、グリーンランドについても「我々には必要だ」という個人的な欲求に近い論理を押し通しています。これは、国際法や権利の概念ではなく、単なる「力」による支配の表明に他なりません。
著者は、スティーブン・ミラー大統領次席補佐官代行の「世界は力によって支配されている」という言葉を引用し、現在の政権がリアリズムを極端な形で追求していると指摘します。かつてオバマ政権下でドローン兵器が普及した際、軍事介入の「最後の手段」という原則が失われましたが、トランプ政権ではさらに「正当な権威」という制約すら無視されるようになりました。一国の選挙で選ばれた指導者が、他国の国民の運命を左右し、命を奪う権利を当然のごとく行使している現状に、強い警鐘を鳴らしています。
また、カナダやグリーンランドといった主権国家の併合を口にする背景には、軍需産業のロビー活動や、米国が動かなければロシアや中国が動くという「ドミノ理論」の再来があります。他国を独立した主体として認めず、自国の利益のために吸収すべき対象とみなす「アメーバのような」拡張主義は、第二次世界大戦後の国際秩序を根底から覆すものです。
「アメリカを再び偉大に」という運動が、今や異次元のレベルでの世界覇権の追求へと変質しており、著者はこれが最終的に世界大戦へと発展し、世界の境界線が塗り替えられる事態に陥るのではないかと危惧しています。他国の主権を否定し、大統領個人の「感情」や「感覚」で他国の指導者を排除する現在の米国の姿勢は、もはや道徳的な正当性を失った剥き出しの力による統治であると結論づけています。
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