A War No One Can Afford - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]
【海外記事より】貨物船の運航や中東軍事の専門家であるエリック・マーゴリス氏によれば、現在進行中のイランとの戦争は無謀な試みと言わざるを得ません。世界的な原油輸送の要衝であるホルムズ海峡は、幅が約33キロメートル、平均水深はわずか220メートルほどしかなく、巨大タンカーにとっては極めて浅い海域です。もしイランがこの狭い水路で大型タンカーを自沈させれば、1956年のスエズ運河封鎖の時のように、世界の石油流通は何カ月も停滞することになります。トランプ政権内の強硬な新保守主義者たちは、こうした地理的な制約やリスクを軽視しているのではないかと筆者は指摘しています。
米軍の艦隊はホルムズ海峡に接近しており、イランの石油輸出拠点であるカーグ島を占領するための海兵隊の上陸が予想されています。しかし、もし米国がこの島を攻撃すれば、イランはサウジアラビアやアラブ首長国連邦、クウェートなどの主要な石油・水利施設を攻撃すると警告しています。一方で、親イラン派のフーシ派が紅海の出口にあたるバベルマンデブ海峡での攻撃を再開したことで、海上輸送は混乱し、原油価格はさらに押し上げられています。筆者の経験によれば、こうした現地の部族勢力は外部からの干渉を極めて嫌う性質を持っており、事態の収束を難しくしています。
米国内では、戦争開始からわずか1週間で直接的な戦費が110億ドルに達したことが明らかになり、国民の多くがこの戦争に反対しています。地上戦の準備が進む中でコストはさらに膨らむ見通しです。特にアメリカ国民にとって痛手となっているのがガソリン価格の急騰で、1ガロンあたり4ドルに達したことで、政権の支持基盤である中西部や南部でも不満が急速に高まっています。一部の批評家は、この戦争が国内の不祥事からメディアの目を逸らすための手段であると主張していますが、景気が減速し、国の債務が39兆ドルに達している現状で、国民がどこまで戦争を容認し続けるかは不透明です。
中東での紛争は世界経済を破綻させる恐れを孕んでいます。多くの人が見落としている重要な要因の一つに、船舶保険料の跳ね上がりがあります。湾岸地域や紅海周辺での混乱により保険料が暴騰しており、これが原油価格の上昇と相まって、世界経済に壊滅的な打撃を与える可能性があると筆者は警鐘を鳴らしています。アメリカもイスラエルも多額の債務を抱える中で、この「誰も支払うことのできない戦争」を継続することは、単なる軍事的な対立を超えて、世界的な経済システムそのものを沈没させかねない危うさを秘めているのです。
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