注目の投稿

「反インフレ経済勉強会」開講のお知らせ

インフレは税の一種です。しかも普通の税よりも悪質な税です。ところが、この事実はよく理解されていません。それどころか、多少のインフレはむしろ良いことだという嘘が、現在主流の国家主義的な、誤った経済学(ケインズ経済学)や、そこから派生した極端な説 (MMT=現代貨幣理論など) によっ...

2026-05-15

トランプ氏、切り札なし

The Emperor Has No Clothes and No Cards - LewRockwell [LINK]

【海外記事より】米国のドナルド・トランプ大統領の北京訪問について、上海のビジネス界は冷ややかな視線を送っています。米中首脳会談は2026年で最も重要な外交イベントと目されていますが、現地の雰囲気は、米国がもはや中国に対して有効な交渉カードを持っていないことを悟っているようです。トランプ氏は国内の支持基盤を固めるため、大豆やボーイング機の購入、レアアースの輸出再開などを中国に迫ると見られています。また、インフレ抑制のためにイランへ圧力をかけ、ホルムズ海峡を正常化させるよう習近平国家主席に求める構えです。

しかし、記事はトランプ氏の手元には「カードがゼロ」であると指摘しています。ハイテク戦争では中国が米国製部品を代替することに成功し、貿易戦でも輸出先を多角化して過去最高の黒字を記録しました。また、米国によるイランへのエネルギー封鎖も、中国の衛星システム「北斗」の活用や、独自のタンカー網、鉄道輸送によって骨抜きにされています。米国が中国の石油供給網を絞り込もうとした試みは、皮肉にも中国を中東における主要な調停役へと押し上げる結果となりました。

台湾問題についても、北京にとっては「国内の安全保障事項」に過ぎず、交渉の道具ではありません。トランプ氏が対イラン外交の協力を条件に、貿易の安定や技術規制の緩和を持ち出したとしても、中国側がそれに応じる可能性は低いでしょう。中国側は、米国を「合意を守る能力のない国」と見なしており、トランプ氏の背後にいる勢力が、既存の秩序を崩壊させて自らに有利な再編を狙う「システム化された世界戦争」を仕掛けているのではないかと疑っています。

習主席の関心は、トランプ氏との取引よりも、自国が掲げる「5カ年計画」に向けられています。この計画では、AIの全産業への浸透、量子通信、核融合、脳コンピュータインターフェースなどの最先端技術において、2027年までに圧倒的な自立を果たすことが明記されています。特にレアアースの加工支配や半導体の自給自足は、米軍の存続に関わる急所を握る戦略です。中東を炎上させ、自国の経済を破綻させながら覇権を維持しようとする米国の戦略に対し、中国は長期的な国家安全保障に裏打ちされた独自の「戦争計画」を着実に進めています。トランプ氏が空手形を積み上げたところで、中国のこの歩みを止めることは不可能に近いというのが、上海から見た冷徹な現実です。

0 件のコメント: