The Consequences of Incompetence - Real Scott Ritter [LINK]
【海外記事より】元国連査察官で軍事アナリストのスコット・リッター氏は、米国とイスラエルによるイランへの軍事作戦は事実上の「壊滅的な敗北」に終わったと分析しています。約40日間にわたる大規模な空爆が行われましたが、イラン政府の転覆や軍事力の無力化という目的は一切達成されませんでした。それどころか、イラン国民は政権の下に結束し、最新世代のミサイルやドローンによって米軍基地やイスラエルの重要拠点を正確に破壊し、既存の防空システムを完全に打破しました。リッター氏は、この失敗の根本原因を、米政権の「無能さ」にあると厳しく断じています。
トランプ大統領は、イランとの戦争を早期に終結させ、勝利のイメージを国内に印象づけることで秋の中間選挙を有利に進めようと焦っています。現在、共和党が議会の過半数を失えば大統領の弾劾や有罪判決が現実味を帯びるという政治的窮地に立たされており、そのためには「屈辱的な敗北」を「大胆な勝利」に書き換える必要がありました。しかし、イラン側は現実的な地政学的利益に基づいて交渉に臨んでおり、トランプ氏の個人的な政治パフォーマンスに付き合うつもりはありません。米国がイランの濃縮ウランの完全放棄や、勝利の立役者であるミサイル計画の破棄を求めているのに対し、イランがこれに応じる可能性は「地獄で雪玉が生き残る確率」ほどもありません。
特に深刻なのはホルムズ海峡の状況です。米国にはこの戦略的要衝を武力で開放する手段がなく、外交解決を模索せざるを得なくなりました。それにもかかわらず、トランプ氏は交渉の進展を待たずに強硬な姿勢を誇示し、実体のない海上封鎖を続けると宣言したため、イラン側は態度を硬化させ、海峡を再び封鎖して交渉を打ち切る事態を招きました。トランプ氏は自ら作り出した袋小路に追い込まれており、残された唯一の選択肢は、一度失敗した軍事作戦を再開することですが、それはさらなる悲劇への引き金にしかなりません。
もし米国が攻撃を再開すれば、イランはもはや段階的な対応を捨て、最初から「急所」を突く攻撃に出るとリッター氏は警告しています。サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)などの周辺国のエネルギー施設だけでなく、生存に不可欠な海水淡水化プラントや発電所が標的となります。酷暑の夏を前に、水と冷房を失ったドバイやアブダビといった近代都市は居住不能なゴーストタウンと化し、イスラエルもまた近代国家としての存立基盤を破壊されることになります。アインシュタインが述べたように、同じことを繰り返して異なる結果を期待するのは「狂気」でしかありません。無能な指導者による誤った戦略判断の結果を、米国民はリアルタイムで思い知らされることになると、著者は強く示唆しています。
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