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2026-04-15

激動の石油市場

Bombs, Barrels, and Blockades… Oh My! - Energy & Capital [LINK]

【海外記事より】世界の石油市場が、かつてない激動の渦中にあります。現在、121隻もの空のタンカーがアメリカのガソリンスタンドならぬ「石油積み出し港」を目指して、メキシコ湾岸へ向かっています。これは一時的な現象ではなく、欧州からの航路で46%、アジアからの航路では132%もタンカーの流入が急増しているという異常事態を反映しています。トランプ大統領もSNSで「世界最大級の空のタンカーが大量にアメリカへ向かっている」と言及しましたが、これは世界の石油動態が根本から変質したことを物語っています。かつては輸出大国だった中東などの供給網が機能不全に陥り、世界中の買い手がアメリカ産の原油を求めて列をなしているのです。

この危機の背景には、解決の糸口が見えない国際情勢があります。先週、一時的に停戦交渉への期待から原油価格が下落する場面もありましたが、現実は残酷でした。イスラマバードで行われた停戦交渉はわずか21時間で決裂し、両者の溝はかつてないほど深まっています。アメリカ側はイランによるウラン濃縮の継続を断固として拒否しており、交渉の余地は全く残されていません。イランが2月28日にホルムズ海峡を事実上封鎖したことで、世界の市場から日量約1100万バレルの供給が断たれました。これは1970年代のオイルショック以来、最大の供給障害となっています。

事態をさらに悪化させているのが、トランプ政権による新たな封鎖作戦です。今週月曜から、イラン産の石油を運ぶすべての船舶を阻止する強力な海上封鎖が開始されました。これにより、これまで封鎖をかいくぐって輸出されていた日量185万バレルのイラン産原油も完全に市場から消えることになります。一方で、サウジアラビアやクウェートなど他の産油国も、イランによる海峡封鎖のために輸出が滞っています。アメリカは過去最大規模の戦略備蓄の放出で時間を稼ごうとしていますが、根本的な解決には程遠いのが現状です。市場では原油価格が再び高騰し、1バレル115ドルを突破しました。

現在、世界中の空のタンカーがアメリカに押し寄せているのは、アメリカのシェールオイルが救世主になると期待しているからです。しかし、現実はそれほど甘くありません。100隻以上のタンカーが一度に押し寄せれば、港湾での積み込み作業に深刻な渋滞が発生し、供給の遅れは避けられません。また、アメリカのシェール生産も過去1年で頭打ちとなっており、かつてのような増産余力は失われつつあります。このまま対立が長引き、エネルギーコストが経済の許容範囲を超えれば、1973年を上回るような世界的な不況に突入する恐れがあります。タンカーの列は、もはや希望の象徴ではなく、エネルギー危機という巨大な壁に突き当たった世界の混迷を象徴しているのかもしれません。

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