No More Bombs for Iran, Economic War Instead? - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]
【海外記事より】アメリカのトランプ政権はイラン情勢への対応として、軍事行動の再開ではなく「経済戦」を選択したと報じられています。パキスタンを経由して届けられたイラン側の要求は「封鎖を解除すれば対話に応じる」というものでしたが、米政権はリスクの低い手法として封鎖の継続と経済的な圧力を強める方針を固めました。ベッセント財務長官は、イランの影の銀行システムや暗号資産、さらには独自の石油貿易を支える中国の独立系製油所などを標的とした経済版「壮絶な怒り」作戦により、テロ資金となる数百億ドルの収入を遮断したと強調しています。この最大圧力策によってイラン国内のインフレは加速し、主要な石油輸出拠点であるカーグ島が貯蔵能力の限界に達することで、イランの石油インフラに壊滅的な打撃を与えられると財務省は予見しています。
しかし、元CIA分析官のラリー・ジョンソン氏は、こうした米政府の見通しは極めて不透明で実行不可能なものであると批判しています。現実には、米海軍による封鎖をすり抜けてイランの石油タンカーが公海へと進出しており、位置情報を偽装した「ゴースト艦隊」がマレーシアを経由して中国へ石油を運び続けています。広大な海域において、米海軍には全ての船舶を拿捕し、随伴させるだけの十分な艦艇が不足しています。イランが多数のタンカーを同時に出港させれば、その多くは目的地に到達してしまいます。また、陸路においてもパキスタンがイランとの間に6つの回廊を開放しており、3000個以上のコンテナが封鎖を回避して輸送されるなど、経済戦の実効性には疑問が残ります。
さらに皮肉なことに、ホルムズ海峡の封鎖によって世界経済が停滞する中で、米国が自らの封鎖を誇示することは、国際社会からの非難の矛先をイランではなく米国自身に向けさせる結果を招いています。イランは友好国向けの船舶を通過させることで支持を取り付ける一方、米国は実効性の乏しい象徴的な封鎖を続けることで、2008年の金融危機を上回る世界的な経済停滞の責任を負わされるリスクがあります。ロシアや中国の全面的な経済支援を背景に持つイランが、現政権の圧力に屈して交渉のテーブルに着く可能性は低く、経済戦という選択は最終的に米国にさらなる困難をもたらす可能性が高いと分析されています。
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