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2026-04-29

米運送業界の危機

America's Ticking Trucking Time Bomb | The Rude Awakening [LINK]

【海外記事より】アメリカの道路では毎日112人が命を落としており、2023年だけで約4万人の死者と240万人以上の負傷者を出すという深刻な事態に陥っています。この記事の著者は、かつて熟練のトラック運転手だった自身の父親の時代と比較し、現在の運送業界が「時限爆弾」のような危うい状況にあると警鐘を鳴らしています。かつては車両を熟知したプロが支えていた業界ですが、現在は十分な教育を受けていない素人が、40トンもの重さがある車両を運転しており、それが多くの悲劇を招いていると指摘しています。

こうした危機の背景には、深刻な熟練ドライバー不足があります。現役運転手の平均年齢が58歳まで上昇して引退が加速している一方、薬物やアルコールの違反による資格喪失者も続出しています。背に腹を代えられない運送業者が採用基準を極限まで下げた結果、「カメレオン・キャリア」と呼ばれる悪質な業者が横行しています。これは、劣悪な安全記録で閉鎖を命じられた会社が、翌日には別の名前で新会社を設立し、不適格な運転手と整備不良の車両で営業を再開する手口です。これらの業者は、一般の業者に比べて重大事故を起こす確率が4倍も高いというデータが紹介されています。

さらに著者が問題視しているのは、商業運転免許を短期間で不正に発行する養成所の存在と、運転手の英語能力の欠如です。連邦規則では道路標識の理解などのために英語力が求められていますが、これまでは厳格に運用されてきませんでした。英語の標識を読めない運転手が公道を走っている現状を受け、2025年からは英語力が不十分な運転手をその場で業務停止にするなどの締め付けがようやく始まりましたが、長年の放置が問題を根深いものにしています。

記事は、解決策として英語基準の厳格化や悪質業者のブラックリスト化、事故を起こした企業の幹部への刑事罰の適用などを挙げています。しかし、物流を優先する業界の論理やロビイストの活動が障壁となり、抜本的な対策は先送りされ続けてきました。著者は、危機をただ「管理」している現状は、毎日積み上がる犠牲を黙認しているのと同じであると強く批判しています。アメリカの道路を再び安全にするためには、実効性のある厳しい監視と法的処置が不可欠であると結論づけています。

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