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2026-04-02

日韓、代償を肩代わり

East Asia Foots the Bill For Washington's Iran War | The Libertarian Institute [LINK]

【海外記事より】アメリカとイスラエルによる対イラン攻撃が2ヶ月目に入り、その経済的・軍事的な代償を東アジアの同盟国が肩代わりさせられている実態を、政治学者のジョセフ・ソリス=ミレン氏が鋭く分析しています。中東の石油への依存度が極めて高い日本と韓国は、ホルムズ海峡の封鎖によって深刻なショックを受けています。原油価格の高騰により、日本はすでに254日分の国家備蓄の取り崩しを開始し、韓国も約30年ぶりとなる燃料価格の上限設定や数千億円規模の緊急予算措置に追い込まれました。自動車や半導体といった両国の基幹産業は、安価で安定したエネルギー供給を前提としており、この混乱は企業の利益や国民の実質賃金を直撃しています。

経済的な苦痛に加え、軍事面での「空白」も深刻な懸念材料となっています。米国が中東に戦力を集中させるため、韓国からサード(THAAD)やパトリオットミサイルを転用し、日本からも海兵隊や横須賀拠点の駆逐艦をアラビア海へ派遣したことで、東アジアの安全保障の傘が薄くなっているためです。北朝鮮の核の脅威や台湾海峡の緊張が続く中、長年米軍を駐留させ、多額の駐留経費を負担してきた日本や韓国の政府関係者は、自国の安全保障が軽視されているのではないかという疑念を強めています。日本の野党からは、国内の米軍基地が中東戦争の出撃拠点として自由に利用されることへの疑問の声が上がり、韓国でも米国の遠方の紛争に巻き込まれることへの反対デモが起きています。

対照的に、中国はこの状況を静観し、地政学的な優位を固めています。中国は膨大な石油備蓄を持ち、ロシアやイランからの陸上供給ルートも確保しているため、経済的な打撃は限定的です。また、イラン当局が中国船籍の通行を容認しているとの報道もあり、中国は自国を「爆弾ではなく、貿易と対話を行う安定した勢力」として印象づけることに成功しています。中国の国営メディアは、中東の泥沼に足を取られるアメリカを嘲笑する動画を流し、アメリカがいかに同盟国にとって不出来で信頼できないパートナーであるかというナラティブを強化しています。

自由至上主義的な視点から見れば、こうした介入主義のコストは、爆撃を受ける側だけでなく、米国の納税者や同盟国の市民によって支払われる隠れた税金に他なりません。ワシントンの政治エリートが軍産複合体の利益や一時的な政治的団結のために進める海外冒険主義は、結果として憲法上の制約を侵食し、通貨膨張を招き、生産的な経済を疲弊させます。トランプ政権二期目におけるこうした強引な外交政策は、皮肉にも日本や韓国を含む「有志連合」に対し、現状維持の代償があまりに高すぎることを痛感させています。アメリカ帝国の構造的な崩壊は、外部からの攻撃ではなく、こうした同盟国がワシントンを見限ることから始まるのかもしれないと記事は結んでいます。

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