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2026-05-21

人民元、ドルには代われず

Real Conversations | Markets, the Economy & the Global Risk Landscape w/ Jim Rickards - YouTube [LINK]

【海外動画より】コアな投資家向けに金融情報を提供するメディア「ヘッジアイ」の番組において、著名な金融アナリストであり、ベストセラー作家でもあるジム・リカーズ氏が、世界経済のリスクと市場の現状について独自の分析を語りました。

リカーズ氏はまず、巷で話題になる「脱ドル化」や「ドルの暴落」という言説を根拠のないものとして一蹴します。多くの人が「中央銀行がドルの保有を減らしている」と主張しますが、実際には中央銀行が保管しているのはドル紙幣ではなく米国債です。中国が米国債を売却しているのは、ドルを嫌っているからではなく、国内の銀行救済や自国通貨の買い支えのために、どうしても現金としてのドルが必要だからです。これはドル離れではなく、世界的な「ドル不足」の象徴であると分析します。

リカーズ氏によれば、世界の準備資産の約59%をドル、約26%をユーロが占めており、これだけで全体の85%に達します。中国の人民元が次世代の基軸通貨になるとの期待もありますが、そのシェアは極めて小さく、海外ではほとんど使われていません。さらに、基軸通貨となるためには30年物までの多様な満期を持つ大規模な債券市場や法の支配が必要ですが、中国にはそれらが欠けているため、当面はドルに代わる存在にはなり得ないと指摘します。

一方で、リカーズ氏は金に対して極めて強気な見通しを示しています。近年の世界的な中央銀行による金保有額の増加は、米国債を投げ売った結果ではなく、金価格自体が大きく上昇したことによるポートフォリオの再評価が主因です。リカーズ氏は、経済の減速とともに金への資金流入が本格化すると見ており、比較的短い期間で1オンスあたり1万ドルに達するという目標価格を提示しています。

地政学的リスクについては、トランプ政権の外交やイラン、ロシアへの対応に厳しい目を向けています。トランプ氏が戦争の早期終結や無条件降伏を口にすることに対し、歴史的な外交の複雑さを理解していないと批判します。米国は経済制裁などで相手の困窮を待ちますが、イランなどは過去の長期にわたる戦争経験から耐性が高く、最終的には米国側が妥協を迫られる「チキンゲーム」の様相を呈しているとリカーズ氏は言います。原油の現物価格の上昇や肥料不足による食糧危機など、戦争の長期化による実体経済への深刻な影響が懸念されています。

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